ビジネスにおいて営業活動は欠かせない業務です。顧客の課題解決のため、自社の売り上げを確保するためにも、商談で自分の会社の魅力や提供しているサービスや商品の紹介をしていきます。
そんな営業業務において最近注目を集めているのが「動画」です。会社から支給されたパソコンやタブレット、スマートフォンなどを活用し、顧客に動画を視聴してもらいながら商談をしていきます。
今回は、営業活動において動画が使わるようになった背景をはじめ、動画を利用するメリットなどを解説していきます。業者に依頼する場合の費用相場や制作するポイントなど、役立つ情報をまとめているので、ぜひ参考にしてください。
営業活動で動画が使われるようになった背景
これまで、営業活動ではパンフレットや紙の資料、PowerPointなどを用いたプレゼン資料で顧客に対して商品やサービスの紹介を行っていました。顧客とコミュニケーションを取りながら営業ができる部分が利点です。しかし、説明が難しく商談に時間をかけすぎてしまう他、魅力を伝えにくいといったデメリットがありました。
こうした課題を解決するために広がりを見せているのが動画です。商品の理解促進が図れる他、ネット上で公開すれば幅広い層への集客を狙えるなど、使い方は様々です。動画であれば短い時間でも様々な情報を顧客に対して効果的に伝えられるので、企業の営業活動で取り入れ始めています。
営業用動画におすすめの種類
営業用動画といっても、その使い方は複数あります。
商品やサービス紹介動画
営業で最も使われている種類が商品やサービスを紹介する動画です。これまでは、パンフレットやプレゼン資料を使って説明をしていましたが、わかりにくいデメリットがありました。しかし、動画であれば資料と口頭で開設するよりもわかりやすく紹介できます。
無形商材や複雑なサービスでも、アニメーションやグラフィックで詳細を伝えることが可能です。一度動画を制作すればそれ以降も複数人の営業担当者で使いまわしができる点も魅力です。
デモンストレーション
自社の商品やサービスでどんな活用法ができるのかを顧客がイメージしやすいように、実際に使用しているシーンをまとめた動画がデモンストレーション動画です。口頭や文字だけでは説明がわかりにくく、使い勝手を伝えることも難しいです。しかし、動画であれば実際の利用シーンを細部まで確認できるので、顧客からの問い合わせも減少するはずです。
実際に商品を見せながら解説すれば最もわかりやすいですが、有形商材でも持ち運びができない商品や無形商材だと難しいです。動画であれば事前にデモンストレーションを撮影するだけで利用イメージを伝えられるので効率的に魅力を伝えられます。
テスティモニアル動画
第三者による商品やサービスの評価を収めた動画をテスティモニアル動画と言います。商品を購入する際、お客様の声や口コミを参考に購入を検討する方もいるはずです。それと同じように、実際に企業の商品やサービスを利用した方々の声を動画で聞くことで、顧客に安心感や信頼感を与えるために役立ちます。
ただし、文章のみで口コミやお客様の声を掲載するだけの映像だと「本当なの?」と疑われる可能性もあります。実際のお客様の顔を見れるインタビュー動画であれば、動画に対する信頼性がアップするはずです。
マニュアル動画
商品の使い方を理解できるマニュアルを動画にするケースも増加しています。営業は、商品を購買するだけが仕事ではありません。販売した商品を長く使用し続けて満足してもらうためにも、サポートすることも重要です。
商品の使い方となるマニュアル動画であれば、使い方がわからない顧客のサポートができ、満足度の向上が期待できます。
ウェビナー動画
セミナーをオンライン上で配信するウェビナー動画を営業で用いれば、専門性の高さをアピールするために役立ちます。
ウェビナーは、開催時間が約60分と比較的長い動画です。そのため、商談中に視聴してもらうのではなく、商談後に実施するフォローメールや見込み顧客に対するアプローチの際に活用するのがおすすめです。動画を短時間にすることも可能なので、ニーズに合わせて調整できる点がメリットです。
会社紹介動画
会社紹介動画も営業で活用できます。商品やサービスを販売するために直接関係ある動画ではありませんが、自社の売り込みができれば継続的な取引につながる可能性があります。
企業理念や事業内容、提供しているサービスなどを宣伝しますが、パンフレットや資料に記せば長文になり、理解しにくい内容になってしまいます。口頭で伝えるにしても顧客の心を惹きつけられるような話術がなければ興味を持ってもらえません。
しかし、動画で会社紹介をすればCGやアニメーションで表現できるのでイメージも伝わりやすいです。どういった企業であるのかを魅力的に伝えることができれば、今後の営業活動にも良い影響を与えるはずです。
営業用動画の活用シーン
営業向けの動画を作成する場合、実際にどういった場面で活用すればいいのかわからない方もいるはずです。ここでは、営業用動画の活用シーンをご紹介していきます。
商談前のアイスブレイク
