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今話題の分散型メディアとは何か?

近年、新しいメディアのかたちとして、分散型メディアが注目を集めています。
分散型メディアとは、自社のウェブサイトでなくTwitterやFacebook、ラインなどのソーシャルメディアやyoutubeで動画を配信するメディアのことを言います。
つまり、配信するメディアが分散しているメディアのことを指します。

これまで、自社のサイト以外のメディアに情報を掲載する場合には、自社のサイトにきてもらい商品やサービス購入に繋げることが目的とされていました。
ターゲットとしている層がよく利用しているサイトやソーシャルメディアに動画を掲載することで、自社サイトへの誘導を成功している企業は数多くあります。
一方で、分散型メディアを取り入れている企業の場合は、自社のサイト上に誘導することは重要視していません。

スマートフォンやタブレットの普及が進み、TwitterやFacebookといったSNSの利用者が急激に増加しました。
これにより、多くのユーザーがSNSから情報を取り入れるようになったのです。
そのため、「自社のサイトに来てもらうのではなく、ユーザーが多く集まっているメディアにコンテンツや広告を配信する」方法が注目されるようになったのです。
ユーザーにとっても、気になる商品やサービスを別サイトまで行かなくては見ることがができないという手間がなくなりました。
普段利用しているソーシャルメディア上で動画を楽しむことができるのは非常に便利なもので、分散型メディアが注目されている理由のひとつと言えるでしょう。
ほとんどの企業が自社のサイトではコンテンツの配信を行っておらず、ソーシャルメディア上で配信しています。
企業名でウェブ検索をすると、TwitterやFacebook、youtubeが上位に表示されるのです。
これは、今までにない新しい形です。

■コンテンツはメディアの構造によって決まる

コンテンツや広告として配信されている動画にも、変化がでてきています。TwitterやFacebook、ラインのタイムラインなどに動画を掲載する場合、5分、10分といった長い動画を配信することはほとんどありません。
タイムラインは基本的にスクロールをしながら、半ば流し見をしながら見る方がほとんどだと思います。
ひとつの場所に留まって動画を見てもらうことは現実的ではありません。そのため、「視聴完了までに1分」などできる限り短い動画に変化してきているのです。
分散型メディアは「目に留めてもらったら見切ってもらう」ことが非常に重要なのです。
例えば料理のレシピを紹介している動画の場合、動画を視聴したユーザーに「紹介した料理を実際に作ってもらう」ことが一番の目的になります。料理を作ってもらうためには、動画をすべて視聴してもらう必要がありますよね。
そういったことから、「短い動画で伝えたいことを伝える工夫」が必要になってきたのです。
配信するメディアに合わせてコンテンツや広告を変化させることは、非常に大切なことなのです。

■なぜ人気があるのか

分散型メディアの中でも最も注目されているのが、料理動画サービスです。
なぜ分散型メディアでは、料理の動画サービスが人気なのでしょうか。
サービスは、コンテンツの接触頻度が高ければ高いほど、ユーザーからの関心が高くなります。
日々生活をしている中で、接触頻度の高いものは何でしょうか。
例えば、旅行や結婚式などのイベントは、誰でも経験することがありますが頻繁に行っている人は少ないと思います。
それに比べて、食事は誰でも毎日行うことです。
特に、毎日献立を考えている主婦にとっては、ご飯の度にレシピを考えることが悩ましいポイントでもあります。
そこで、短い時間でよりユーザーの接触頻度が高い(関心を得やすい)動画を見せることで、人気を集めることに成功したのです。
料理の他にも、メイクやネイルなどの動画は、よく見られている人気の動画になります。ユーザーが日常的に接触しているものをテーマにすることで、再生回数を大幅に伸ばすことができるのです。
このように、接触頻度や購入頻度が高いもの程、分散型メディアは向いていると言えます。
タイムラインや動画サイトの広告で料理の動画を目にした際に、つい見入ってしまう方も少なくないのではないでしょうか。
手際よく料理が作られていく動画は、「ピタゴラスイッチ」のように何故か気持ちのよいものです。
この現象は「フード・ポルノ」と呼ばれています。
美味しそうな料理の写真やレシピ動画は、見ることで食欲が湧きたてられ、ついいくつもの動画を視聴したくなる中毒性の高いものなのです。

■代表的なメディア

・C CHANNEL

女性をターゲットにしているメディアで、料理やメイク、ヘアスタイル、ネイルといったテーマを中心に動画を投稿しています。
スマートフォンで視聴することを前提に制作されており、縦型の画面での視聴ができるのが特徴です。
C CHANNNELは、C CHANNNELが制作している動画に加えて、「クリッパー」が制作する動画が投稿されており、動画投稿数が非常に多いです。
C CNANNNELでは、配信されている動画を「クリップ」という言い方をし、動画を投稿している人を「クリッパー」と言います。youtubeで動画を投稿している人をyoutuberと言いますが、それと同じようなものです。
クリッパーはタレントやモデルが多く、クリッパーの個性に合わせて動画制作が行われています。
動画の撮影はクリッパー自身で行うものも、カメラマンが行うものもあります。
雑誌などで見るだけではなかなか真似することが難しいヘメイクやヘアアレンジ、ネイルも、モデル自身がお手本となって紹介することで「自分でもできそう」と真似してもらいやすくなります。
レシピ紹介でも言えることですが、テキストで見るだけよりも動画で見たほうが要点がわかりやすいものです。
また、C CHANNNELは女性から人気のタレントやモデルと契約しており、クリッパーが投稿している動画は人気を集めています。

