近年マーケティングの分野において「インフルエンサーマーケティング」が注目されています。
このインフルエンサーマーケティングは現代だからこそ注目されているマーケティング方法と言えるでしょう。
では、実際にどういったものなのか、成功事例と交えてご紹介していきます。
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「インフルエンサー」とは?
まずはインフルエンサーの言葉の意味を知っておきましょう。
インフルエンサーとは、日本語に訳すと「影響」「効果」などの意味を表しています。
社会的に影響力を持つ人物を指しているのです。
このインフルエンサーは、今までだといわゆる芸能人やスポーツ選手など、メディアに露出している人物がほとんどでした。
例えば、人気のタレントをCMに起用することで話題性を集めて消費者の購買行動につなげるということになります。
また、インフルエンサーが商品やサービスを利用していることで、商品やサービス自体の価値を高めることが目的とされていました。
しかし、現在のインフルエンサーマーケティングは今までの手法と異なっている部分があります。
それはどういった部分なのでしょうか?
現在のインフルエンサーマーケティングの仕組み
現在のインフルエンサーマーケティングは、単純に芸能人だけではなく一般人でもインフルエンサーになることができ、また企業もそういった一般人のインフルエンサーを活用したマーケティングを行ってきています。
この背景にはSNSが関わってきているのです。
もはや多くの人が世界中で活用しているSNSですが、このSNSでフォロワーを獲得しているのは何も芸能人だけではありません。
例えば、一般人であってもモデルのような着こなし、スタイリングを披露していて同世代の女性から支持を得ている人は、一般人でもフォロワー数千人以上になる人もいます。
一般人がインフルエンサーになり得ることで、芸能人をわざわざ使わなくても広告費が抑えられること、そして一般人だからこそリアリティあるマーケティングにつながることが言えるのです。
インフルエンサーマーケティングの様々なメリット
広告にしても消費者にメッセージが届かない現状からインフルエンサーマーケティングを導入する企業が増えています。
しかし、実際にはどのようなメリットがあるのか理解した上でマーケティングを行わないと、具体的な目標が設定できず失敗を招く恐れがあるでしょう。
では、いったいどんなメリットがあるのかご紹介していきます。
反響が購入やサービス利用につながる
ネットを多く利用するユーザーの約7割は、商品購入の意思決定はネットで共有されたコンテンツの影響が強いとThe New York Timesの調査で回答を発表しています。
インフルエンサーマーケットはユーザーへ強い影響力を与え、さらにそれが商品やサービス利用の意思決定にも大きく左右するメリットがあるのです。
広告拒否の打開策
ユーザーの中にはネット上の広告を煩わしいと感じ、自動ブロックをする機能を導入する人が増えています。さらにバナー広告に関しても関係ない、興味のない広告とスルーするなど広告を拒否するユーザーは多いのです。
しかし、インフルエンサーマーケットでは基本的に拒否される心配は少なく、見てもらえない状況を軽減する効果に期待できます。リーチ確保としては有効な手段と言えるわけです。
SNSへの投稿はリーチしやすい
SNSのタイムラインやニュースフィードにはアルゴリズムが導入されているため、自分から「いいね」をすることが多い人やつながりの強いユーザーの投稿は上位に表示される傾向があります。
なので、企業側が広告を投稿するよりも、インフルエンサーが広告を投稿した方がリーチしやすく、広く拡散できるメリットがあるのです。
Xとインスタグラムでインフルエンサーマーケット
インフルエンサーを活用したマーケットとして、有力なツールはXとインスタグラムでしょう。
両方の特徴やメリットをご紹介します。
X
タイムラインは流れが速いため、文字だけのアプローチが弱いと言えます。
なので、インフルエンサーマーケットでは文字+画像もしくは動画が一般的です。
ハッシュタグの拡散力はインスタグラムの方が優れているため、基本的にハッシュタグは少なくなっています。
表現の自由度が高いため、幅広い企業やサービスが活用できることがメリットでしょう。
ユーザーの興味を惹くためには投稿するテキストや画像、動画内容の質が求められます。
インスタグラム
X同様に文字と画像もしくは画像で構成されています。
基本的に広告商材と一緒に投稿者が写真や動画に移るケースが多いです。
例えば、リップグロスの商品なら塗っているところや塗った後の唇アップ画像などがあります。インスタグラムはキーワードがカテゴリ分けに当てはまるため、商品名だけではなく関連するキーワードをハッシュタグとしてつければ、商品やサービスを知らないユーザーも目に届きやすくなるのです。
ただ、インスタグラムはURLを貼れないため、企業側のインスタグラムのアカウントを掲載して飛ばすか、やや強引だがインフルエンサーのプロフィール欄にURLを記載するなど、誘導するための工夫が必要とされます。
Xとインスタグラム、2つに言えることはどちらも動画広告を活用しやすく、拡散力も高いという部分です。
Xとインスタグラムにおいてインフルエンサーをうまく活用すれば、絶大な広告効果を生み出し、販促拡大につながる可能性も高いと言えるでしょう。
話題のインスタグラムに介した事例
前項ではXとインスタグラムの特徴について述べましたが、インスタグラムを利用したインフルエンサーマーケティングというのは非常に増えてきています。
ソーシャルメディアで特に影響力のある人を起用して商品やサービスを紹介してもらうことが一般的ですが、最近流行中のインスタグラムを介してイメージアップにつなげていく手法になってきているのです。
フォロワー数が多く反響を呼びやすい人物に投稿してもらうことで、ついキャッチーに対してつっこみたくなるような反響を呼ぶようです。
従来のテレビCMや広告にタレントや著名人を起用するのと違い、インフルエンサーの場合は、自身のアカウントで投稿することです。