アイスブレイクとは、商談の場といった緊張感のある場を和ませるためのコミュニケーションの一環です。固い雰囲気を解消できれば、互いの人柄を知ることができるので、コミュニケーションの円滑化を図ることができます。
商談前には自社商品に興味を持ってもらうためにも会社について理解してもらう必要があります。そのため、商談前のアイスブレイクの段階で会社紹介動画を活用して自社の魅力を知ってもらえれば、サービスに対する興味も湧いてくるはずです。
商談中
商談中には様々な場面で動画を利用できます。販売した位商品やサービスを説明する動画を活用すれば、口頭で解説するよりも短時間で商品の特徴や魅力を把握してもらえます。
購入の意思決定の場面では、お客様の声をまとめたテスティモニアル動画を活用すれば購入の後押しができます。デモンストレーション動画があれば、実際に商品を使用している・サービスを受けている気分になれるので、購買意欲をさらに高めることに役立ちます。
長すぎる動画は商談の時間を確保できないリスクにつながるため、要点をまとめたコンパクトな動画にすることがおすすめです。
契約後のサポート
商談が終わり、実際に契約をしてもらえた後も営業用動画は活用できます。営業では、新規顧客の獲得に時間をかけてしまう傾向にあるため、契約後の顧客フォローが後回しになったり、時間をかけることが難しくなったりしてしまいます。しかし、マニュアルや質問集などをまとめた動画があれば、顧客が疑問を解決するために役立ちます。
テキストや口頭での説明よりも短時間で理解ができるため、顧客の満足度アップにも役立つはずです。
営業活動で動画を活用するメリット
ここからは、動画を活用する魅力を解説していきましょう。
営業の品質が統一される
営業では、会社や商品、サービスについて説明する場面があります。しかし、担当者の経験や力量によってプレゼン力や話し方が左右されるので、契約率にも大きな差が出てしまいます。パンフレットや資料といったツールを活用すると、口頭による補足が増えてしまうため、差が出てしまいやすいです。
しかし、動画を使えばどの営業マンが担当しても同じ動画を視聴してもらえるため、経験や力量による差が出にくいです。営業品質の統一にも役立つツールでしょう。
商談の時間を有効活用できる
商談の際に、サービスの説明で多くの時間を使ってしまえば、価格やサポートヒアリングなどに時間を割けなくなるリスクがります。商談の時間は30分~60分が一般的です。限られた時間の中でいかに効率的に解説きるかがポイントです。
そんな時に営業用動画で説明ができれば数分ほどで魅力を伝えられます。残りの時間は他の対応にまわせるので、顧客が抱えている課題や必要としている情報を知るために活用できます。課題解決となるポイントを紹介できれば、商品に対するイメージも良くなり、信頼関係の構築にも役立つはずです。
サービス内容や魅力が伝わりやすい
パンフレットや資料を活用しての商談だと視覚的情報のみが伝わり、内容によっては魅力が伝わりにくいです。しかし、動画であれば動きや音など、聴覚的情報も加わるのでより多くの情報を顧客に伝えられます。動画にできなかった部分を口頭で補足することも可能です。
テキストや画像だけでは説明しにくい商品でもグラフィックやアニメーションを用いればわかりやすく説明できるので、サービス内容や魅力を伝えやすいです。
利用のイメージが湧きやすい
利用した際のイメージが湧かなければ商品やサービスに足して魅力を感じにくいです。しかし、前述したデモンストレーション動画を活用すれば利用した際のイメージがしやすくなります。
必要だと判断されれば契約につながるため、顧客に対しては利用シーンをイメージしやすい動画制作にこだわりましょう。
インフォグラフィックを活用できる
言葉や数字のみでは伝わりにくい情報を整理や分析、編集をして、チャートやグラフ、表や地図などで表現することをインフォグラフィックと言います。類似商品や他社商品との比較の際に数字を用いる方もいますが、グラフや表などがあれば差別化がしやすく、商品やサービスをより印象づけることにつながります。
インバウンドセールスに活用できる
顧客からのお問い合わせや資料請求などをきっかけにして営業活動を展開するスタイルの営業をインバウンドセールスと言います。営業用動画では、以下のような手法があるのでご紹介していきましょう。
①営業メール
メールを活用した営業活動で、電話や訪問よりも手間やコストがかかりにくい点がメリットです。受信した側も読むタイミングを自分で選べるので負担を与えにくい手法です。
営業メールで動画を活用する場合は、メール内に動画を埋め込みます。商品やサービスの紹介、会社紹介など、興味を引くような動画を発信できれば、印象付けることが可能です。
②Webサイト
企業が提供しているWebサイト上に動画を掲載すれば、購入意欲を促すことにつながります。例えば、商品ページの一角に商品の紹介動画を載せれば、どういった特徴や魅力があるのかを知るために役立ちます。デモンストレーション動画を貼り付ければ、利用シーンをイメージしやすくなります。
③動画広告
