動画制作の際には解像度にも注目してください。解像度は動画のクオリティに影響を与える要素の1つです。「解像度を上げれば高品質な動画制作ができる」と考える方もいますが、一概にそうだとは言い切れません。より良い動画を制作するためにも、解像度に関する正しい知識を身に着けることが大切です。
そこで今回は、解像度の基礎知識に加えて、動画の解像度の設定方法や決め方、SNS別の動画おすすめ解像度やアスペクト比などをご紹介していきます。解像度について詳しく知りたい方やSNS用の動画制作を検討している方は参考にしてください。
動画の解像度とは何か?
解像度という言葉を耳にした経験があっても、その内容まで詳しく知らない方もいるはずです。解像度とは、動画1フレームにおけるピクセルの密度を指し「画素数」とも呼ばれています。ピクセルは色を表現する最小単位のことで、1つの動画には異なる色を持ったピクセルが集まって全体を構成しているのです。
ピクセルが多いほど細部まで表現できるので、動画がより鮮明に見えるようになります。
そのため、解像度は動画の画質を左右するものと言えます。
動画の代表的な解像度
解像度と言っても様々な種類があります。動画で用いられる代表的な解像度は以下の通りです。
動画の種類
解像度
特徴
SD
720×480
テレビのアナログ放送で使用されていた解像度
DVDの映像でも使用されているケースが多い
HD
1280×720
ハイビジョンテレビと見なされる最低限度の解像度
現在の放送の主流となっている
フルHD
1920×1080
フルハイビジョンとも呼ばれる
地上波デジタル放送やブルーレイの最大解像度
4K
3840×2160
フルHDの4倍の画素数
鮮明な映像で視聴できる
8K
7680×4320
フルHDの16
の画素数で最大級の臨場感を体感できる
被写体が遠くても鮮明なズーム撮影が可能
解像度720×480のSDは現在ではほとんど使用されていません。解像度が上がるほど、より鮮明で美しい動画を視聴できます。
4Kの解像度の詳しい情報は、以下の記事も参考にしてください。
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動画のサイズ比率を指す「アスペクト比」とは?
動画の見え方ではアスペクト比も大きく関係しています。アスペクト比は、動画のフレームにおける横と縦のサイズの比率を指しています。表比率は横サイズ:縦サイズで表記されます。代表的な4種類は以下の通りです。
アスペクト比 | 特徴 |
16:9 | 横に長い比率でワイドと呼ばれる 地上波デジタルやYouTubeでも使われるポピュラーなアスペクト比 |
1:1 | 正方形のアスペクト比 スマホからの動画投稿で用いられるケースが多い |
4:3 | 正方形に近い比率でスタンダードと呼ばれる テレビのアナログ放送で使用されていた DVDの映像に用いられている |
9:16 | 縦型のアスペクト比 スマートフォンを縦に使う場合の動画視聴で使われるケースが多い |
2.35:1 | シネマスコープと呼ばれる 映画で用いられるアスペクト比 |
動画の解像度の設定方法・決め方
解像度は種類が多いので、どれを選択すれば良いのか悩んでしまう方もいるはずです。ここでは、動画の解像度の設定方法や決め方を解説していきます。
使用用途や目的に合わせて選択する
解像度の設定で悩んだ場合は、動画の使用目的に合わせて選択してみてください。解像度を高く設定すれば綺麗な動画を届けられると考えますが、動画の目的によっては適さないケースもあります。例えば、Web上で配信する場合、解像度の高い4Kや8Kで配信をしてもユーザーが持っているスマホやパソコンといったデバイスに対応していなければ満足のいく視聴ができません。
また、セミナーや研修用の動画の場合、高解像度であれば鮮明な動画制作が可能です。しかし、特にリアルタイムで共有したい場合は動画サイズが大きくなってしまうため、通信速度が低下するリスクがあります。画像の繊細さが求められないケースが多いので、SDやHDでも問題ないでしょう。使用目的を確認し、それに見合った解像度で動画を制作することが大切です。
データ保存先の容量に合わせて選択する
動画制作では、動画保存先の容量を考慮することも重要です。解像度が高ければ高いほど動画サイズも大きくなるので、保存先の容量を圧迫するリスクがあります。動画をユーザーがダウンロードして視聴する場合、使用する端末に動画のデータが保存されます。モバイル端末であれば容量が小さいことも考えられるため、サイズが大きい動画であればダウンロードに時間がかかってしまいます。時間がかかれば視聴されずに終わるパターンもあり、企業としてはデメリットです。
また、自社サーバーから動画を配信する場合も、保存先には自社サーバーも含まれています。自社サーバーの容量に制限があれば圧迫してしまうため、解像度を抑える必要があります。