C CHANNELのレシピ動画の特徴は、動画の一番初めに完成している料理やメイクを見せてから始まります。
動画の最初に食材や材料だけ見せられてもあまり興味が湧きませんよね。
最初に完成図を見せることでユーザーの興味を引くことができるのです。
完成図を見せた後はテンポよく工程を進めます。重要なポイントだけをテンポを落として見せることで、飽きさせないクオリティの高い動画を制作しています。
動画は基本的に30秒~60秒程度で構成されています。

また、動画を視聴するユーザーに対して、参考になった場合にはいいね!やシェアをするように呼びかけたり、実際にレシピを作ったらコメント欄に投稿することを進めたりしています。

実際にレシピを料理したユーザーがいると自分も作ってみたくなりますよね。
主婦から絶大な支持を集めているレシピ投稿サイトのクックパッドでも、実際に料理を作ったユーザーの数が人気レシピの条件のひとつとなっています。

・DELISH KITCEN

DELISH KITCENはTwitterやFacebook、ラインなどのSNSや、youtubeなどの動画サイトに特化しているレシピ紹介メディアです。分散型メディアの代表と言えます。
動画は30秒~60秒程度で構成されており、動画のサイズもスマートフォンで見やすい縦型です。C CNANNNEL同様、最初に完成した料理を見せてから動画が始まります。
DELISH KITCENの大きな特徴はユーザーとの深いコミュニケーションにあります。
DELISH KITCENの動画を見てみると冒頭で、「リクエストで頂いたメニューです!リクエストありがとうございます!」といった紹介があることが多く見られます。
レシピを制作する際にはユーザーからの要望やリクエストを積極的に取り入れているため、動画のコメント欄は次に紹介して欲しいレシピのリクエストなどが多く書き込まれています。
ユーザーの声を取り入れてくれることで、親近感が増し、より多くのユーザーからの支持が集まりそうですね。

■スマートフォンに最適化された動画を制作している

縦長動画に比べると横長動画は再生回数が伸びない傾向にあるようです。
スマートフォンで視聴するユーザーが大半であるため、画面を横にする手間がネックになってしまっているのです。
動画の長さは、30秒~60秒が多く、60秒以上の動画は基本的にありません。
分散型メディアは、SNSのタイムラインやyoutubeなどの動画サイトの広告で配信されています。
タイムラインはじっくり見るというよりはサクサク見る方がほとんどかと思います。
ユーザーのリズムに合わせて、動画もできる限りスムーズな内容で短いものが視聴されやすいのです。
動画の最初に見せる完成図で興味を引いたら、飽きさせないことが何よりも重要になります。
重要なポイントだけをじっくり見せるなどといった編集の技術も必要になります。

紹介するテーマは、できる限り真似しやすいテーマにすることでより多くの支持を集めることができます。
「簡単だけどお洒落」のように、手間がかかっていそうに見えて簡単に作ることのできるレシピや、「誰でも簡単に手に入れることのできる食材で珍しい料理を作る」といったレシピが人気です。
手のこんでいるレシピは真似するユーザーが少なく、再生回数は伸びにくくなっています。そのため、お菓子料理よりも料理のレシピの方が実用的でありユーザーに見てもらう頻度が高いです。

また、動画の投稿にはハッシュタグが多用されていることが多いです。
使用しているハッシュタグは、「簡単レシピ」などといった王道のものから、「飯テロ」や「大盛り」、「デブ活」といった若い世代から共感を得ることのできるハッシュタグが使用されています。
動画を視聴しているユーザーの関心の高いカテゴリのハッシュタグを使用することは大きなポイントになりそうです。

■気をつけるポイント

先述した通り、分散型メディアはTwitterやFacebookのタイムライン上、youtubeなどの動画サイトでコンテンツを配信しています。
そのため、これまでよりも簡単に多くのユーザーの目に入れることができるようになりました。
多くのユーザーが見るということは、それだけリスクもあります。
分散型メディアで気をつける3つのポイントになります。

・著作権、肖像権

動画の場合でも、権利関係はしっかりとしておかなくてはいけません。
BGMに使用している音楽や、動画内で使用している画像などが著作権や肖像権を侵害していないかしっかりと確認しておきましょう。

・ユーザーの安全を配慮する

動画を視聴したユーザーが実際に真似をするような動画は、ユーザーの安全を十分に配慮しなくてはいけません。
料理レシピ動画のように誰でも簡単に真似できるものは特に注意しなくてはいけません。
ユーザーが真似をした際に、危険なことがあったり衛生面で問題があったりすることがないようにしっかりと確認しましょう。

・コンテンツの管理

古くなってしまった動画を、TwitterやFacebookなどのSNS上に放置してはいけません。
「いつ、どのような内容の動画を制作して配信しているのか」、「配信する期間はどのくらいなのか」ということを事前に決めておくことが大切です。

■まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、分散型メディアについてご紹介させていただきました。
分散型メディアは、ユーザーを誘導し自社サイトに来てもらうというものから、ユーザーが多く集まっているメディアに配信するという、今までとは違う形でコンテンツを届けるメディアです。
ソーシャルメディア上で動画を見ることができるので、多くのユーザーに見てもらうことが期待できます。
スマートフォンやタブレットが多く使われている時代だからこそ生まれた、最もマッチしているサービスと言えます。
分散型メディアはこれからも成長することが見込まれており、今後も大きく広がることでしょう。