3Dホログラムを用いた映像や動画は映画やイベントなど、様々な用途で活用されています。
画像や動画を立体的に映し出せることから、より印象に残りやすく、たくさんの情報を盛り込める要素が魅力でしょう。
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ところで、3Dホログラム映像・動画にはどのくらいの費用がかかるかご存じですか?
費用の目安を知ることでどのくらいの予算でおさめたいか把握でき、制作会社もスムーズに選ぶことができます。
それでは、3Dホログラム映像・動画制作にかかる費用についてご紹介しましょう。
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3Dホログラム映像にかかる費用目安
3Dホログラム業界の一般的な相場は1分あたり100万円です。通常の動画は1秒で30フレームなので、10秒で1カットぐらいとなります。
そうなると1分は6カット前後となり、6カットあたり100万円の相場となるわけです。
映像用として1キャラクター、1アングル、1カット(10秒)を10日間で仕上げた場合はどうでしょうか?
この場合、基本料金はだいたい30万円から50万円が目安です、料金にはモデリングや質感設定、ポー人具、アニメーション、修正、レンダリングが含まれています。
そこに2Dイラストの制作を加えれば1製品あたり4万円から、合成・コンポジェットを加えると1製品あたり1万5,000円から、追加カットは1カットあたり1万円、エフェクトの追加は1オブジェクトにつき1万5,000円からが目安にコストがプラスされます。
また、出力がSDの場合は基本料金に含まれていますが、HDなら1カットあたり5,000円、FHDなら1カットあたり1万円を目安にプラスされるでしょう。
また、制作の用途ごとにも相場が存在します。では、用途別に費用の目安をご紹介します。
インフォマーシャル用の費用
1カット(サンプル込)
20万円~
5カット(サンプル込)
80万円~
10カット(サンプル込)
150万円~
インフォマーシャル用の場合、通常はクライアントが広告代理店に依頼し、次に映像制作会社、そして3Dホログラム映像・動画制作会社と流れでつくられるため、クライアントと直接やり取りする機会が少ないです。
基本的な情報が完全に共有されにくいことから、何度も作り直すケースが発生します。
作り直しが多ければその分のコストがかかるので、最低価格から応相談としている制作会社が多いです。
また、ほとんどの会社でサンプルも課金しているので、その分も上乗せされるのでコストは上がりやすくなります。
サンプルは1日1人あたりの作業をベースに算出されるのが一般的です。
テレビ番組用の費用
30分番組(5カット前後)
50万円~100万円
1時間番組(10カット前後)
100万円~200万円
2時間番組(20カット前後)
200万円~
テレビ番組用に用いられる3Dホログラム映像・動画は撮影日までに納品する必要があるので、制作時間が限定されています。
番組プロデューサーのチェックにより放送前日に差し替えられることもあり、正確性と同時に制作現場のスピード感が重視されます。
一定のスピード感を出すためには、制作スタッフを増やして作業するのでコストが上がりやすいです。
また、急ぎで制作する場合はアライアンス関係の他会社と連帯するので、そこでもコストがあります。
その一方、テレビ番組では抽象的概念を分かりやすくするために制作することが多いので、映画のようなクオリティは求められることはほとんどないので、労力を少なくできることから、そこからコストを下げることも難しくはありません。
DVD用の費用
5分DVD(2カット前後)
30万円から50万円
10分DVD(5カット前後)
70万円から100万円
15分DVD(8カット前後)
150万円から200万円
DVD用の場合、企業広報や商品紹介で3Dホログラム映像・動画を用いられることが多く、特に細密さが求められます。
そのため、クライアントがチェックした上で修正回数が増えやすいことから、修正費用が費用に加わります。
さらにプレゼン目的で制作する3Dホログラム映像・動画を制作する場合、企画の通りやすさを理由に尺に対する3Dホログラムの比率が高くなりやすいです。
なので、その分のコストがプラスされる傾向もあります。
2D動画制作にかかる費用目安との比較
3Dホログラム映像・動画の費用目安を見ると高い印象を受けますが、2D動画の制作費用と比べるとどうなのでしょうか?
