企業がマーケティングで動画を活用する場合、やはり効果的な動画を制作することがとても重要になってきます。
動画の視聴時間をできるだけ増やし、多くの方から見てもらうようにするためには、どんな動画にすると良いのでしょうか?
今回は、動画の視聴時間を増やすために動画構成はどのようにするべきか、基礎的な部分を含めてご紹介していきます。
これからマーケティングに活用する動画制作を行おうとしている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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動画構成はなぜ必要なのか?
マーケティングにも効果的な動画を制作する際に、最初に取り掛かるのは構成作業となります。
この構成作業に手を抜いてしまうとせっかくの動画も効果の少ないものになってしまう可能性があるでしょう。
なぜ、動画構成が効果の高い動画制作を行う上で重要になってくるのか解説していきます。
構成作業が重要な理由
動画制作で構成作業が重要な理由は、マーケティングにおける本質的な効果を得るためです。
どういうことかというと、例えば会社同士で何かプロジェクトを行う場合、何度も打ち合わせを積み重ねてプロジェクトを構築し、お互いに納得した上で作業が進められていきます。
通常の仕事ではこれが当然のことなのですが、実は動画制作に関しては意外とこのような流れにならないことも多いです。
動画制作では基本的に企業側がどんな動画を制作したいのか、目的は何かなどを動画制作会社へ簡単に伝え、あとはお任せするというケースが多く見られます。
動画制作会社は確かにこのような内容でも動画を作ることはできますが、より多くの方に視聴してもらえるような動画を作るためには、企業側と動画制作会社が内容を擦り合わせていった方が良いです。
そうでないと、企業側の狙いと動画制作会社で食い違いが発生してしまったり、良い動画だと思っていても認知効果が薄れてしまったりする場合があります。
こうしたことを防ぐためにも企業側と動画制作会社でしっかりとミーティングを重ねるべきです。
ミスマッチを起こさないための構成作業
最初の構成作業というのは、企業側の目的と動画制作会社でミスマッチを起こさないための準備段階と言えます。
ミスマッチを重ねてしまえばその分修正作業も多くなって完成するまでの時間が伸びてしまいますし、クオリティ自体は高くても本来狙っていた効果が得られない動画になってしまいます。
ミスマッチをなくすためには、どんな問題を抱えていてどんな効果を得たいのか、動画をどう活用していきたいのか、どこで展開させようとしているのか、動画をアップする期間はどれくらいなのか、視聴者のペルソナはどうなのかなど、かなりの項目を擦り合わせていく必要があります。
そのため、構成作業にもそれなりに時間を要するでしょう。
時間がかかることも考慮した上で構成作業を進めていきましょう。
クオリティを勘違いしない
先程も少し紹介しましたが、動画制作を行っても構成がしっかりとしていなければクオリティ自体は高くても効果が得られない可能性があります。
「クオリティが高い動画なのに効果が得られない」とはどういうことなのでしょうか?
例えば、企業側は先日行われたイベントの内容をまとめた動画制作を依頼したとします。
すると、動画制作会社はイベント内容をオシャレにまとめた雰囲気の良い動画制作を行いました。動画のレベルやクオリティもかなり高いものに仕上げています。
しかし、なぜ企業側はイベントの内容をまとめた動画制作を依頼したのかと言うと、イベントの集客率が悪く、イベントの参加者を増やそうとしていたことが目的でした。
動画制作会社はその目的が分からないまま動画を制作してしまったため、結論的にただオシャレにまとめただけの動画になってしまったのです。
もちろん、これではイベント集客の効果も少ないと言えます。
ただ、企業側も動画のレベルやクオリティが高いので納得して終わってしまうこともあります。
これでは企業側は動画制作会社に依頼する意味がありません。
動画が今時でオシャレな内容に仕上がっていたとしても、本来の目的や狙いは忘れないようにすることが大切です。
クオリティが高く、視聴時間を増やすことができる動画制作を目指せるよう、構成作業はしっかりと行いましょう。
まずはどんな動画・映像にしたいのか、企画を整理してみる
視聴時間を増やすための動画構成を考えるのであれば、企画の内容を整理することは重要なポイントとなります。
企画の内容を整理するにはどうすれば良いのでしょうか?
