近年、メディアでも頻繁に利用されるようになった「空撮」は、ドローンを操作し撮影している場合がほとんどです。
ドローン撮影による空撮が可能になったことで、様々な広告・メディアで活用されています。
しかし、ドローン撮影には様々な気を付けるべきことから、撮影技術を要することもあり、自社で撮影するべきか、それとも依頼するべきか悩む方も多いのではないでしょうか?
今回はドローン撮影を依頼する場合、事前にどんなところをチェックしておけば良いのかをご紹介していきます。
ドローン撮影の依頼を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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安全にドローン撮影ができるかどうかチェックしよう
まずは、ドローン撮影を行いたいポイントが安全な場所かどうかチェックしてみましょう。
意外と安全に撮影するためには、様々な条件をクリアしなくてはなりません。
撮影を実施する高度と同じ半径内に許可・承諾が取れている建物以外の建物や車両がある、人がいる
ドローン撮影をする際は必ず土地・建物の所有者に対し、許可・承諾をもらう必要があります。
この項目に関しては後ほど詳しくご紹介していきますが、許可・承諾が取れている建物以外の建物や車両が撮影を実施する高度と同じ半径内にあると、撮影することができません。
また、人がいる場合も同様に撮影はNGとなります。
理由としては、やはりドローンが何らかの原因で故障し墜落してしまう場合、許可の取れていない建物があると、そこに墜落してしまう恐れがあります。
そうなるとその建物の所有者に迷惑がかかりますし、万が一墜落した場合建物を器物損壊したとして訴えられてしまう可能性も考えられます。
このような自体を避けるためにも、高度の半径内に建物や車両がないような場所で撮影する必要があります。
これはドローン撮影を実施する業者側でもチェックされますが、念のため最初に確認しておけば、後々プランを変更する必要等もなくなるでしょう。
天候によってドローン撮影が実施できない場合もある
晴天であれば問題ありませんが、雨が降っていたり霧が濃い状態の中で撮影したりすることは基本的に業者側も行いません。
ドローンが水に濡れることで故障してしまう可能性もありますし、霧が濃いとドローンが目視できず大変危険です。
天候によってドローン撮影が実施できない場合もあることは念頭に置き、日程の調整や代替案等の検討もあらかじめ行なっておくと企画もスムーズに進行することができるでしょう。
法律上ドローン撮影が禁止されている場所
小型無人機等飛行禁止法にて、許可や承認関係なくドローン撮影が禁止されている場所があります。
例えば撮影したい場所の200~300m以内に永田町エリアや原子力事業所、自衛隊等の基地、変電所や電波塔などがあるところは、撮影することができません。
業者も法律を犯さないよう慎重に、撮影場所のチェックを行います。こちらでも十分にチェックを行うようにしておきましょう。
ドローン撮影の許可は取っていますか?
ドローンはどこでも飛ばしていいものではなく、航空法など様々な条例によるルールが存在します。
飛行する場所によっては許可を得ないと飛行や撮影ができず、許可を取らずに違法飛行をすると罰金50万以下と命じられます。
他の違反と比較するとスピード違反は罰金が10万円ぐらいで、無免許や酒気帯び運転は1年以下の懲役、もしくは30万円の罰金です。
ドローンの違法飛行はこれらの積みより重いことがわかります。
では、どんな罪と同等かというと、損害罪や公務執行妨害と同じレベルです。
損害罪は15年以下の懲役か罰金50万円以下、公務執行妨害は3年以下の懲役か罰金50万円以下となっています。
許可なく飛ばしただけでもそれなりに大きな罪となるので、許可が必要な場所はしっかり確認しておきましょう。
許可がいる空域と許可申請先
具体的にどの空域だと許可が必要なのか知りたい方も多いでしょう。
それでは許可が必要な空域を見ていきます。
上空150m以上
上空150m以上は飛行機やヘリコプターが飛行するため、航空法で制限されています。
