動画制作の背景
株式会社安楽亭様は、「安楽亭」をはじめとする焼肉レストランなどの飲食店を展開する企業です。
今回は、20〜40代の女性を主なターゲットに、焼肉とビビンバ、焼肉と冷麺を組み合わせた新商品の魅力を印象的に伝え、「実際にお店で食べてみたい」という気持ちにつなげるWebCMを制作しました。YouTubeやSNSでの広告配信を想定し、短い時間でも商品と安楽亭の名前が記憶に残り、来店のきっかけとなることを狙いとしています。
動画の内容
焼肉とビビンバ、焼肉と冷麺というメニューの組み合わせを、離れ離れの恋人たちのドラマに置き換え、思わず続きを見たくなるようなコミカルな表現にしました。ロミオとジュリエットなどを思わせる大げさな芝居や、「メニューのページが違うから一緒になれない」という設定を取り入れ、商品の特徴を説明だけに頼らず伝えています。 舞台で繰り広げる熱いドラマと、オフィスや店舗での現実の場面とのギャップも活かしながら、楽しさの中で新商品の登場感やおいしさが自然と伝わり、「安楽亭で食べてみたい」という印象につながるような内容を目指しました。
構成のポイント
ロミオとジュリエットを思わせる演出は、クライアントからいただいた原案を土台にしながら、焼肉とビビンバという本来は別々のメニューが、ひとつの商品として結ばれる面白さをどう印象的に見せるかを考えて構成しました。特にこだわったのが、「メニューのページが違う」という何気ない状況を、二人を引き裂く大きな壁として扱った点です。焼肉とビビンバを恋人のように擬人化し、大げさに愛を叫ばせることで、少しシュールで思わず笑ってしまう世界観にしています。
30秒という短い尺の中でも物語として楽しんでもらえるよう、日常のオフィスから妄想の舞台へ一気に入り込み、離れ離れになった二人のやり取りをテンポよく重ねました。その熱量を高めた先で、「一緒になりました」という新商品の紹介につなげることで、商品が登場する喜びそのものを物語のクライマックスとして見せています。最後は実際に商品を食べる場面へ戻し、笑いだけで終わらず、「どんな味なんだろう」「食べてみたい」と感じてもらえるところまで自然につながる構成を大切にしました。
デザインのポイント
実写で描くドラマチックな妄想劇とは少し違う方向から、グラフィックならではのコミカルさを加えることを大切にしました。演者の大げさで真剣な芝居そのものに面白さがあるため、デザインまで重たくしすぎず、勢いや楽しさを足すことで、映像全体のユーモアがより伝わるよう整えています。
特に商品を紹介する場面では、「焼肉とビビンバが一緒になった」という新商品の特徴がひと目で分かることを重視しました。商品の写真や文字を大きく見せながら、にぎやかさのあるレイアウトや表現を取り入れ、物語のクライマックスにふさわしい登場感を持たせています。一方で、面白さだけが先に立って商品情報が埋もれないよう、何の商品なのか、どこに注目してほしいのかがすぐ伝わる情報の整理にも気を配りました。
実写のシュールな世界観とグラフィックの楽しさをうまく組み合わせることで、新商品の印象を残しながら、「ちょっと食べてみたい」「安楽亭に行ってみようかな」という気持ちにつながるデザインになるよう仕上げています。
撮影のポイント
普段のオフィスで過ごす現実の世界と、そこから突然始まる舞台演劇のような妄想劇とのギャップを、大きな見せ場として捉え、撮影に臨みました。オフィスの場面は自然な光や落ち着いた質感を活かし、できるだけ日常らしく見せています。一方、妄想の舞台ではスポットライトや明暗の差を強め、ひと目で別の世界に切り替わったことが伝わるよう、照明や画づくりを大きく変えました。
演者の表情やリアクションも、このギャップを支える大切な要素です。上司の岡田は、突然始まった妄想劇への困惑から、次第に二人の恋へ感情移入し、最後には号泣するところまで、気持ちの変化が段階的に伝わるよう撮影しました。焼肉とビビンバに扮する場面では、あえて真剣に演じてもらうことで、設定のシュールさや面白さがより際立つようにしています。
そして妄想劇の熱量をしっかり高めたうえで、最後は実際に焼肉ビビンバセットを食べる場面へ。ドラマの中では全力で演じていた二人が、実食では自然な笑顔を見せることで、商品の楽しさやおいしさへ気持ちがつながるようにしました。笑いのある演出だけで終わらせず、最終的には「食べてみたい」と感じてもらえる映像になるよう、表情や光の見せ方まで細かく整えています。
編集のポイント
編集では、30秒という短い尺の中で、できるだけテンポよく楽しんでもらえることを大切にしました。特に意識したのは、現実のオフィスと妄想の舞台で空気感をはっきり変えることです。現実パートはあえて静かに見せ、セリフの間や音量も抑えめに調整。その状態から妄想へ入った瞬間にSEやテンポを一気に強めることで、世界観が切り替わる面白さを際立たせています。こうした緩急そのものが視聴者を引き込み、そのまま商品への興味につながるよう編集しました。
妄想の舞台では、赤を中心とした色のまとまりを整え、劇場らしい濃さや熱量を感じられるよう調整しています。演者の真剣な芝居がより映えるよう、明暗や色味も細かく整え、シュールな設定でありながら、その世界に入り込める見せ方を意識しました。
商品を紹介するアニメーション部分では、料理へのワクワク感と、商品名や価格の読みやすさを両立させることがポイントでした。商品や文字を踊るように動かして楽しさを出しつつ、情報をきちんと読める時間も残しています。動きを強くしすぎると文字が読みにくくなり、止めすぎると勢いが落ちるため、数フレーム単位で表示時間や動き方を調整しました。
3Dで見せるメニュー表についても、実写の舞台や照明の中に自然になじむことと、「メニューのページ」という設定がしっかり伝わることの両方を重視しています。特に素材の反射は、強すぎると文字や絵柄が見えにくくなるため、ぎらつきを抑えながら立体感が残るところまで何度も調整を重ねました。実写、3D、アニメーションそれぞれの見せ方を整えながら、笑いの勢いを保ったまま、新商品の魅力へ気持ちが向く映像になるよう仕上げています。
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