迫力のある動画や映像を撮影したいと考えている方も多いかと思いますが、そんな時はパノラマ動画を撮影してみてはいかがでしょうか?
企業がマーケティング動画を取り入れると、売上や収益アップにつながります。
中でもパノラマ動画は、企業のマーケティング戦略として活用されるケースも多く、視聴者にインパクトを与える効果があります。
そこで今回は、パノラマ動画の特徴やおすすめの撮影シーン、制作手順や事例などをご紹介しましょう。
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パノラマ動画とは
まず、パノラマ動画の特徴について解説します。
パノラマ動画は、360度見渡すことのできる動画です。
視聴者がスマホの向きを変えたり傾けたりすることで、全方位・好きな角度・好きな視点から対象のものを見られることが特徴です。
360度動画や全天周動画と呼ばれることもあります。
通常の動画と違うのは、撮影地点から全周を撮影し、活用する点です。スマートフォンの普及に伴い、ジャイロセンサーが搭載された機器も増え、向きや傾きを変えるだけで簡単にパノラマ動画が楽しめるようになりました。
動画サイトでも、実際にパノラマ動画を配信するケースが増えてきており注目されています。
視聴者が自らの意思でスマホを動かし、対象物を様々な角度から見られるというのは、従来の動画よりもインパクトを与えるでしょう。
自分の視点で端末を動かすので、何度も視聴してくれるユーザーも多く、再生数が増えて企業にとっても商品やサービスの訴求効果が期待できます。
また、静止画よりも動画・映像の方が印象に残りやすいため、アピールしたいポイントを踏まえしっかりと伝えられるでしょう。
そもそも、動画制作/映像制作に取り組む上では、視聴者がどれだけ対象物である商品やサービスに興味を持ってくれるかが大切になります。
パノラマ動画であれば、元々興味関心がなかったユーザーに対しても視聴される可能性が上がるので、新規顧客獲得や集客効果も期待できるのではないでしょうか?
商品やサービスのイメージを伝えるだけではなく、パノラマ動画という特徴を活かして、視聴者にとって印象に残る内容にできるのが大きな魅力と言えるでしょう。
おすすめの撮影シーン
パノラマ動画は様々なところで採用されており、360度見渡せる特性を活かしたユニークなコンテンツがたくさんあります。
主にどんなシーンに活用できるのか、おすすめの撮影シーンをご紹介しましょう。
テーマパーク
テーマパークをパノラマで撮影すれば、園内の雰囲気をよりリアルに感じられます。
アトラクションの紹介や位置の確認も可能です。
ジェットコースターなど一部のアトラクションに乗っているシーンであれば、まるで本当にアトラクションで遊んでいるような感覚になれるので、PRとして活かせます。
展示会やイベント会場
展示会やイベント会場のパノラマ動画もおすすめです。
人数制限などで来場できない方もWebを通じて展示会やイベント会へ擬似参加できます。
特に業界や一部の関係者のみの展覧会やイベントは貴重なので、その一部をパノラマ動画で公開すればエンゲージメントの強化につなげられるでしょう。
見学会
住宅や工場などをパノラマ撮影すれば、Web見学が可能となります。
自宅から気軽に見学できる利点に加えて、興味を持ってもらえたら実際の見学会に参加してくれる顧客を獲得できる可能性があります。
また、普段は危険などの理由で見学ができない部分をパノラマ動画として公開する使い方も可能です。
商品や施設紹介
商品やホテルや介護施設などの施設紹介にも活用できます。
例えば、テントを商品紹介なら外回りやテントの中をパノラマ動画にすれば、商品の特徴を具体的に理解できます。
最近は通販で現物を見ずに購入される方が多いので、購入の失敗を防ぎやすい意味では顧客にとって嬉しいコンテンツとなるでしょう。
また、ホテルの客室や介護施設の居室などは、施設の雰囲気を掴みたい顧客ニーズを叶えてくれます。
顧客は比較検討した上で利用する施設を決めるので、室内の雰囲気を事前に確認できるコンテンツは有意性があると言えます。
スポーツ
