皆さんは「ボカロ」という言葉をご存知でしょうか?
ボカロ自体はあまり知らなくても「初音ミク」を知っているという方は多いかと思います。
ボカロは後ほど詳しくご紹介しますが、音声合成技術やその技術を利用した製品、ソフトの名称を指しています。
そして、ボカロ動画はそんなボカロを活用した動画になります。
ボカロ動画というと難しそうなイメージを持っているかと思いますが、作り方さえ理解できていれば誰でも作ることは可能です。
今回はボカロ動画とはどんなものを指すのか、そしてボカロ動画の作り方をご紹介しつつ、5つのおすすめ動画をご紹介していきましょう。
これからボカロ動画を作ろうと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ボカロ(ボーカロイド)とは?
まずは、そもそもボカロとは何なのかご紹介していきます。
ボカロ(ボーカロイド)とは、YAMAHAが歌声などを合成するための技術で、合成技術を用いたソフトウェア全般がボカロと称されています。
音声を合成するというのは、まず利用者がソフトウェアに音符情報と歌詞を入力していきます。
すると、音と詞のデータを基に歌声を作り出し、声の強弱や息継ぎなどを加えることによってまるで人間が実際に歌っているような曲を作ることができます。
音声合成技術はYAMAHAから生み出されていましたが、ライセンスを獲得したソフトウェア開発会社から続々と販売されるようになりました。
ただ、当時としてはそれほど人気だったわけではなかったのです。
人気のきっかけを作ったのは、クリプトン・フューチャー・メディアという会社が発売した、「初音ミク」でした。
初音ミクは一気に世間へ知られるようになり、様々な楽曲が今もなお誕生しています。
ボカロの中では初音ミクが一番知られているかと思いますが、他にも鏡音リン・レン、KAITO巡音ルカなど、初音ミクとは音声データが異なるキャラクターが何人も存在しており、楽曲により深みを出しています。
ボカロ動画とは?
ボカロについてご紹介しましたが、ボカロ動画とはどういったものを指すのでしょうか?
ボカロ動画とは、ボカロによって作られた楽曲を動画として投稿されたものを指します。
分かりやすく言えば、ボカロ曲のMVのようなものがほとんどです。
ただ、発売されて間もない頃は既存曲を初音ミクで歌わせるというものが多く見られ、オリジナル楽曲はほとんどありませんでした。
それでもボカロ動画はニコニコ動画というプラットフォーム全盛期の波に乗り、徐々に浸透していくようになります。
特に初音ミクに歌わせてみた動画の中でも話題を集めたのが、Ievan Polkkaを歌わせている動画で、初音ミクの代表曲の1つとまで言われるようになりました。
その後はオリジナル曲も徐々に作られるようになり、完成度の高さから多くのユーザーが動画を視聴するようになります。
この時代は若者を中心としてすでに動画を視聴することが一般的になってきました。
これらもボカロ動画が爆発的ヒットになった要因だと考えられます。
以前までは1つの作品を生み出すために使われていたボカロですが、近年はマーケティングにも活用されるようになってきています。
ボカロだということは一切言わずにCMやお店のテーマソングに使われるようになっているのです。
そのため、すでにボカロはより一般的で身近な存在になってきていると言えます。
ボカロMV制作における基礎知識
ボカロ動画はどのように作られているのでしょうか?
