若者を中心に人気なInstagramはクリエイティブに特化したSNSで、流行に強い影響を与えることから情報収集のツールとしても活用されています。
影響力の高さから活用する企業も増えており、Instagramの動画広告では成功事例も数多くあります。
Instagramの動画広告は実際にどんな成功事例があるのでしょうか?
特徴やメリットと合わせてご紹介しましょう。
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Instagramの動画広告は2種類ある
Instagramで配信されている動画広告は、配信先が2種類あります。
それは、「フィード広告」と「ストーリーズ広告」です。
フィードとはフォローしたユーザーの最新投稿がまとめて表示されるメインページのことで、FacebookやXで例えるならタイムラインのページです。
フィード広告とは、そのフィードに差し込まれる広告を指します。
通常のフィードはフォローしたユーザーの投稿しか表示されませんが、広告の場合はフォローの有無問わず、設定されたターゲットの元に表示されるようになっています。
ストーリーズ広告は「ストーリーズ」と呼ばれるフィードとは異なる枠で配信される動画広告です。
動画の尺はわずか15秒と短いのですが、スライドショーのように複数の動画や画像をまとめて表示することが可能です。
この枠ではフルサイズの動画を表示できるので、短い映像でも臨場感のある動画広告なら目を惹かれるでしょう。
フィード広告以上、視覚的にプロモーションできます。
また、ストーリーズ広告はインサイトにより、投稿コンテンツのパフォーマンスを測ることが可能です。
ストーリーごとのインプレッション数、リーチ、リプライ数、離脱率を測れるので、動画広告の改善やターゲティングなどに活かせるでしょう。
フィード広告の配信ポイント
フィード広告で動画広告を表示する場合、一般ユーザーの投稿に馴染む広告に仕上げることがポイントです。
フィードを眺めるユーザーはお気に入りのユーザーの画像や動画を楽しみにしているので、そこに世界観が異なるものが入ってくると不快感を持ってしまいます。
敬遠されないように日常の一コマのような、クリエイティブを意識した動画やテキストを投稿しましょう。
ハッシュタグも必要なものだけを付け、ナチュラルに見せることがポイントです。
ストーリーズ広告の配信ポイント
ストーリーズ広告でも基本的にストーリーズの雰囲気を壊さないことが大切です。
動画は一度にたくさんの情報が入れられますが、15秒と短いので情報不足も考えられます。
より情報量が多い方がユーザーに見てもらいやすいので、動画や画像を複数組み合わせるようにしてください。
また、動画は映像だけではなく、音声も記憶の残りやすさに影響します。
ストーリーズを閲覧する場合、音声をONにしているユーザーも多いので音声にもこだわるようにすると良いでしょう。
Instagramの動画広告にはアクションボタンを配置できますが、設置場所によってはフィードよりも見えにくいことがあります。
ボタンが目立つように何かしらの工夫が必要です。
ストーリー動画・映像のメリットは「エフェメラル感」
ストーリー動画を活用するメリットはエフェメラル感があることです。
エフェメラルとは、儚い、つかの間、消えるなどの意味があります。
SNSはリアルタイムの状況や直近情報を伝えることができますが、リア充アピールに疲れを感じるユーザーも少なからずいます。
もともと気軽に使えたSNSも、今では気軽に使えないと思う人が増加しているようです。
特にInstagramは「いいね」数が人気を左右する要素となっています。
常に面白く話題になりそうな投稿を心がける必要があり、それがSNS疲れにつながるわけです。
しかし、ストーリーズはフィードへの投稿とは異なり、24時間経過すると自動的に消える仕組みとなっています。
また、動画も基本的に保存はできません。
なので、いいねの数などにこだわる必要もなく、気軽に投稿できるところが魅力なのです。
エフェメラル感はプレミアム感もある
ストーリー動画のエフェメラル感はプレミアム感にもつながっています。
公開期限が決まっているものは、常に表示されているものよりも積極的に見たいと思うユーザーが40%以上もいます。
希少なものに惹かれる心理をついてストーリー動画を活用している企業も多いです。
では、エフェメラル効果による成功事例をご紹介しましょう。
割引率を動画で紹介
ブラジルのファッションショップのエーリングは、ブラックフライデーのセールの広告としてストーリー動画で割引率を告知しました。
割引率はどんどん変わっており、特にお得な割引率の部分を表示したようです。
その結果、その年の年間売上が17%に上昇しました。
発売前の製品を紹介