誰もやっていない企画になっているか
Webコンテンツは現在多くの企画が挙がっていますが、やはり視聴時間を増やすためには誰もやっていない企画になっているかどうかが重要です。
まだ誰もやっていない企画であればそれだけで多くの方に見てもらえます。
企画が動画に向いているかどうか
次に、企画が動画に向いているかどうかもチェックしてみましょう。
企画によっては動画にするよりもテキストと画像だけの方が面白かったり、他のコンテンツの方が合っていたりする場合があります。
企画が動画向きでないと企画自体は面白くても動画マーケティングによる効果は得られにくくなってしまうでしょう。
想定しているペルソナが動画を見てどんなことを知りたいのか
企業側としては想定しているペルソナの視聴時間を増やしたいと考えていることでしょう。
想定しているペルソナに動画を見てもらうためには、そのペルソナにとって有益なコンテンツでなければいけません。
有益なコンテンツを作るためには、ペルソナが何を知りたいと思っているのかを箇条書きでいいのでたくさん書き出してみましょう。
何を知りたいと思っているのかが見えてくると、動画構成も作りやすくなり、さらに効果的な動画になりやすいです。
動画制作には企画も当然必要となるので、構成作業を行う際に企画内容の整理も並行して進めていくと良いでしょう。
どんな動画にしたいのかを考えながら、企画を整理していきましょう。
4つのポイントに意識して動画制作・映像制作を行う
続いて、動画制作の行う際に意識したい4つのポイントを解説していきます。
動画を構成する要素には、「導入・アクション・主体・締め」といった4つのポイントがあります。
導入
その名の通り、導入は動画が始まってすぐに視聴者の心を掴む何かを入れるための部分です。
導入部分の内容をよりインパクトのあるものにすれば、手を止めて視聴してくれるでしょう。
アクション
導入で視聴者がふと手を止めてくれても、その後すぐに停止されてしまっては意味がありません。
ここでは、そんな視聴者の興味・関心を持続させるような情報を出す必要があります。
ちょっとした問題を投げかけてみたり、細かな情報を小出しにしたりすると、継続して視聴されやすいです。
主体
主体というのは、動画で宣伝したい・訴えかけたい内容のことを指します。
つまり、動画の見せ場と言える部分です。
自社の商品やサービスの特徴・魅力を分かりやすく入れることで、視聴者の印象に残りやすくなります。
締め
ここまで見てくれた視聴者は、関連サイトや企業が投稿した他の動画に移動してくれる可能性が高いです。
締めの部分では、視聴者を誘導する内容にすると良いでしょう。
この4つのポイントは、視聴者を惹き付ける構成にするためにしっかりと押さえておきたい内容です。
惹き付ける動画構成にしたい場合は、導入の部分でいきなり結論を盛り込むというのもインパクトが与えやすいのでおすすめです。
何が言いたいのか分からないと思われてしまうと、主体部分まで行き着かずに離脱される可能性があります。
単調な動画にせず、最初から結論を持ってくることで、視聴者が手を止めて興味を維持しれくれるでしょう。
絵コンテは用意した方が良い?
