動画広告を制作し、マーケティングを行う方法は現在多くの企業はもちろん、自治体でも地域のアピールのために動画制作を行うほど盛り上がりを見せています。
そんな動画マーケティングですが、企業が動画広告を出す場合、それが売上につながらなければ制作した意味もなくなってしまいます。
では、動画広告で売上をあげるためには、どのような動画を制作したら良いのでしょうか?また、最新トレンドではどのような動画広告があるのか、その事例なども一緒にご紹介していきます。
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動画広告・映像広告で売上をアップさせるには?
動画マーケティングは今や当たり前になりつつある広告ですが、実は動画を制作しただけでは売上アップにつながらない場合もあります。
もちろん、動画自体に問題があり動画再生数も伸び悩んでいる場合は売上にもつながらないことはわかります。
しかし、動画の再生数があるにも関わらず、売上アップにつながっていないケースもあるのです。
では、どうすれば売上アップにつながっていくのでしょう?まずはそのポイントからご紹介していきます。
ターゲットは誰なのか、ターゲットにおいて価値があるのかを考える
動画広告において、自社の商品やサービスがどの世代に向けたものなのかというターゲティングは非常に重要な要素となります。
どの世代が一番利用しやすいのかを把握するための市場調査を行わないと、動画広告を作っても誰に向けているのかがぼやけてしまい、本当に見てほしい世代に伝わらない可能性が高いです。
また、商品やサービスを利用してほしい世代が把握できていても、その世代の人にとって価値がある動画かそうでないかによっても宣伝効果が変わってくるでしょう。
例えばHow to動画は視聴者にとって価値の高い動画になりやすく、そこで使われている商品やサービスを自分でも利用したくなるという人も多くみられます。
老若男女によって価値のあるものは異なってくるので、全てがHow to動画で賄えるのかと言われればそうではありません。
しかし、How to動画はかなり有効な手段とも言えるので、ぜひ活用してみましょう。
「目立つ動画を作る」よりも「目立たない動画を作らない」
現在動画広告市場もかなり盛り上がっているため、同じジャンルの似たような商品で動画広告がいくつもある状態になっています。
動画広告を見てもらえば商品の違いで差別化ができると考えている方もいるかもしれませんが、それはあくまでも動画広告を見てもらった後の話です。
動画広告を見る前では、どれも同じ商品のように感じてしまうでしょう。
ただ、目立つために少々過激な内容の動画を作ってしまうと炎上のリスクが備わってきてしまいます。
ではどうすればいいのかというと、目立たない動画を作らないことを目標に差別化していくことが大切です。
例えば動画の外観部分となるサムネイルは、動画を見てもらえるかどうかを左右する重要な部分です。
その部分を適当に決めてしまったり、魅力を感じられなかったりしてしまうと動画再生数も伸び悩みやすいと言われています。動画内容は他の動画広告とさほど変わらなくても、サムネイルの選択だけは慎重に行い、目立つようにしなくてはなりません。
また、サムネイルが魅力あるものにできても、再生してからすぐに別の動画に移ってしまっては売上アップにつながらないでしょう。
動画が始まってから15秒でインパクトのあるものを持ってくると視聴者は興味を惹かれ、その後も動画を見続けてくれる可能性が高いです。
そのため、動画制作の際には動画開始15秒を特に大切にしていきましょう。
キーワードが動画・映像とマッチしているかを確認してみる
youtubeで検索する時、直接商品やサービス名で検索されることは少ないです。
商品・サービスに関連した単語の組み合わせで検索されることが多いので、動画説明文やタグなどに見合ったキーワードを設置した方が、その単語で検索された時に再生される確率が高くなります。
キーワードを選択する際は、できるだけ具体性の高いものを入れていくと良いでしょう。
例えば、家庭用脱毛器を販売している企業が、家庭用脱毛器の売上アップのために動画広告を制作したとします。
キーワードとして一番に盛り込みたいものと言えば「脱毛」ですが、それだけではあまりにも多くの動画に埋もれてしまうでしょう。
家庭用脱毛器であれば、「家庭用 脱毛」や「自宅 脱毛」、「一人 楽 脱毛」というような、より具体的なキーワードも一緒に盛り込むことで検索された時にヒットする可能性が高くなります。
こうしたキーワードはターゲットによっても異なるので、やはりターゲティングは動画広告において重要なポイントだと言えるでしょう。
売上アップに貢献するWEB動画制作・映像制作の最新トレンド
続いて、実際に動画広告によって売上アップにつながった企業事例を見つつ、動画制作の最新トレンドをチェックしていきましょう。
動画広告の事例と上記で紹介したポイントを参考に、売上アップにつながる動画広告にしていってください。
事例1:AOKI
スーツなどの販売で知られるAOKIは、CMなどの広告からチラシ、DMなど様々な広告メディアを活用したマーケティングを行っています。
しかし、こうした幅広いメディアでのマーケティングを行なっていても、テレビ視聴をしない・新聞を読まない若い世代には届かないところがあります。
そこでAOKIはWEB動画の制作企業と協力し、WEB限定の動画広告を制作したのです。若い世代、特にフレッシャーズスーツを利用する人に向けたターゲティングを行い、さらにイメージを損なわないよう、テレビCMにも出演しているタレントをそのまま動画広告にも出演させました。
ターゲットを絞ったことと、タレントを起用したことにより、WEB動画による若者へのアプローチは成功したのです。
タレントの起用は大手企業だからこそと言えますが、ハイクオリティなコンテンツを制作したことでターゲットとなった若い世代(特に男性)を刺激し、売上アップにつながったと考えられます。
動画の内容としては、今若い世代を中心に人気を集めている「パルクール」を取り入れ、街中をスーツ姿でアクロバティックに走り抜けるというものです。