動画制作を依頼する際に知っておきたい基礎知識は下記からもご確認いただけます。
関連リンク
動画の解像度の確認方法
Windows10のビデオファイルにある動画の解像度を調べる方法は以下の通りです。
- 解像度を調べたいビデオファイルを右クリックします。
- メニューにある「プロパティ」を選びましょう。
- プロパティ画面にある「詳細」タブをクリックしてください。
- 詳細内にある「フレーム幅」と「フレーム高」で解像度を確認できます。
フレーム幅1280、フレーム高720であれば解像度は1280×720のHDとなります。
動画のおすすめ解像度・アスペクト比【SNS別】
SNSを活用して動画マーケティングを実施する企業も増えています。配信先となるSNSによって最適な解像度には違いがあるので、それぞれのおすすめ解像度とアスペクト比をご紹介していきます。
YouTubeの場合
【YouTubeチャンネル】
推奨解像度 | 1280×720 |
アスペクト比 | 16:9 |
【YouTubeショート】
推奨解像度 | 1080×1920 |
アスペクト比 | 9:16 |
YouTubeはチャンネルとショートによっておすすめの解像度やアスペクト比に違いがあります。ショートは縦型動画となっているため、アスペクト比は9:16です。YouTubeでは、視聴者が再生をする媒体に合わせて自動的に動画が最適なサイズに変換されます。そのため、顔が伸びたり余白が追加されたりといった現象が発生するため、推奨解像度とアスペクト比に合わせた制作がおすすめです。
Facebookの場合
推奨解像度 | 1080×1080以上 |
アスペクト比 | フィード投稿4:5 ストーリーズ9:16 動画カルーセルフォーマット1:1 インストリーム動画16:9 |
投稿する方法によって推奨されるアスペクト比に違いがあります。それぞれに合わせた動画を制作すれば、満足のいく動画投稿ができるはずです。
Instagramの場合
推奨解像度 | アスペクト比 |
1.91:1 | 600×315 |
1:1 | 600×600 |
4:5 | 600×750 |
投稿できる動画の長さはフィードでは最大60秒、ストーリーズでは最大60秒、リールであれば最大90秒の動画投稿が可能です。上記のように解像度に合わせてアスペクト比も異なります。ストーリーズに投稿する場合は、以下がおすすめです。
推奨解像度 | 1080×1920 |
アスペクト比 | 9:16 |
X(旧Twitter)の場合
【独立した動画広告】
推奨解像度 | アスペクト比 |
1:1 | 1200×1200 |
16:9 | 1920×1080 |
【Webサイトボタン付きの動画広告】
推奨解像度 | アスペクト比 |
16:9 | 800×450 |
1:1 | 800×800 |
Xでは最大140秒までの動画を投稿できます。また、動画広告の種類によって推奨されている解像度やアスペクト比が異なります。アプリボタン付きの動画広告でもWebサイトボタン付きの動画広告と同じ解像度、アスペクト比が推奨されているので、活用する際には参考にしてください。
TikTokの場合
推奨解像度 | 1080×1920 |
アスペクト比 | 9:16 |
TikTokに投稿できる動画は最大3分です。アスペクト比は縦型視聴なので9:16となりますが、横型の動画を加工せずに投稿した場合は、動画の上下に余白ができるので注意してください。
LINEの場合
【Card】
推奨解像度 | 240×135~1920×1080 |
アスペクト比 | 16:9 |
【Square】
推奨解像度 | 600×600~1280×1280 |
アスペクト比 | 1:1 |
【Vertical】
推奨解像度 | 125×240~1080×1920 |
アスペクト比 | 9:16 |
LINEの動画広告の配信フォーマットは、Card・Square・Verticalの3種類があり、それぞれによって推奨されている解像度とアスペクト比が異なります。
Vimeoの場合
Vimeoでは、特定の解像度を推奨していません。ただし、アスペクト比は1:1の正方形での圧縮を勧めています。対応しているアスペクト比は、4:3、16:9、17:9です。360度動画は、2:1のアスペクト比となります。
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まとめ
動画の解像度やアスペクト比、解像度の設定方法などを解説してきました。動画広告として推奨されている解像度やアスペクト比は、YouTubeやFacebook、InstagramやLINEなど、SNSの種類によって違いがあります。今回ご紹介したおすすめの解像度などを参考にして、効果的な動画広告を制作していきましょう。
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