Video採用広告動画事例　株式会社エグゼクティブプロテクション様

動画制作の背景

株式会社エグゼクティブプロテクション様は、施設警備、雑踏警備、輸送警備、要人警護、機械警備など、幅広いセキュリティサービスを提供する総合警備会社です。 特に外資系企業のデータセンター施設のセキュリティ業務に注力しており、来訪者の身分証チェック、データ管理、施設内の巡回などを行っています。今回は採用を目的としたPR動画を制作したいというご要望をいただきました。

動画の内容

採用CM「筋肉採用 編」は、面接官が応募者の「鍛えることが趣味」という回答に熱狂し、筋肉を称賛するというコミカルでインパクトのある展開を通じて、警備・警護の仕事におけるフィジカルの重要性をユーモラスに伝える採用広告です。

構成のポイント

「筋肉採用」という独自の制度をいかに視聴者に強く印象づけ、話題性のある採用広告にするかをテーマに企画しました。採用応募者の「意外性」を最大限に引き出すことが、このCMの大きな狙いです。一見すると自信なさげな応募者が、実は驚異的な身体能力を持つ人物だったというギャップを際立たせることで、視聴者に驚きとユーモアを感じてもらえる構成にしました。
そのため、前半は静かで落ち着いたトーンを意識し、緊張感のある面接シーンからスタート。そこから中盤以降、応募者が筋肉を披露することで空気が一変し、面接官たちが歓喜し狂喜乱舞するという大胆な展開へとシフトします。この急激な温度差を演出することで、「筋肉を持つ者こそ、求めていた人材だ！」というメッセージを劇的に伝えています。
また、短い尺の中でも緩急をつけることで、視聴者の印象に残るよう計算しています。静寂から爆発的な盛り上がりへの変化は、まるでスポーツのハイライトシーンのような高揚感を生み出し、エンタメ性のある採用CMとして仕上げました。結果として、理想の人材が現れたことを喜ぶ社員たちの姿もより劇的に映り、「ここなら筋肉を活かせる！」というメッセージが直感的に伝わる構成となっています。

デザインのポイント

デザイナーチームでは、主にテロップデザインを担当しました。演者のコミカルな演技を引き立てるため、セリフのテロップはあくまで補足的な役割にとどめ、映像のテンポや表情を活かすことを優先しました。視聴者が自然に映像の流れに没入できるよう、情報量を適切にコントロールし、画面の邪魔にならない配置やフォント選びにもこだわりました。
特にラストの採用情報の表示部分では、このCMの持つユーモラスで勢いのある雰囲気にマッチするデザインを意識。視聴者の印象に残りやすいよう、メリハリのあるレイアウトやダイナミックな演出を取り入れ、エンタメ性を損なわずに重要な情報をしっかり伝えられるよう工夫しました。デザイン全体を通して、映像の持つインパクトをさらに強調し、視聴者に「この会社、気になる！」と思ってもらえるような仕上がりを目指しました。

撮影のポイント

この映像では、ドリーを駆使した滑らかなカメラワークを用いることで、空間の奥行きを強調し、シーン全体にドラマチックな雰囲気を持たせることを意識しました。視聴者が自然とストーリーに引き込まれるよう、カメラの動きが映像の流れとシンクロするよう細かく調整しています。
また、感情のピークをより印象的に伝えるために、スローモーション撮影を効果的に活用。特に、理想の応募者が現れたことに歓喜する面接官たちのリアクションにスローを取り入れることで、感情の高まりや興奮をよりダイナミックに表現しました。この演出により、単なるコメディ要素にとどまらず、視聴者が感情移入しやすい映像に仕上げています。
さらに、ライティングにも徹底的にこだわり、出演者の筋肉の陰影を際立たせることで、その存在感と迫力を最大限に引き出しました。光と影のコントラストを強調することで、応募者の肉体美を象徴的に描き、警備の仕事におけるフィジカルの重要性を直感的に伝えています。こうした演出の積み重ねにより、ユーモアとインパクトを兼ね備えた広告映像を目指しました。

編集のポイント

今回の編集では、出演していただいたボディビルダーの方の筋肉を最大限に引き立たせるため、CG処理を駆使して演出をサポートしました。ただし、過度に派手なCG効果を加えると、肝心の筋肉の迫力が薄れてしまうため、リアルさを損なわないよう細心の注意を払いました。
特に、筋肉の質感や陰影が自然に際立つよう、光の当たり方や色調補正にも工夫を凝らし、映像の中で肉体の存在感を際立たせることを意識しました。また、オーラ演出やハイライト効果などを取り入れる際にも、派手すぎず、かつ印象的に映るバランスを模索し、何度も調整を重ねています。
CG処理をあくまで筋肉の魅力を引き立てる手段として活用し、映像全体に違和感なく馴染ませることで、視聴者によりインパクトを与えつつ、リアルな迫力を損なわない仕上がりを目指しました。