作り方が分かれば自分でもボカロの動画制作/映像制作は可能なので、準備するものや手順をご紹介します。
準備について
ボカロ曲を作成するにあたって、iPhoneかiPadを持っている方は「Mobile VOCALOID Editor」というiOSアプリがあるため何も買う必要はありません。
iOS端末を持っていない方や、上記のアプリには無い鏡音リン・レンなどのボカロに歌わせたいという方は少し性能の良いパソコンがあるといいでしょう。
構成について
作曲をすると考えるとイントロやAメロAサビなど構成について悩んでしまうかもしれませんが、最初から構成を意識しすぎてしまうと挫折しがちです。
最初は15~30秒ほどの着信音やCMソングのような曲作りから始めて、慣れてきたら徐々に段階を増やしていくといいでしょう。
作曲について
メロディの作り方にはコード進行と、作ったコード進行にメロディを載せるという方法があります。
「コード」とは3つ以上を同時に重ねた音のことを指し、コードの並べ方には法則があります。
並べたコードにメロディを載せていくことになりますが、作曲ソフトを使用し、メロディをたくさん作っていくうちにだんだん上達していきます。
作詞について
作曲と作詞どちらが先でも構いませんが、先に曲を作った場合、曲の文字数に合わせて歌詞を当てはめることができるため、最初は曲作りが先のほうが作りやすいかもしれません。
一般的に一曲だいたい500文字前後が多く、いかに自分の言いたいことから余計な部分を省き、まとめられるかがポイントになります。
編曲について
編曲とは作ったコード進行とメロディに合わせてさまざまな楽器を、演奏に合わせて改編することを指します。
編曲の場合はVOCALOIDエディタですと、メロディの打ち込みは何もないところから始めなくてはいけないため、作曲ソフトで作成するほうがおすすめです。
作曲ソフトでメロディラインを打ち込み、後からVOCALOIDエディタに取り込むことができます。
ミックスについて
ミックスとはボーカルや打ち込んだ音を調整しバランスをとることで、更に聞きやすいようにする作業です。
編曲だけでも十分曲として成立しますが、ミックスを行うことでより自然な曲になります。
音量や左右の音の振り分けの調整の他、楽器ごとにエフェクターをかけ細かく音を調整する作業を行います。
マスタリングについて
音源制作の仕上げ工程とされるマスタリングは、音源全体にエフェクターをかけ、ノイズの除去や音圧の調整を行い、作った曲を最終調整することで聞きやすくなるようにする作業です。
ミックスした音源が曲を聞いた時に違和感が出ないように仕上げるため重要であり、理想の音に近づけるよう微調整を繰り替えします。
ボカロMV制作に必要なもの
ボカロ動画制作/映像制作で必要なものがいくつかあるので、確認して準備していきましょう。
【パソコン】
スムーズにボカロ動画制作/映像制作をしたいのであれば、処理速度の高いパソコンがおすすめです。
特にエフェクトや画像を多用する場合はフリーズのリスクがあるので、処理速度の速い高性能のパソコンだと安心です。
【ヘッドホン】
ヘッドホンは一般的なものを使用しても問題ありませんが、基本的には音楽を聴くために製造されているため、機種によって低音・高音の出し方に個性が出ている場合もあります。このようなヘッドホンはあまり音楽を制作する上では良くありません。場合によってはそのヘッドホンで聞いた時に音のバランスが良くても、他のヘッドホンで聞いたら音が軽かったり、打ち込みの音作りがうまくいかなかったりすることもあるでしょう。
そのため、ボカロMVを制作するなら「モニターヘッドホン」の利用がおすすめです。サウンドに対して不要な個性がなく、フラットな音を聞けるようになります。
高いものだと10万円以上しますが、ボリュームゾーンは1~3万円程度なので、その価格帯で自分に合うものを探してみると良いでしょう。
【オーディオインターフェイス】
オーディオインターフェイスとは、パソコンにおける音の出入口となってくれる機材です。パソコン上で音楽制作を行う際はDTMソフトを必要とします。DTMソフトに直接データを取り込んで音の処理を行うことも可能ですが、遅延や歪み、パソコンのフリーズなどが発生し、楽曲制作が思うようにいかないことも少なくありません。