イギリスのファッションブランド・バーバリーは、ロンドンで開かれるファッションショーの前にストーリー動画を公開しました。
そこでは発表前のコレクションが紹介されており、一足早く見ることができることからSNSで話題となり、再生回数が2億回にも昇ったようです。
この結果はコレクションの認知度向上に期待できます。
このような事例のように、話題性に価値がある情報はエフェメラルによりプレミアム感が増す効果に期待できます。
1日しか見られないという希少性がユーザーに強く働きかけているわけです。
Instagramの動画広告・映像広告の反応率について
MRCが2016年に主要SNSやアプリを調査したところ、広告表示に不快感があるSNSのトップがFacebookである一方、最も低いのがInstagramでした。
そして、視聴後のアクションに関してはアプリインストールやWeb訪問のアクションはトップ、商品購入でも2位となっており、パフォーマンスの良さが分かるでしょう。
Instagramの動画広告を見てWEBサイトを訪問した割合は39.5%、商品の購入や利用は17.8%となっています。中でも20代から30代に反応率が集中しており、性別では女性の方が男性よりも多いようです。
この結果をまとめてみると、Instagramは他のSNSよりも広告に不快を示しにくく、動画広告に関する反応率も良好で20代から30代の女性を中心に反応してもらいやすいということになります。
反応率に期待したい企業としては、最適な動画広告の配信先ではないでしょうか。
FacebookやXは広告色が強かったり、表示回数が多かったりなどの少し煩わしさがあります。
その点、Instagramはナチュラルで通常投稿と変わらないクオリティを意識することで、不快感なく見られやすい動画広告になるでしょう。
Instagramの動画・映像広告の成功事例
様々な企業でInstagramの動画広告が制作されています。
Instagramを利用しているユーザーであれば目にしたことも多いでしょう。
そこで、Instagramの動画広告の成功事例をいくつかご紹介していくので、動画広告の制作を考えている企業の方は参考にしてみてください。
THE ICONIC
https://www.instagram.com/theiconicau/
オーストラリアにあるアパレルブランドの「THE ICONIC」は、認知を高めて秋冬コレクションの販売を促すため、Instagramを活用しています。
単に洋服やファッション小物を写真や動画で配信するのではなく、オーストラリア特有の美しい自然の中で撮影した写真や動画を採用することでユーザーの目に留まりやすく、印象アップにつながりました。
Instagram広告を見たユーザーにはダイレクトレスポンス型のFaceboook広告も配信し、購入意欲を高めたことでコンバージョンは23%、購入金額は25%もアップしたのです。
フィラデルフィア
https://www.instagram.com/phillyaus/
オーストラリアの食品メーカーでクリームチーズがおなじみのフィラデルフィアでもInstagramの動画広告で成功しています。
「Pourover」という商品のイメージチェンジを目的としてInstagram広告を配信しました。
オシャレな見た目のスイーツや軽食の写真、テーマに沿って作られたクリームチーズの写真や作り方の動画を配信することで多くのユーザーの目に留まりました。
前年同期と比較すると売上が41.8%もアップし、ブランドの認知度に関しても上げることにも成功したのです。
土屋鞄製作所
https://www.instagram.com/tsuchiya_kaban/
続いては、東京都に本社を置いている日本の企業が行っているInstagram広告をご紹介しましょう。
土屋鞄製作所は、1965年に創業した歴史のある会社で始めはランドセル作りを行っていました。
世代を超えて愛される革素材を使用した鞄の数々やブランドの認知度を向上させるべくInstagram広告を配信し、鞄や小物などを制作している職人と、それを使っているユーザーのどちらからも愛されるアイテムであるということをストーリー仕立てで4種類のクリエイティブを用意したのです。
それにより、土屋鞄製作所の製品を使用しているユーザーだけでなく、製品について知らないInstagramの心にも強く響いたことでリーチ数50万人も獲得しています。
また、広告想起率は29%、ブランド認知度は6%もアップする結果につながりました。
Snail Games
https://www.instagram.com/taichipandaen/
Snail Gamesは中国にあるゲーム会社です。