2D動画制作にかかる費用を事例と共に紹介し、どっちの方が高いのか比較していきます。
30万円~100万円の費用事例
イグニス スマホゲームのプロモーション映像(30万円~50万円)
イグニスはWEBサイトやGoogle Playに掲載する1分程度のスマホゲームのプロモーション映像を制作しました。
担当範囲は編集のみで制作期間が1ヶ月となっており、制作費用の目安は30万円から50万円です。
島村楽器 テレビCM(50万円~100万円)
島村楽器はエンゲージメントの向上を目的に、30秒のテレビCMとYoutube用のブランディング動画を作成しました。
担当範囲は撮影と編集で、制作期間は1ヶ月かかり、その費用目安は50万円から100万円となっています。
100万円~300万円以上の費用事例
フォーム・プロセス 採用向け社内見学映像(100万円~200万円)
フォーム・プロセスがクライアント企業の採用活動の一環として、WEBサイトに掲載する約5分の社内見学映像の作成を依頼しました。
ドキュメンタリーに見立てて撮影から編集が2ヶ月かけて行われており、制作費用の目安は100万円から200万円となっています。
京王電鉄 高速バス切符のプロモーション映像(300万円以上)
京王電鉄は外国人観光客に向けて高速バスの魅力を伝えるプロモーション映像を制作しました。
新宿から金沢間の旅行を疑似体験できる内容となっており、高速バスに5日間のって撮影しており、編集も含めトータル3ヶ月以上の制作期間がかかっています。
企画やキャスティング、ロケーション決めなども制作会社が行っており、尺も長めなので300万円以上の費用がかかっているようです。
3Dホログラム映像との比較
業界相場の1分の3Dホログラム映像が100万円だと想定すれば、1分あたり30万円から50万円の2D動画の方が安く済みます。
しかし、依頼範囲や尺の長さによって金額が異なり、同じ尺でも高クオリティな2D動画となれば、かかる費用は3Dホログラム映像とほとんど変わりありません。
3Dホログラム映像・動画制作の見積もりについて
3Dホログラム映像を依頼する際には、使用の目的や、3Dホログラム映像の長さ、どういった内容かなど、様々な要望を出しながら制作会社と相談して決めていきます。
最終的には、どのくらいの費用が掛かるのかが1番の問題点になると考えられますが、1つの映像作品を作成する費用の目安を教えるにも3Dホログラム映像の内容や長さによって違いがあるので、見積もりを依頼することが最も重要になるのです。
しかも、3Dホログラム映像では映像の内容が費用に関係してくるので、依頼者がどういった内容で映像を作成したいかで費用は大きく変わっていきます。
費用に影響する工程
3Dホログラム映像の制作工程は、モデリング・テクスチャーマッピング・ライティング・アニメーション・レンダリングという一連の流れがあります。
その中でも、モデリングは最も重要な工程のひとつで費用の大半を占めていると言っても良いでしょう。
モデリングの精密度やクオリティに手間をかけることで費用が高くなっていきます。
映像にリアル感を出したい場合には、制作するにも試行錯誤を繰り返すことで長い期間が必要となるので費用も膨れていきます。
見積もりの内容について
上記のことを理解した上で見積もりを制作会社に依頼をすると見積書を渡されるでしょう。
スタッフの数や撮影する場所、出演する人物によって見積もりの金額に違いが表れますが、その内訳に理解できないと悩む人もいます。
思っていたよりも費用が掛かってしまうことも考えられるので、見積もりの内容について解説していきましょう。
3Dホログラム映像制作には人件費がかかる
3Dホログラム映像を制作するためには、何よりも人件費が必要になります。
上記にもあるモデリングを行う際にも人件費がかかっているのです。
どういった人物が3Dホログラム映像の制作に関わっているのかと言うと、
プロデューサー
ディレクター
プロダクションマネージャー
カメラマン
カメラアシスタント
照明技師
照明助手
録音技師
録音助手
美術
スタイリスト
ヘアメイク
車両スタッフ
編集する人物
出演者
ナレーター
など、様々な人物が映像を作るために集結するので、映像の内容が凝ったものであればあるほど、人件費も必要となっていくでしょう。
また、スタッフの実績の高さによって雇用単価も上がるので、ベテランのスタッフだけで3Dホログラム映像の制作を依頼した場合には、さらに費用がかかる場合もあります。
使用する機材によって費用に変動がある
3Dホログラム映像を撮影する際には、カメラやレンズ、モニターや照明などのほか、様々な機材が使用されます。
技術の進化によって機材にも流行があるので購入するのではなく、撮影機材店でレンタルすることもあるでしょう。
また、1つの機材でも多くの種類があります。例えば、カメラであれば業務用ハンディカメラや教務用ENGカメラ、デジタルシネマカメラなどがあり、レンズに至っても特殊なものを使用することで費用がかかることも予想できます。
3Dホログラム映像の内容や要望によって使用される機材に違いが出てくるので、あらかじめどういった機材が使用できるのか把握しておくと良いでしょう。
費用を抑える方法はある?