オーディオインターフェイスがあれば音をデータとして取り込む際に発生したノイズを取り除くことができ、さらに音の遅れ・歪み、パソコンがフリーズする現象が緩和されます。特に音質をより向上させたい際には、オーディオインターフェイスが必要です。
【VOCALOIDソフト】
ボカロMVを制作する上で、VOCALOIDソフトは欠かせないアイテムの1つです。VOCALOIDソフトは、人間の歌声そのものが収録されている「ライブラリ」と歌唱編集ソフト「エディター」の2つが必要となります。
ライブラリには現在様々な種類があり、声色や得意な表現などがそれぞれ異なります。代表的なのは初音ミクですが、その他にも1つのパッケージに女の子と男の子の声が収録されている「鏡音リン・レン」、比較的人間らしい温かみを感じる声の「GUMI」などがあります。他の楽曲などを参考にしつつ、自身が制作したい楽曲に合うVOCALOIDを見つけてみてください。
【音楽を作成するソフト】
ボカロ楽曲を制作する際にはVOCALOIDソフト以外に楽曲制作用のソフトが必要です。音楽を作成するソフトを「DAWソフト」と呼びます。DAWソフトは無料で利用できるものもありますが、有料版だと機能が充実しているため、継続的に音楽を制作したいと考えている方は有料版がおすすめです。まずは無料版で試してみて、使い勝手が良いと感じれば有料版に移行するのも良いでしょう。
ボカロ楽曲の制作において定番となっているDAWソフトは、「Studio One」です。その他にも「Cubase」や「Ableton Live」などが多くのユーザーに利用されています。
【編集ソフト】
初心者ならWindowsに付属されている「Windows Live ムービーメーカー」がおすすめです。
直感的に操作できるので、初心者にも扱いやすい動画制作・編集ソフトです。
サービス自体はすでに終了しているので、インストールされていない場合は別の編集ソフトを購入、またはフリーダウンロードしてください。
なお、無料で使えるおすすめの編集ソフトを知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
関連リンク
【エンコードソフト】
Youtubeやニコニコ動画などWEB上に動画を配信する場合、そのままのデータでは容量が大きく、再生できない可能性があります。
データの圧縮作業としてエンコードが必要です。
特にニコニコ動画はエンコードせずにアップロードすると、自動で圧縮されて画質が悪くなる可能性があります。
Windows Live ムービーメーカーにはないので、フリーのエンコードソフトを用意してください。
例えば、「つんでれんこ」というフリーソフトなら動画データをドラッグ&ドロップして読み込み、質問に応えるだけで自動エンコをしてくれるので便利です。
他にも様々なエンコードソフトがあるので、自分が使いやすいものを選びましょう。
【動画用素材】
動画にまとめるイラストや映像、音楽素材が必要です。
ボカロ動画では絵師に頼んで、イラスト素材を提供してもらうケースが定番です。
自分で描けない、または頼める絵師がいない場合は「Piapro」から素材を借りましょう。
イラストや音楽素材を借りる際は使用許可の報告やお礼、投稿動画のURLを教えるのがマナーです。
無断で使用すると無断転載として批判される恐れがあるので、使用許可は必ず確認してください。
書き出しの時にリサイズする場合、大きな画像だと画質が大幅に劣化してしまう可能性があります。
イラスト素材をあらかじめリサイズ元のサイズに加工しておくと、画質の劣化を最低限に抑えることが可能です。
ボカロ曲の制作手順
ボカロMV制作に必要なものを揃えたら、次に楽曲を制作していきましょう。ここでは、手順に沿ってボカロ曲の作り方をご紹介します。
楽曲のイメージを明確にする
ボカロ曲を制作する上でまず大事になってくるのは、楽曲のイメージです。どんな曲を作りたいのかイメージが明確になっていないと、方向性や音楽のジャンル、テンポ、曲調、ボカロの声(ライブラリ)が決められません。
最初に曲の方向性が定まっていないと、途中で思っていたものと違う曲になってしまい、修正に時間を要するケースもあるでしょう。スムーズに制作するためにも、まずは曲をイメージすることから始まります。楽曲のイメージが明確にできたら、曲のジャンルやテンポ、曲調、使用するボカロを決めていきましょう。