注意したいのが操縦者の位置から150m以上ではなく、ドローン直下の地上までの距離が150m以内であることです。
山から飛ばす場合、「山頂から150m以上」ではなく「谷底から」などの表記になっている場合は、谷底からの距離が反映されます。
150m以上の高さで撮影する場合は、管轄の空港事務所に申請しましょう。
空港周辺
空港施設やその周辺、滑走路で飛ばすと飛行機などと衝突事故を起こす可能性があります。
制限される距離は空港より6km以内で、制限範囲を撮影する場合は管轄の空港事務所へ申請しましょう。
なお、人口が集中しやすい都道府県の一部空港は24km範囲で飛行禁止になっているので、必ず確認してください。
私有地上空や人家密集地域
私有地の上空は民法が適応され、300m以内の範囲は制限がかかります。
鉄道や路線、神社仏閣、観光地も私有地の扱いになるので、飛行と撮影には許可が必要です。
申請は土地の所有者か管理者となります。
人口が集中していて人家が多いエリアも航空法で制限されています。
ドローンの墜落や衝突で人家を破損する事故が起きる可能性があるので、制限が設けられているのです。
対象エリアの場合、建物がない広場などでも許可が必要となります。
人家密集地域は国土地理院の地図でエリアを確認でき、国土交通省から申請ができます。
国の重要施設
国会議事堂をはじめ、内閣総理大臣官邸や外国公館、原子力事業所など国に関わる施設やその周辺は基本的に飛行や撮影が禁止です。
土地の所有者や皇宮警察本部長、公安委員会などに申し出れば許可されることもありますが、特別な事情がない限りは下りることはほぼありません。
道路上空
道路や路肩での離着陸は道路交通法で、道路工事や作業者という扱いになります。
なので、管轄の警察署へ道路使用許可申請書の提出が必要です。
安全確保のためにも道路上空で飛ばす場合は管轄の警察署に連絡することが望ましいでしょう。
この他にも各自治体の条例で飛行禁止や許可制のエリアもあるので、地方自治体の窓口で確認をしておくことも大切です。
素人がプロ並みに撮影することは可能なのか?
せっかくドローンで撮影をするなら、綺麗な空撮を撮ってみたいと思うものです。
空撮をプロの業者へ依頼してみるのも一つの方法ですが、自分で必要なスキルを身につけて空撮をすることも可能です。
では、自力でプロ並みの撮影をするためにはどんなことが必要になってくるのでしょうか?ドローン空撮に必要な技術や資格などについて解説していきます。
ドローン空撮を上手に行うコツ
ドローンの操作は簡単と言われていますが、初心者であればすぐに使いこなすことは難しいものです。
地上では緩やかに感じる風も上空になると急激に変化し激しくなることもあります。
撮影した動画が風の影響でぶれてしまうことや、ドローンが風で流されてしまわないようにうまく操作しなければなりません。
そうなると綺麗に撮影するという意識よりもまず、操縦に慣れていかなければいけない課題が出てきます。
基礎的な動きを覚える
長時間ホバリングをできるようになる
カメラ確認をマメにする
最初から低空飛行をしない
以上のような基礎的な動きをマスターできてから初めて理想の映像を撮影していくことにステップアップできます。
また、ドローンの予備バッテリーや撮影動画を編集するために機材、記録用のSDカード、安全確保のための軍手、ヘルメット、保護メガネなどの準備も必要になります。
ドローン資格を取得する
自分自身でドローン操縦をマスターするために、ドローンの免許を取得する方法があります。
ドローン撮影を行う場合は規制や法律が設けられていますが、資格に関しては義務付けられていません。
ネットや独学で勉強してもいいのですが、ドローンに必要な知識があるということをきちんと証明するために、ドローン検定を受けてみるのも効果的です。
基礎講座を学んだり、ドローンの操縦方法を習得できる実技訓練も行ったりします。
その他にも機体のメンテナンスや安全管理についてのスキルも得ることができます。
人と違った着眼点でカメラワークを行ったり、フォトショップなどで画像を加工する技術を学んだりすることも可能です。
ドローン検定4級やDJIスペシャリストを活用してドローンのスペシャリストを目指しましょう。
