
動画制作の背景
学校法人河合塾様は、大学受験指導を中心に展開する教育機関で、多くの中高生に学習指導や進路サポートを行っています。今回の動画は、同塾が提供するアセスメントテスト「みらいPASS」を中高生や教員、保護者に向けてわかりやすく紹介するために制作されました。受験前の生徒に「今の自分を知ることの大切さ」を伝えると同時に、進路への向き合い方を改善し、受講意欲を高めることが狙いです。
動画の内容
キャラクターの掛け合いをベースに展開する、親しみやすいアニメーション動画です。未来の自分や先生との会話を通じて社会の変化や多様な進路を紹介し、その上で「みらいPASS」が自己理解を深める手助けになることを伝えています。映像全体は柔らかくテンポよく進行し、生徒が自分の未来を考えるきっかけをつくることを重視。単なる説明動画ではなく、ストーリー仕立てで「自分ごと」として捉えやすくする演出によって、学習意欲と前向きな受験姿勢を引き出す構成になっています。
構成のポイント
今回の動画構成で特に意識したのは、ターゲットとなる学生にとって内容がやや馴染みにくいテーマである点です。そのため、難しく感じさせないように全体をポップでユニークな雰囲気に仕立て、ストーリーとして楽しみながら理解できる流れをデザインしました。単なる説明にとどまらず、自然と最後まで飽きずに見てもらえるよう、映像のテンポやキャラクターの掛け合いに工夫を加えています。
また、クライアントからご提供いただいたキャラクターが持つ個性やテイストを最大限に活かすことも大切にしました。キャラの属性に合わせてセリフの言い回しを調整し、視聴者がキャラクターに親しみを持てるようにしています。さらに、キャラクターの世界観にマッチするナレーターを起用することで、映像への没入感を一層高めることができました。
全体を通じて、「わかりやすく、楽しく学べる動画」にすることを目指しました。
デザインのポイント
今回のデザインで一番大切にしたのは、受験生にとって堅苦しさを感じさせず、親しみを持って内容に触れてもらえることでした。そのため全体のトーンは明るくポップにまとめ、基調となる色合いには淡いパステルカラーを選びました。そこに未来社会やテクノロジーをイメージさせるブルーやアクセントカラーを効果的に差し込むことで、希望や可能性を感じさせる雰囲気を演出しています。線画は柔らかく、シェイプはシンプルに統一し、画面全体が見やすく整理された印象になるよう心がけました。
また、テーマそのものは難解になりがちな部分もあるため、視覚的に直感的に理解できる工夫を取り入れています。アイコンやインフォグラフィックを要所に配置し、「氷山モデル」や「虫眼鏡」といった演出では、図解的な要素にアニメーションを組み合わせることで、自己理解のプロセスを視覚的に捉えやすくしました。単なる説明ではなく、動きとイラストを絡めることで生き生きとした表現にしています。
さらに、映像としてのリズム感も大切にしました。テンポよく切り替わるカット割りや、シーンごとに異なる表情を見せるキャラクターイラストを用いることで、視聴者が最後まで飽きずに集中できるように設計しています。さまざまな工夫を通じて、教育的な要素をしっかりと保ちながらも、「学びを楽しい時間として感じてもらう」そんな動画デザインを目指しました。
編集のポイント
今回の映像は3人のキャラクターが登場し、それぞれの視点から解説を行う構成になっています。編集では、まずキャラクターの個性や性格、持っているイメージを大切にしながら、それぞれの発言内容に合ったアニメーション展開を意識しました。ただ説明を重ねるだけではなく、細かな演出を随所に加えることで、見ていて楽しい感覚を保ちながら、分かりやすさと視聴のしやすさを両立させることを目指しています。
解説動画は文字情報が多くなりがちなため、テンポに緩急をつけています。じっくりと理解してもらうべき場面ではあえて展開を抑え、文字やグラフィックをしっかり読み取れる余白を設けました。一方で、イメージで理解してほしい内容は、モーションを駆使することで「何を伝えたいのか」「どのような変化が起きているのか」が直感的に伝わるよう工夫しています。
また、同じ話題の中で頻繁に画面転換を行うと視聴者が混乱してしまうため、大きな区切りの部分で効果的にトランジションを用い、どこで話の流れが切り替わるのかを無意識に理解できるようにしました。全体を通じて、静と動のバランスを丁寧に整えながら、ストレスなく情報が頭に入ってくる編集を心がけています。動画からこの「みらいPASS」の魅力をしっかりと感じとってもらえると幸いです。
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