フィールドを激しく動き回る試合中のパノラマ撮影は難しいですが、練習風景なら比較的容易に撮影できるでしょう。
試合の風景は見る機会が多いものの、練習風景はスポーツによってはなかなか見られる機会がありません。
日常的な風景を捉えることで試合とは別の魅力からスポーツを好きになってもらえますし、貴重なシーンにファンも大喜びすることでしょう。
パノラマ動画制作/映像制作の手順と必要なもの
実際にパノラマ動画制作/映像制作を行う場合、どんな手順で行い、何が必要なのか把握しておく必要があります。
ここでは動画制作/映像制作の手順と準備する機材をご紹介しましょう。
パノラマ動画制作/映像制作の手順
【機材を準備する】
パノラマ動画を撮影するためにはカメラや編集ソフトなどが必要です。
性能や使いやすさ、価格など総合的に考え、必要な機材をあらかじめ準備してください。
【パノラマ動画の撮影】
機材が揃ったらパノラマ動画の撮影に入ります。
撮影をするにあたり、ロケをどこで行うかなど動画自体の企画を立てておかなければなりません。
動画制作/映像制作の目的や商品・サービスに合ったロケ地の選定、必要であれば撮影許可の申し立てなど準備を進めていきましょう。
【パノラマ動画の編集】
動画を全て撮影し終わったら編集作業に入ります。
360度カメラは複数のカメラが断片的に映像を撮っているので、そのままではパノラマ動画にはなりません。事前に用意した編集ソフトやアプリを使い、動画をつなぎ合わせる作業を行います。
なお、最近の360度カメラは自動的に映像をつなぎ合わせてくれる機能を持っていることがあり、特に編集が必要ない場合もあります。
編集作業では他に明るさや色調のコントロール、トリミング、テロップ、音楽・ナレーションなどが追加できるので、感性を活かして編集していきましょう。
【パノラマ動画のアップロード】
パノラマ動画の編集が終わったら、youtubeなどに動画をアップロードしていきましょう。
掲載する媒体に応じて推奨される動画フォーマットが異なるので、それを確認した上でエンコードやメタデータの設定が必要です。
これらの作業を行わないと正常にパノラマ動画を再生できないので注意しましょう。
パノラマ動画制作/映像制作のポイント
パノラマ動画制作/映像制作において押さえたいポイントや注意点がいくつかあります。
動画を作る前に制作ポイントを確認しておきましょう。
【動画制作/映像制作の目的を明確にする】
多方面を見渡せることが特徴的なパノラマ動画は上手く活用すれば認知度のアップやサービスへの流入といった効果を期待できます。
しかし、その効果を引き出せていない企業は少なくありません。
なぜパノラマ動画でなければならないのか、動画制作/映像制作が必要な理由を明確にすることで判断しやすくなります。
また、目的が明らかになったら、それを達成するための演出やアイデアを考えていく必要があります。
パノラマ動画はストーリー性のあるものや疑似体験もの、エンターテイメント性や臨場感を体験できるものなど、アイデアは色々とあります。
どの見せ方が効果的なのか相性の分析をしていくことが大事です。
【撮影時はゆっくりのテンポで】
パノラマ動画の魅力は視聴者の好きな視点から見られることです。
様々な角度をじっくりと見てもらえるように、撮影ではゆっくりとしたテンポが理想的です。周りを見渡したくなるような工夫を凝らしていきましょう。
【動画ファイルの容量を考える】
パノラマ動画は普通の動画と比べてファイル容量が大きくなりやすいです。
特に高画質・高音質のクオリティや再生時間が長いと重くなる傾向があります。
容量が大きいと動画の読み込みが遅く、快適な視聴が難しくなるので注意が必要です。
どんなに優れた動画でも視聴の快適性が失われると離脱率を高め、パノラマ動画の効果が発揮されなくなります。
どのデバイスでも視聴に問題ないファイルサイズにダウンしましょう。
【エンコードとメタデータと忘れずに】
掲載先が推奨する動画ファイルでないと上手く再生できない可能性があります。
エンコードとは動画ファイルを変換し、元のファイルからサイズを圧縮する作業です。