こうすることで、直接企業にチャンネルをフォローしていない人も幅広くリサーチすることができます。
普段の投稿の中に、ランダムにインフルエンサーによる投稿を溶け込ませることで、広告や宣伝であることを意識せずに商品やサービスをアピールすることができます。
特にインスタグラムは、若年層を中心に日常的に利用している人が多いため、このような手法で世代の心を掴むことができるのです。
Youtube動画・映像に商品紹介を入れ込んだ事例
最近は「Youtube動画」を知らないという人も珍しくなってきました。動画サイト「Youtube」を通して、商品のレビューや説明、使用方法などをアップロードしてアピールする手法が盛んになってきています。
Youtubeチャンネル登録者数が日本最多の「ヒカキン」の動画は、彼自身の個性を活かして商品を紹介することで、視聴者に対して押し売りするという印象を持たずに商品に関心を持ってもらったり、ブランドのイメージアップにつなげることができるという特徴を持っています。
また「テオくん」も最近Youtuberとして人気上昇中の人物です。Xのフォロワーが約36万人と、かなりの人数を誇る男性Youtuberで、Youtubeにアップしているものと似たようなテイストの動画をXにあげてフリーマーケットアプリを紹介しています。
このようなYoutuberを起用したインフルエンサーマーケティングも、近年商品の収益を上げる事例となっています。Youtuber動画とリンクさせることでネタとして成立していれば、例え宣伝とわかっていても、受け入れやすくなるのは新たな展開かもしれません。
芸能人並みの影響力を持つインフルエンサー
森永製菓はバレンタインデーに向けて、自社商品である「ホットケーキミックス」「ダース」「純ココア」の販売促進を狙ったプロモーション施策を実施しました。
ターゲットは、小・中・高校生までの女子に設定し「友チョコ」が流行していることを前提に「友チョコ方程式」という言葉でレシピ紹介をするという企画内容です。
約1分間のキャッチーな歌とダンスでインフルエンサーの動画を制作し、ミックスチャンネルに動画をアップしました。
この動画を女子高生に大人気の双子モデル「りかりこ」がコピーし、対象商品を使って友チョコを作っている動画をYoutubeに公開し、商品の話題性に繋げることに成功したようです。
インフルエンサーマーケティングで注意すべき点
インフルエンサーマーケティングを効果的に行うためにも、やってはいけない事項があります。以下のような行為を行うことで、信用を失うことにも繋がるのでマーケティングでも大きな影響があるでしょう。
そこで、インフルエンサーマーケティングでやってはいけない行為について解説していきます。
注意すべき点1:ステルスマーケティング
「ステマ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?ブログなどのSNSで耳にしたことがある人もいるでしょう。
ステマとはステルスマーケティングの略でユーザーに宣伝と気づかれないように、宣伝行為をすることを言うのです。
例えば、企業が女子高生に人気のモデルを起用して商品を宣伝してもらおうとして、商品についての感想やURLの表示をSNSで指示し、投稿された場合には広告費用を受け取ることができるといった内容です。
ステマを見分ける方法としては、投稿した時刻や投稿している内容に類似性があったり、商品についてのURLが記載されていたりすることでしょう。実際には商品を使用していなくても商品を紹介することができるので、見ている側としては騙されたと感じることもあり、企業に大きなダメージを与えられることにも繋がります。
そのため、ステマにならないようにするために米国WOMMAの日本支部であるWOMマーケティング協議会ではガイドラインを作成しています。
情報発信者、いわゆる宣伝を行う者に対して、WOMマーケティングのマーケティング主体の名称や金銭・物品・サービス等の提供の有無について表示するべきとあり、InstagramやXでは、企業名と合わせてハッシュタグを利用して#PRや#ADを付けるよう記載されています。
注意すべき点2:影響力だけを意識して選出しない
インフルエンサーでは、影響力のある人物であった方が効果は高いと思われがちですが、フォロワー数や人気だけを基準にして選ぶことで失敗してしまう可能性もあります。
実際に商品を試してもらうのは事実ですが、愛着がない文面になってしまったり、読んでいる側としてもメリットを感じさせなかったりする内容になる可能性もあるのです。
共感されなければマーケティングに好影響を与えることはできないので、自社の商品に合った人物をしっかりと考えて選出させる必要があるでしょう。
注意すべき点3:一時的な投稿で終わらせない
インフルエンサーで気をつけるべきポイントとしては、商品が話題になったり共有してもらったりすることで、満足をしてはいけないという点です。
イベントや単発的な内容であれば構わないのですが、商品であれば一時的な投稿で終わらせてしまうと一時的な話題で終わってしまう可能性も考えられるのです。
ブランド価値をアップさせるためにも、長期的な目線で考えてインフルエンサーマーケティングを行っていきましょう。
また、投稿を促す場合には同じ内容にならないよう注意しなければいけません。マンネリ化することで見ている側も飽きを感じてしまうので注意しましょう。
インフルエンサーマーケティングというとSNSを利用するというイメージがありますが、動画広告でもインフルエンサーマーケティングを取り入れることは可能です。
今後、インフルエンサーマーケティングはさらに広がりを見せていくことでしょう。
しかし、上記でも紹介したような注意点には気を付けなくてはなりません。特にステマに関してはインフルエンサーマーケティングにおいて重視すべき問題と言えます。
このステマは消費者がインフルエンサーに対しての信頼が落ちるだけでなく、企業側にとってもばれてしまった時のリスクが高いです。
インフルエンサーマーケティングを活用する際は、ステマにならないように注意し、上手に利用していきましょう。
そうすることでSNSの拡散力などによって商品やサービスのアピールにつながります。