見積もりを依頼した際には、やはり費用を抑えられるか心配する人も多いです。
ですが、費用を抑えるとその分品質が劣ってしまう場合もあるので注意が必要です。
それでも費用を抑えたい場合には、最も費用がかかるとされている人件費を抑えられるか制作会社に相談してみると良いでしょう。
例えば、出演費を抑えるためにキャストやエキストラを用意するのではなく、実際に企業で働いている人材を出演させたり、マルチスキルのある人物を起用したりすることで費用を抑えることもできます。
撮影や編集、ディレクションの項目を1人で行える人物がいれば、3つの項目でそれぞれ必要になっていた人件費を抑えることができるので、費用を大幅に抑えられる可能性も高まります。
制作期間についても検討する
3Dホログラム映像の制作期間がどのくらいになるのか知っている人は少ないでしょう。
限られた時間の中で作成することはできるのか、と不安になる人もいますが、3Dホログラム映像の制作には時間を要することを覚えておきましょう。
できるだけ早く終えるよう制作を依頼してしまうと、映像の内容に満足できない可能性もあるので余裕を持った依頼をすることが肝心です。
繰り返すことでイメージ通りの映像が完成する
3Dホログラム映像の制作工程は非常に複雑です。素材の収集や設計書を取り揃えることから始まり、上記にもあった重要な項目でもあるモデリングやテクスチャーマッピング、演出効果と進んでいき3Dホログラム映像が完成します。
ですが、1度の制作で要望通りの映像が完成するわけではありません。
イメージと差異があれば、試行錯誤を繰り返しながら完成へと進んでいくので制作には時間を要するのです。
円滑に進めることが重要
何度も繰り返すことでイメージに合った映像ができ上がりますが、具体的な映像のイメージがなければ短い期間での納入は難しいものとなるでしょう。
漠然としたイメージだけで制作を依頼してしまうと、何度も制作を繰り返してしまうので、時間だけではなく費用もかさんでしまいます。
そのため、短期間で制作を依頼する際には映像に対しての詳細なイメージや要望を考えることが大切となるのです。
また、映像制作時には途中経過をチェックすることもあります。
担当者が納得したとしても、その上司が却下してしまえば制作はやり直しとなるので、チェックの際には決定権のある人物と一緒に行うことで円滑に制作を進めていくことができるでしょう。
3Dホログラム映像・動画制作で発生する費用の目安は映像の内容によって違いがあるので見積もりを依頼することで詳細な費用を把握できます。
ですが、見積もりの内訳をしっかりと理解していないと費用が高くなってしまう可能性もあるので、費用を抑えられるよう上記の事柄を参考にして削減できるか制作会社に相談してみましょう。
その際には、制作期間についてもしっかりと考え、納期に間に合うよう映像の内容について十分に練っておくことが大切です。
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