成人式に向かうという内容なのですが、パルクールによって大きいインパクトを与えることができます。
最初の15秒でパルクールの場面は登場しており、そのままアクロバティックな部分が増えていくことで見応えもある動画広告となっています。
何より、音を流さなくても十分内容が伝わるようなわかりやすい動画になっていたため、高い宣伝効果を生み出したと言えるでしょう。
事例2:無印良品
高品質で幅広い年代に使われやすいシンプルな商品を取り扱う無印良品では、メインとなるECサイトの他に、特集ページをまとめたサテライトECも制作しており、その中の一つである「MUJI to GO」というサイトでは、商品紹介の動画広告が作られています。
MUJI to GOでは、主に無印良品のトラベルグッズを中心に紹介しているのですが、一つひとつのアイテムを紹介している動画が、何と1つの商品につき10秒しかありません。
しかし、その10秒の中で商品を実際に使った場合、どのように映って見えるのか、使った感じはどうなるのか、が一目でわかるようになっています。
例えば商品を紹介する動画の中には白い壁と床のセットを用意し、その中で商品だけを映しているようなものもありますが、実際の生活の中で真っ白の空間にいることはないので、いくら動画広告で良く見えても実際に使ってみると「思っていた色味と違う」などのギャップが生まれてしまいます。
商品に対するギャップが良い方向に働けばいいのですが、悪い方向に働いてしまうギャップの方が上記の場合だと生まれやすいです。
MUJI to GOの動画を見てみると、外で撮影しているものが多く、例えば外に出ているとどんな風に見えるのかということがイメージしやすいのです。
すると、商品の購入前と購入後のギャップが生まれにくく、リピートにつながります。
また、MUJI to GOの動画は1本10秒ととても短いもので、見ていても負担になりにくいと言えます。
長時間ぐだぐだと商品紹介を行うよりも、イメージがしやすく見て負担に感じないこちらの動画の方が、広告として優れていると言えるでしょう。
事例3:Tastemade
近年、SNSなどでも動画広告として見る機会が増えている料理動画ですが、中でも高いクオリティを誇っているのが、Tastemadeです。
もともと海外のコンテンツだったのですが、現在はサイトやアプリで日本版を見ることができます。
Tastemade自体はECサイトではないので売上げアップには関係ないと思われるかもしれません。
しかし、動画広告においてトレンドでもある料理動画はぜひコンテンツの参考として押さえておきたいものと言えるでしょう。
こちらもサイレントな動画視聴環境でもわかりやすいように、ところどころに字幕を入れ、真上からの撮影にすることで「自分目線」で料理をどう作るのかが見られます。
目線を工夫するだけでもチャレンジしたいと思わせられるかどうかが変わってくるでしょう。
最近の料理動画はほとんどが真上からの撮影で行われています。
動画で味や美味しそうなにおいなどを伝えることはできないので、視覚を使っていかに作りたくなるかを引き出せるかが重要なポイントとなります。
事例4:資生堂
資生堂では既に数々の動画広告を生み出していますが、中でも最近話題となっているのが「EMOJI-GAO CHALLENGE」です。
EMOJI-GAO CHALLENGEは、設置されているモニターの前に女性が登場し、「今まで使ったことがある絵文字を選んでください」と表示され選択するところから始まります。
さらに「絵文字と同じような表情を作ってください」と指示を受け、幅広い年代の女性が絵文字に合わせた表情を作っていきます。
すると、動画の終盤で「30~50代女性の7割以上が表情を出す時、しわを気にしている。」という、思わず当てはまる年代がドキッとしてしまうような言葉が出てくるのです。
そして最終的に、しわから自由になれば表情ももっと自由になれるという言葉で締めくくられます。
このような動画広告の技法はよく用いられており、サプライズ展開を取り入れたものになります。
驚きの展開が待っていることで、ユーザーを強く惹きつけることができるのです。
出演している女性も、最初は撮影を行っている意図がわかっておらず、とりあえずチャレンジしてみるところから始まっています。
動画広告においてサプライズを用いるのは比較的よくみられるものとなっていますが、やはり動画の展開にメリハリが出て、しかも「この後どうなるのだろう?」とワクワクさせることができるため、最後まで視聴してもらいやすい効果がみられます。
こうした効果のおかげもあってか、再生回数は2週間程度で60万回以上も再生されているため、サプライズ展開がある動画広告の成功例と言えるでしょう。
事例5:東京と東北地方
日本は世界の中でも多くの人が訪れる国として、観光業が盛り上がりを見せています。
しかし、まだまだ人が訪れるのは東京や大阪などの都市ばかりで、地方への海外観光客は少ないと言われているのです。そこで、東京と地方を結ぶ動画広告が東京都によって作り出されました。
東京都の魅力ある景色を伝えつつ、地方にもこんな魅力があるということを海外の人にも伝わりやすいようになっています。
この動画の一番の特徴は、何と言っても動画内の360度を自分視点で見渡せる「360度動画」であるということです。
360度動画は、今まで動画というものは「見る」と「聞く」というだけだったのですが、360度動画は視点を手動で変えられるため、「見る」と「聞く」、そして「自分で動かす」という行為が追加されました。
行為が追加されることで記憶に残りやすく、しかもまるで自分がその動画の中に入り込んでいるような感覚になれます。
また、どうしても動画というものは2D的になってしまうのですが、360度動画にすることで3D感を演出させることができるのです。
観光業を中心に360度動画が注目されています。
しかし、観光業だけではなく商品やサービスのアピールで取り入れても効果が期待できるでしょう。
トレンドは徐々に変化していくものですが、まだまだ新しいと感じられるように工夫することもできます。
動画広告で売上を伸ばすためには、視聴者目線に立って作られた動画であることは必須条件と言えるでしょう。