楽曲の構成・コード進行を考える
曲のイメージを明確化できたら、次は楽曲の構成とコード進行を考えます。一般的な楽曲の構成はAメロ→Bメロ→サビとなりますが、サビ→Aメロ→Bメロ→サビにすることも可能ですし、サビ終わりにAメロには戻らずCメロにすることもできます。イメージに合わせつつ楽曲の構成を考えてみてください。
コード進行は同時に鳴る音の構成を表したもので、これまでに多くのコード進行が登場しています。コード進行にはそれぞれイメージを持っていることから、楽曲のイメージと構成に合わせてコード進行を決めるのも良いでしょう。ただし、楽曲制作が初めてでコード進行についてよくわからない場合は、メロディを作ってからコード進行を決めても問題ありません。
メロディを作る
曲の構成やコード進行ができたら、メロディを作っていきます。作曲に関する知識を持っていなくても、口ずさんだり鼻歌にしたりすることでメロディを作ることは可能です。思い浮かんだメロディは忘れてしまわないように、スマホのボイスレコーダー機能などを活用して録音しておくと安心です。
どうしてもオリジナリティのあるメロディが思い浮かばなかった場合は、自身のイメージに近い楽曲をいくつか聴いた上で、参考に作ってみましょう。ただし、参考ではなくそのままメロディを使ってしまうと著作権侵害の可能性があるため、注意してください。
歌詞を考える
メロディができ上がったら、次は歌詞を考えます。最初に決めた曲のイメージから歌詞を作っていきましょう。歌詞を作成する上でストーリーや設定などを考えておくと書きやすくなります。また、曲を介して多くの人に届けたり、感情・気持ちを素直に表現したりすることも可能です。歌詞が完成したら作成した楽曲のメロディに当てはめていきます。
歌詞を考える時のコツとしては、韻を踏むのがおすすめです。また、倒置法や比喩などの表現方法、リフレインを活用すると良いでしょう。
注意すべきなのは、歌詞を詰め込み過ぎないことです。ボカロ楽曲なので歌わせることは可能ですが、聞き取りにくさを感じてしまう場合もあります。また、歌いやすい楽曲は「歌ってみた」などの動画で拡散されやすくなり、トレンドになる可能性も考えられます。そのため、無理に歌詞を詰め込み過ぎずわかりやすい曲を目指すのがおすすめです。
メロディを打ち込む
作成したメロディはDAWソフトに打ち込んでいく必要があります。まずは歌メロディを打ち込み、そこから楽器を使った伴奏を作っていきます。伴奏に使用する楽器にも様々な種類がありますが、特に基本の構成として挙げられるのは、ピアノ・ギター・ベース・ドラムです。
メロディは伴奏による影響を受ける部分でもあります。上記はあくまで基本の構成であるため、楽曲のイメージに合わせてどの楽器を使用・追加するか考えてみてください。メロディを打ち込んでいった結果、最初に抱いていたイメージにピッタリなものを作成できたら、歌のメロディ部分をMIDIファイルに変換して書き出しましょう。
ボカロエディタに読み込む
DAWソフトから書き出したMIDIファイルを出力し、VOCALOIDのエディターに読み込ませます。エディターに読み込ませたら気になる箇所を改善していきましょう。ライブラリによっては自動で調整を行うタイプもあれば、自ら調整を重ねてこだわりの音声を作るタイプもあります。
ここで注意したいのが、ダイナミクスとピッチベンドです。ダイナミクスは声量を指しており、1つの楽曲内でも声量を変えることでメリハリが付くようになります。また、ピッチベンドは細かい音程を変化するもので、裏声などを人間の声と似たようなイメージで再現することも可能です。実際にどのような変化が見られるのか、試しながら楽曲を作っていきましょう。
ミックスとマスタリングを行う
ボカロエディタにも読み込ませ、調整が完了したら最後にミックス・マスタリング作業を行います。ミックスとは、ボリュームやエフェクト、パンなどを調整し、各楽器のバランスを調整していきましょう。また、トラックや音量の整理が完了したらオーディオを編集してノイズの除去やリズム補正を行います。
また、マスタリングではミックスされた音源の音量や音質、音圧を改めて調整していきます。このマスタリングによってCDやDVD、配信用の音源などが可能になります。マスタリングが完了すれば、ボカロ曲の完成です。