超高画質カメラのドローンで撮影する
プロレベルの動画撮影をするためには、撮影技術をマスターすることも大切ですが、高品質なカメラを搭載しているドローンで撮影することも重要です。
DJI PHANTOM 4 PRO
中価格のドローンですが、画質やクオリティはハイエンドドローン並のカメラです。
4世代目のモデルにアップデートされ、さらにクオリティが充実しドローンの鉄板と言われるくらい外せない空撮用のドローンになります。
DJI Inspire 2
世界最大のシェアを誇る民生用のドローンメーカーです。
4Kカメラ搭載で操縦士と撮影者が別々にオペレーションに対応して撮影します。
テレビCMや映画撮影用にも使用される最強のモデルです。
Mavic Pro
移動中や収納時に折りたたむことができ、コンパクトなので持ち運びにも便利です。
小ぶりなのに4K画質で撮影できるので素人でもプロ並みのスペックで空撮することができます。
初心者の入門機として購入するのにおすすめのドローンです。
発注する時にチェックしておきたいこと
ドローンでの撮影を依頼する際には、どういったことに気をつけなければいけないのでしょうか?オペレーターに伝えておくべき項目やチェックしておかなければいけないことなど、事前準備をしっかりと行うことでトラブルを防ぐことができるのです。
そこで、ドローンを利用した撮影依頼で確認が必要な見積もりや発注時のポイントをご紹介していくので参考にしてください。
日時や撮影場所をきちんと確認する
見積もりや発注の依頼時には、発注する側の担当者の名前や連絡先、メールアドレスなどの基本的な情報を依頼者に伝えることも大切ですが、撮影を行う日時や場所を決定しておかなければいけません。
曖昧な場所や時間であると依頼された側も困惑してしまうので、スムーズに撮影することができないのです。
当日になって違う場所の方が合っている、などとならないように事前確認をしっかり行いましょう。
撮影許可を取ってあるか確認する
ドローンで撮影をする場合には、人口集中地域や空港が近い地域などに関しては確認や飛行申請が必要であると上記でも記載しましたが、オペレーターに依頼をする際にもう一度不備がないか確認しましょう。
確認不足によって無許可で飛行させることにならないためにも、しっかりとした確認が重要なのです。
オペレーターに全てを任せない
撮影のプロだからと言って、全てを任せてしまうと理想の撮影ができない可能性もあります。
特にイメージが頭の中で決まっている場合には、しっかりと伝えないと理想通りの撮影はできません。
方法としては、
箇条書きで伝える
口頭で伝える
絵コンテで伝える
の3つの方法があります。
口頭の場合には、上手く伝えきれない場合や伝え忘れもあると思うので、事前に箇条書きにしたメモを渡すのも良いでしょう。
また、絵コンテであればイメージを伝えやすくなります。
絵が下手であっても構図やバランスなどを伝えるには最適な手段なので依頼する際には用意しておくと便利です。
また、データに関しては写真や動画など形式の種類を確定させておくことでスムーズに依頼できます。
納品方法についてもSDカードやDVDなど後で再確認ということがないようにあらかじめ決定しておきましょう。
シートを作っておくと便利
上記のことを決めたら、シートを作成してオペレーターに渡すと良いでしょう。
基本情報を始め、撮影を依頼する日時や場所、撮影対象やデータ形式などの概要のほか、撮影の目的などを記入することで、よりイメージに近い撮影ができることとなります。
上記のシートと絵コンテなどを用意しておくことで、撮影時にも確認しやすくなりスムーズに撮影が行えるほか、オペレーターとの連絡も取りやすくなるので無駄を省いて発注をすることができるでしょう。
ドローン撮影を依頼する時のポイントをいくつかご紹介してきましたが、いかがでしたか?ドローン撮影はキレイな映像を撮影することができるため、人気も高く話題を集めやすい一方、撮影するためには様々な条件をクリアする必要があります。
こういったことはプロの業者と詳しく話し合うことで解決する場合もあります。
もし計画に行き詰まってしまったらプロに相談してみましょう。