絵コンテというのは簡単に言えば設計図で、動画制作における指標になります。
動画の流れをある程度設定しておけば、それを基にストーリーを構築できます。
実際に絵コンテを描く場合、自分が作ってみたい動画をイメージして取り入れてみましょう。
そのイメージに沿った素材を準備できますし、順番を変えて違うテイストの作品に仕上げることもできます。
最初のイメージが決まれば、次は動画に文字を載せることを想定してレイアウトしていきます。
動画のどの部分に文字を入れたいのか、どのような内容を入れたいのかによってまとめていくと良いでしょう。
動画に音が出せなくても情報を的確に伝えられるかもポイントです。
例えば、電車やバスなどの公共交通機関で移動中に動画を視聴するユーザーも中にはいます。
そんな時は音が出せないため、動画の内容だけで見ている場合があるでしょう。
スマートフォンから動画を見ることも想定して、絵コンテを考える必要があるのです。
絵コンテは、絵が上手に書けなくても全く問題ありません。
自分以外の誰かが見ても分かる内容になっていれば、どんなものでも良いのです。
多くの方にそれを見てもらい、第3者にわかりやすく伝わる絵コンテを作ってみましょう。
絵コンテに合わせて撮影する
動画制作をする上で、絵コンテは動画の完成度を左右する重要なものです。
絵コンテによって動画の道筋が明確になれば、それに沿って撮影できます。
固定カットの場合はだいたい5秒~10秒程度、動きがあるものは数分になる場合もあるでしょう。
固定カットであれば10秒分撮影しておけば十分です。
ただ、大切なのはどのカットの場合でも様々なパターンを想定しておくことです。
実際に映像を撮影して編集作業に入ると、違った方向から見た方が視聴者にとって分かりやすいのではと感じる場合があります。
絵コンテで書いた指示カット以外に、イメージになるような材料を多めに持っておくと、編集段階で活用できます。
いくつかバリエーションを考えておくと、その後もスムーズに変化させていけるでしょう。
また、動画を視聴される場面を想定して撮影するのも大切なポイントです。
スマートフォンで見られるのを想定した動画では、小さなデバイスのサイズでも問題なく見られるよう配慮しなければなりません。
無駄な余白は入れず、画面をすべて使い撮影して、動画編集のトリミングの際にも解像度を考えて制作できます。
このとき、寄り・引きの両方を取り入れて撮影するのがポイントです。
動画構成の基礎が盛り込まれた動画事例
今回取り上げてきた動画構成において、4つのポイントが盛り込まれた動画実例を紹介していきましょう。
これらのポイントを踏まえた動画は、再生回数が1000回以上となっている話題のものばかりです。
トリバゴ
トリバゴはホテルの料金を比較できるサイトです。トリバゴのテレビCMは、導入でブロンドヘアの外国人女性が流暢な日本語を話し始めます。
インパクトを出すのに成功した導入に続き、サービスを分かりやすく説明しています。
締めの部分ではサービス名やサイトに移動できるようURLも忘れていません。
サムライinブラジル
こちらはカップヌードルの動画CMになっています。
導入部分ではブラジルの街中に現れた鎖武者というもので、非常にインパクトがあります。
その後、鎖武者はサッカーボールで軽快にリフティングし、中盤で強敵と戦うという展開です。
最後には商品の紹介をしっかり行っており、宣伝効果も抜群です。
ここで紹介した動画実例のほかにも、導入・アクション・主体・締めといった4つのポイントを抑えて制作した動画はたくさんあります。
それぞれ個性的で他にはない特徴とインパクトがあります。
視聴者が最後まで動画を見てくれるよう、締めの部分まで手を抜くことなく、伝えたい内容を分かりやすくするようにしましょう。
動画編集ソフトを使う場合、エフェクトを数多く取り入れようとする方も多いでしょう。
しかし、あまりにも乱用してしまうと何を伝えたいのか分からない動画になってしまいます。
エフェクトはシンプルにまとめ、本当に伝えたい内容を邪魔にならないようにしましょう。
エフェクトによって余計なフィルターがかからないよう注意しなければなりません。
今回は、動画の視聴時間を増やすために理解したい動画構成のポイントについてご紹介してきました。
動画の構成・企画・4つのポイントは、視聴者の興味や関心を維持させる上で非常に重要です。絵コンテを作り道筋を立てて制作して、よりインパクトのある動画を作れるよう心掛けましょう。
また、動画制作会社に依頼する場合はしっかりと動画構成について打ち合わせを行うことが大切です。
依頼する前に、目的や狙い、ペルソナの設定などを行っておくとスムーズに進みやすくなります。