「Taichi Panda」というパンダが活躍するアクションRPGモバイルゲームをアメリカに居住している15歳から40歳の男性に広めたいという目的でInstagram広告を配信したのです。
それと同時にテレビCMに出演していた人気女性格闘家のRonda Rouseyを動画広告にも採用したことで注目が集まり、インストール数やアプリの購入も大きく伸びる結果となりました。
メルカリ
https://www.instagram.com/mercari_jp/
スマートフォンで簡単に様々なアイテムの売り買いが楽しめるフリマアプリのメルカリでもInstagram広告を採用しています。
広告の内容としてはとてもシンプルなもので、出品されている商品を広告にそのまま載せてコメントの部分に価格が記載されているだけとなっています。
ブランド名や商品名などもないのですが、オシャレな写真などが目を引くのでユーザーの目に留まりやすくInstagramに馴染む結果となったのです。その結果、インストール数が53%もアップしたほか、インストール数が38%となりコストダウンにも成功しました。
SUUMO(スーモ)
https://www.instagram.com/suumo_official/?hl=ja
不動産や住宅に関する情報サイトのSUUMO(スーモ)では、全国にあるアパートやマンションの賃貸物件や一戸建て、土地など求めている情報や住まい探しのサポートを行ってくれるのですが、Instagram広告ではキャラクターのスーモが掲載された写真や動画だけではなく、サーフィン・料理・本などの趣味を持つ3人の女性が部屋や暮らしについてなどをユーザーに見せる動画を9本制作しました。
配信者の2割ほどのユーザーが再生したことで広告想起率は44%もアップしたのです。
READ DOG BOOKS
https://www.instagram.com/readdogbooks/
続いては、READ DOG BOOKSという毎月本が自宅に届く定期購入サービスを行う企業です。
登録者数を増やすことが目的でターゲットを絞ってInstagram広告を配信しています。
オススメの本だけではなく、本と一緒に関連される雑貨などを設置しカラフルでオシャレな広告となり、Instagram経由で有料会員数が3倍にも伸びる結果となったのです。
ダンキンドーナツ
https://www.instagram.com/dunkindonuts/
アメリカのマサチューセッツ州に本部があるファストフード店のダンキンドーナツでは、日常の生活の中でコーヒーやドーナツ、クッキーがどのように組み込まれているのかをInstagramの動画広告で配信しています。
見た目が可愛らしいドーナツやクッキーなので、Instagramに最適となっており多くのユーザーの目に留まり認知度をアップさせることや売上アップにもつながりました。
Lowe’s(ロウズ)
https://www.instagram.com/loweshomeimprovement/?utm_source=ig_embed
アメリカにあるホームセンターのLowe’s(ロウズ)では、DIYをテーマにした動画広告を配信しています。
様々な動画を投稿しているのですが、フリップサイドと呼ばれるフォーマットを使用した動画は面白さがあり、多くのユーザーの目に留まりました。
フレームを分割することで、同時に2つの異なるシーンを見せることができるのですが、ある商品を使う場合と使わない場合の動画を制作することで、スマートフォンを上下逆さまにするだけで、どういった結果になるのか見比べることができるのです。
自分が体験しているような感覚にもなるので、販売売上のアップを狙える広告となっています。
Taco Bell(タコベル)
https://www.instagram.com/tacobell/?hl=ja
アメリカのカリフォルニア州アーバイン市に本社があり、大手のファストフードチェーンとして人気のあるTaco Bell(タコベル)では、3種類の朝食メニューをInstagramで配信しています。
レシピ動画メディアのTastyと動画ネットワークのTastemadeにある動画スタイルで配信するレシピ紹介のパロディとなっており、そのユニークさが好評で多くのユーザーの間で話題となったのです。
ユニークさのある動画はユーザーの手を止めることとなるので成功に導きやすいでしょう。
Instagram動画広告の成功のポイントとしては、ブランドの認知度を高めることが有効的と言えます。
多くのユーザーの目に留まることで製品の売上アップにもつながるのです。
特にInstagramは女性ユーザーが多いので、鮮やかでオシャレな雰囲気の動画を制作することが大切です。
上記のような成功事例を参考にすることや注目を集めやすいエフェメラル動画を制作するなどしてInstagramにアップする動画広告を制作してみましょう。