ミックスとマスタリングは自分で行うことも可能ですが、専門的な技術も必要となってくることから、業者に依頼する人も少なくありません。例えば動画配信サイトなどによく投稿されている「歌ってみた動画」も投稿者本人がミックスを手掛けている場合もありますが、他の人にミックスを依頼してクオリティの高い歌ってみた動画に仕上がっているケースもあります。
ボカロMVの作り方
【動画のアスペクト比を選ぶ】
メニューにあるプロジェクトタブに切り替えると、縦横比の項目に「ワイドスクリーン(16:9)」と「標準(4:3)」の2つがあります。
イラストや楽曲、演出に応じて好きな方を選んでください。
【イラストと楽曲の読み込み】
イラストの読み込みはとても簡単で、フォルダやデスクトップなどに保存されたイラストや映像をドラッグし、右側のタイムラインにドロップすることで挿入できます。
イラストの順番を変えたい時は、イラストをドラッグ&ドロップすることで任意の位置を変更できます。
音楽素材も同様にドラック&ドロップで挿入します。
挿入するとイラストの下にバーが表示されるので、確認してください。
音楽を挿入するとイラストも音楽と同じ長さでタイムラインに表示されます。
各イラストの表示時間は音楽と比例して自動で設定されているので、必要に応じて任意で調整していきましょう。
まずビデオツールの編集タブに切り替え、再生時間の項目を見てください。
表示時間を変えたいイラストを選択し、再生時間を任意の秒数に設定することで表示時間を調整できます。
音楽もタイムライン上の長さとなっているので、必要に応じて開始位置などを設定してください。
音楽ツールのオプションタブに切り替え、音楽の開始位置で再生を始めたい位置を設定することが可能です。
他にも音のフェードインやフェードアウト、ボリュームなども設定可能です。
【視覚効果を設定】
イラストに視覚効果を付帯させることが可能です。
ビデオツールの視覚効果タブに切り替えると、モノクロやミラー表示など様々なエフェクトをイラストに設定できます。
適用するとプレビューで確認できるので、楽曲や動画のイメージに合わせて選んでみましょう。
【アニメーションを設定】
アニメーションとは、動画の開始と終了の演出の設定です。
例えば、イラストの切り替え時にフェードインやフェードアウトを加えたり、縦や横にワイプするようにイラストが切り替わったりする演出を加えられます。
アニメーションタブから切り替え効果や移動・拡大の演出を追加できるので、プレビューで確認しながら入れてみましょう。
【歌詞(テロップ)を入力】
歌詞のテロップはホームタブにあるキャプションから挿入できます。
フォント、書体、色、文字サイズなどを指定し、歌詞を打ちこんでみましょう。
歌詞は楽曲と合わせないといけないので、視聴しながらテキストの開始時間と表示時間は一小節ずつ細かく調整していきましょう。
テキストにもアニメーションを付けることが可能です。歌詞の表示方法にもこだわりたい方は特殊効果を設定しましょう。
【動画の書き出しとエンコード】
ボカロ動画を一つにまとめたら、今度は動画ファイルに書き出していきます。
メニューからムービーの保存を選び、さらにカスタム設定の制作をクリックします。
ビデオの設定では動画の幅や高さ、ビットレート、フレームレートの項目があるので、アップロード先のフォーマットに合わせて設定しましょう。
ビットフレームやフレームレートはデフォルトでも問題ありません。
ボカロ動画の場合、オーディオは高音質が理想的なので「384kbps、44.1kHzb ステレオ」がおすすめです。
保存するとムービーの保存画面に新しいフォーマットが追加されるので、それを選んで書き出してください。
書き出しが終了したらエンコードソフトを使い、MP4などの動画形式にエンコードしていきましょう。
ボカロ動画の参考例
具体的な作り方をご紹介してきましたが、ここからはボカロ動画を制作する上で参考になる、おすすめ動画をご紹介していきましょう。
じん カゲロウデイズ
この楽曲は、音楽家や脚本家として活躍するじん(自然の敵P)によって作られたマルチメディアプロジェクト(カゲロウプロジェクト)の代表曲であり、上記の動画はそのMVになります。
カゲロウデイズは若者を中心に人気が高く、世界観重視のコンテンツとなっています。