YouTubeといった動画プラットフォームだけではなく、FacebookやInstagramなどのSNSで動画広告を配信することが現在主流となっています。出稿先によって年齢や性別など、細かく分類できるため、見込客を獲得するためには有効な手段です。
④SNS
企業がSNSのアカウントを持ち、商品やサービスについてPRすることは一般的となっています。XやInstagramでも動画は目を引きやすく、保存したくなるような動画を制作できれば共有によって幅広い方々に商品やサービスを知ってもらうことに役立ちます。
見込客獲得のためにも活用を検討してみてください。
営業動画の制作費用相場
営業の際に活用する動画の制作は、自社で撮影や編集することも可能です。しかし、動画制作のノウハウを持っていない場合は、クオリティの低い動画となり、目的を達成させるような映像が作れないケースもあります。そのため、技術やスキルを有する専門の業者に依頼することも検討してみましょう。
外部に委託をすれば制作時間をかけずに動画制作ができるため、本業に集中できます。しかし、外注するとなれば費用の面で不安を覚える方もいるはずです。動画の長さや種類、業者によって費用が異なりますが、以下のような相場となっているので確認してみてください。
動画内容 | 費用相場 |
会社紹介 | 50万円~200万円 |
商品やサービスの紹介 | 30万円~100万円 |
お客様の声やインタビュー動画 | 30万円~100万円 |
クオリティを良くするために凝った編集が必要な場合は、さらに費用が高くなるケースもあります。費用を抑えたい場合は、動画の制作時間を短縮する、工程別で依頼をするといった工夫をしてみましょう。自社で制作できる部分がないかも再度確認してみてください。
営業動画の制作ポイント
実際に営業動画を制作するにあたり、どんな点に注意すべきなのかを解説していきます。制作ポイントをあらかじめ把握しておくことで、より顧客にとって満足できる動画を制作できます。
目的を明確化させる
営業動画を背策する場合は、最初に目的を決めることから始めてください。商品の紹介や商品の使い方などによって撮影する映像や訴求方法が異なります。
訴求したい内容が明確化されていなければ映像内に情報を詰め込み過ぎてしまい、魅力が伝わらない動画となってしまいます。内容を詰め込み過ぎず、良質な情報のみを簡潔に紹介できる動画作りを目指しましょう。
例えば、商品紹介の動画であれば、商品のメリットや他社との違い、デモンストレーション動画がおすすめです。商品の購入を目指しているのであれば、価格や購買後のフォロー体制について紹介すると魅力が伝わりやすいです。
課題解決を意識する
自社商品やサービスを紹介するためにも、機能や特徴、強みなどをダラダラと紹介するばかりの動画を制作する方もいます。アピールしたい気持ちはわかりますが、自分たちが伝えたいポイントのみに絞ってしまうと、顧客は押し売りされているような感覚になってしまいます。マイナスなイメージがついてしまえば企業にとってはデメリットなので、営業のための動画制作では「課題解決」を意識することが大切です。
顧客がどんな悩みを抱えているのか、どう解決したいのかを念頭に置き、商品やサービスで同課題を解決できるのかアピールしていきましょう。
わかりやすい動画にする
営業動画を商談で活用する場合は、わかりやすい動画にすることもポイントの1つです。そのためにも、動画の時間は1分程度とできるだけ短くまとめるようにしてください。長い動画を制作すると、視聴する顧客の集中力を落としてしまい、魅力を思うように伝えられない可能性があります。多くの情報を詰め込み過ぎてしまえば最も伝えたいことがわからなくなるため、要点を押さえたコンパクトでわかりやすい動画にすることが重要です。
要点のみを動画で説明し、後は補足として口頭で伝えるのが得策です。動画の時間を短縮できるだけではなく、顧客とのコミュニケーションを取る時間も設けられます。
動画制作・映像制作ならGJCへお任せください
営業用動画の制作でお悩みであれば、映像制作を実施するGJCに一度ご相談ください。GJCでは、ヒアリング後に無料で企画や構成、画コンテを作成しています。動画制作経験がないと、動画の完成形はイメージしにくいです。しかし、どういった動画を作成できるのか事前に提示できれば、安心して契約を進められるはずです。契約後の後悔を防ぐためにも役立つでしょう。
相談や見積もりは無料で実施しています。お気軽にお問い合わせください。
まとめ
今回は、商談の場で活用できる営業用動画について解説してきました。営業用動画を活用すれば、自社商品やサービスをよりわかりやすく伝えることができ、営業マンは商談に専念できます。インバウンドセールスに使えるといった様々な魅力がありますが、目的を明確化させて課題解決を図れる動画を作らなければいけません。
自社制作する場合は、大きな工数がかかり業務に支障を与える可能性もあります。動画制作のノウハウがなければ撮影や編集も難しくクオリティの高い動画を作れません。より高品質で課題解決を目指せる動画を制作したいのであれば、GJCにご相談ください。コスト以上の動画が作れるようサポートいたします。