元のデータに比べて画質などが少し落ちてしまいますが、重要な作業なので編集ソフトや専用ソフトで変換してください。
さらにパノラマ動画として再生するにはエンコード後にメタデータを動画に含める必要があります。
360 Video MetadataやPython スクリプトを使ってメタデータを動画に追加してから、アップロードしましょう。
パノラマ動画制作/映像制作に必要な機材
【360度カメラ】
パノラマ動画の撮影にはカメラが必要不可欠です。
複数台のカメラを設置して360度を同時撮影し、つなぎ合わせることもできますが、360度カメラならたった1台でパノラマ動画が撮れるので便利です。
入門向けに数万円から購入できるものや、高性能で高価なプロ仕様の業務用カメラがあります。
高性能なカメラは使いこなすのに時間がかかる可能性があるので、まずは入門向けから始めてみましょう。
最近は360度カメラ一式をレンタルサービスもあるので、購入までは必要ない場合に活用してみてください。
【編集ソフト】
PowerDirectorやFinalCutProなど編集ソフトのほとんどはVRやパノラマ動画に対応しています。
また、VideoPadなどのパノラマ動画の編集ができるフリーソフトも増えました。
さらに、現在はスマートフォンのアプリからも編集が可能です。
360度カメラの中には専用の編集アプリを用意しているものも多いです。
編集ソフト選びに迷った場合、そのようなカメラを選ぶと良いでしょう。
パノラマ動画の事例紹介
パノラマ動画についてご紹介してきましたが、実際にはどのようなパノラマ動画があるのでしょうか?
参考になるような動画事例をいくつかピックアップしてご紹介していきましょう。
JAL 360度動画でJAL SKY SUITEの魅力に迫る Vol.3 ~ビジネスクラス編~
こちらの動画はパノラマ動画を活用し、ビジネスクラスのシートについて解説している動画です。
パノラマ動画になっているため自分の視点からシートの周りを見回したりすることができます。
飛行機のシートは料金だけではなく、乗り心地や機能面、サービスなどにも注目して選んでいる方は多いかと思います。
特に海外出張などの場合は長時間機内で過ごすことになってしまうため、快適性は重要視される部分だと言えるでしょう。
JALが公開したパノラマ動画は、快適性も加味したいと考えている方に向けてイメージしやすいように乗り心地や機能面、サービスなどを紹介した動画になっています。
これによって具体的なイメージがしやすくなり、利用者増加につながるでしょう。
ひらかたパーク 光の遊園地2018 360°ダイジェスト
大阪府枚方市にあるひらかたパークという遊園地では、毎年「光の遊園地」というイベントを開催しています。
光の遊園地がどういったイベントなのか、実際に見てもらいたい、体感してもらいたいということで、パノラマ動画の制作を行っています。
同じ光の遊園地関連の動画にはなりますが、スカイウォーカーという観覧車から光の遊園地を見下ろせる動画も公開しており、様々な視点から光の遊園地の魅力を伝えています。
広島県観光課 【360度動画】千光寺山ロープウェイ/広島 CAT STREET VIEW 尾道編
近年は自治体の観光課でもパノラマ動画を活用し、観光客向けの動画を発信しています。
広島県観光課では、尾道にある千光寺山ロープウェイを使い、360度尾道の街並みを眺められる動画を配信しました。
緑と海に囲まれた坂の町ということもあって、ロープウェイからは絶景を楽しむことができます。
この動画を視聴した方の中には、実際に尾道へ足を運んでみたいと思った方も多かったことでしょう。
まとめ
パノラマ動画は視聴するユーザーが具体的にイメージしやすくなるだけでなく、「自分も実際のその場で体感してみたい」という潜在的な気持ちを引き出すのにおすすめの動画コンテンツだと言えます。
ただ、パノラマ動画は素人が撮影するのは難しく、魅力的なコンテンツにするにはプロの動画制作/映像制作会社に依頼した方が良いでしょう。
プロに相談し、商品やサービスをより多くのユーザーに認知してもらえるようなパノラマ動画を発信してみてはいかがでしょうか?