マーケティングではターゲットの設定が非常に重要となりますが、じんによって作られたカゲロウプロジェクトはターゲットを若者に絞って発信したことで人気を得たコンテンツだと言えるでしょう。
カゲロウデイズが人気を博した結果、楽曲から小説・マンガ・アニメなど、様々なコンテンツへと発展させています。
千本桜
千本桜は、黒うさPが所属・運営しているサークル「White Flame」によって配信されたボカロ動画です。
こちらの楽曲はボカロ動画ではあるものの、多くの有名歌い手や歌手の小林幸子さんによってカバーされ、紅白でも歌われたことからオタクコンテンツとして認識されていたボカロ動画の見方を変えた楽曲でもあります。
マトリョシカ
現在多くの若者から支持されている米津玄師は、元々ボカロPとして活動していた時代があります。
マトリョシカはその頃に制作された楽曲です。
ボカロPで活躍していた時からとても人気を集めていたのですが、米津玄師は当時楽曲を手掛けるだけでなく、アートワークからMV制作に至るまで全ての制作・プロデュースに関わっていたと言われています。
自身の楽曲をただ発表するだけでは多くのボカロ動画に埋もれてしまいますが、プロデュース力の高さとネットマーケティングの上手さ、そして楽曲の質、いずれも兼ね備えていた米津玄師のボカロ動画が他の動画よりも抜きん出ていたことは間違いありません。
さらに、マトリョシカ以外にもパンダヒーローやドーナツホールといった、有名なボカロ動画も手掛けています。
glow(MMD-PV)
こちらは楽曲も有名ですが、MMDを使ったPVとしても有名な楽曲です。
MMD(MikuMikuDance)とは3DCGムービーツールで、ニコニコ動画を中心に自分の好きなキャラを登場させて好きな楽曲を踊らせるという動画がたくさん投稿されています。
そんな中でもglowは表情の作り方がうまいと評判のPVです。
単純にイラストやアニメーションに限らず、MMDで動画・映像が作れるようになったことで、楽曲の見せ方により広い幅が生まれました。
何でも言うことを聞いてくれるアカネチャン
比較的最近の楽曲となる「何でも言うことを聞いてくれるアカネチャン(正式名称Seyana.)は、楽曲としてはかなりゆるい曲で歌というより掛け合いが魅力的な作品で、動画が投稿されてから15日で100万再生、約半年後には400万再生を達成しています。
ボカロ動画というとやはり楽曲が重視されますが、中にはこちらのようなコンテンツも存在し、しかも凄まじい人気を誇っていることも念頭に入れて動画制作・映像制作に取り組んでみてはいかがでしょうか?
動画制作・映像制作ならGJCへお任せください
自信のあるボカロ曲が出来上がったら、MVにもクオリティを求めたくなるのは当然です。しかし、ノウハウのない状態でボカロMVを制作しても、うまく表現ができなかったりどんな映像にすれば良いのか思いつかなかったりする人も多いでしょう。そんな時におすすめなのが、動画制作・映像制作のプロフェッショナル「GJC」です。
GJCはお客様満足度96%・映像制作実績4,000社以上の動画制作・映像制作会社です。コストパフォーマンスは業界トップクラスで、相場の約半額を実現しています。制作スタッフには幅広い動画ジャンルに対応できるクリエイターが属しており、商品紹介動画からテレビCM、3DCG・アニメーション制作なども手掛けていて、ボカロMVにも対応可能です。
具体的にどのようなイメージのMVにするか決まっていない場合でも、お客様へのヒアリング後に無料で企画・構成・画コンテまで作成し、提案させていただきます。これにより「想像と違うものができてしまった」「良い提案を得られなかった」というリスクも回避できるでしょう。クオリティの高いボカロMVを制作したい方は、ぜひGJCの無料相談・無料見積もりをご利用ください。
まとめ
ボカロ動画は今でも根強い人気を誇る動画です。
基本的にボカロ楽曲とイラストを組み合わせて制作される動画なので、初心者も自主制作しやすいところが利点でしょう。
参考例を見ると分かりますが、ボカロ動画の多くは演出や世界観に強いこだわりがあり、そういう動画ほど人気があります。
アニメのような演出も多く、非常にセンスが問われる動画とも言えるでしょう。
もっとクオリティの高いボカロ動画を作りたいのであれば、プロに動画制作/映像制作してもらうことをおすすめします。