VideoFry to Fly Project×WOOMS 動画制作事例　株式会社小田急エージェンシー様

動画制作の背景

株式会社小田急エージェンシー様は、小田急グループのハウスエージェンシーとして、広告・販促・PR企画などを幅広く展開しています。今回制作する動画は、同グループが参画する「Fry to Fly Project」の取り組みを広く知ってもらうためのものです。このプロジェクトは、飲食店などから排出される使用済み食用油を回収し、航空機の代替燃料（SAF：持続可能な航空燃料）として活用することで、環境負荷を減らし循環型社会を目指す活動です。動画制作の目的は、小田急グループがこの取り組みに参加していることを伝え、飲食店関係者に油の回収協力を呼びかけると同時に、消費者にも企業姿勢を印象づけることにあります 。

動画の内容

15秒という短尺でも訴求内容が楽しくわかりやすく伝えられるよう、ポップなイラストアニメーションで構成しています。揚げ油が工場を経て飛行機の燃料へと変わっていく過程をアニメーションでダイナミックに展開。使用済み油が「飛行機を飛ばす力に変わる」という驚きと発見を、ポップな動きと軽快な効果音で印象づけています。

構成のポイント

短い15秒という尺の中で、プロジェクトの仕組みとメッセージを直感的に伝えることを意識しました。冒頭から食材がフライヤーに飛び込み、使用済み油が工場を経由して飛行機の燃料へとつながっていく様子をダイナミックに展開し、「捨ててしまう油が飛行機を飛ばす力に変わる」という驚きを視覚的に描いています。その流れの中で、小田急グループ様がこの取り組みに参加していることを明確に示し、信頼感と社会的意義をしっかりと印象づけるようにしました。
後半は飲食店の方々に「油を回収させてください」というストレートなメッセージを、親しみやすいイラストやテロップで伝えて印象付けています。
全体を通して、環境貢献という真面目なテーマを扱いながらも、ポップで遊び心のある演出を盛り込み、見る人の心を軽やかに掴みながらメッセージを浸透させることを目指しました。

デザインのポイント

映像の冒頭では、クライアントからご提供いただいたキービジュアルを活用しました。そのポップで可愛らしい雰囲気を全体の基調とし、トーンやスタイルを統一することで、一貫性のあるビジュアルに仕上げています。配色や書体にも可愛らしい要素を取り入れ、映像全体を通して「明るさ」や「楽しさ」が自然に伝わるように工夫しました。
キービジュアル自体が視聴者に「これは何だろう？」と疑問や好奇心を抱かせる仕掛けになっており、冒頭からしっかりと関心を引きつけます。その流れを維持するために、後半のシーンでも食材を切り抜いた画像を用い、素材の質感やフォルムの可愛らしさを強調しました。
全体として、ポップで遊び心のあるデザインを展開し、視覚的な楽しさを途切れさせることなく最後まで楽しめる構成を目指しました。

編集のポイント

今回の編集では、事前にいただいた演出指示と限られた尺をしっかり守りながら、映像全体をテンポよく進行させることを意識しました。そのうえで、情報が詰め込まれていても一つひとつが見やすく、心地よい動きとして伝わるように細部を調整しています。
特に印象的なのは、使用済み油のホースが伸びて工場を経由し、最終的に飛行機へとつながっていく場面です。このシーンでは、視線が自然に誘導されるよう流れを途切れさせず、タイミングをフレーム単位で調整しました。視聴者が迷うことなく映像の展開を追えるよう、細やかな工夫を重ねています。
また、食材が油に飛び込み、揚がっていくシーンでは、楽しさと分かりやすさの両立を意識しました。食材の動きや油の質感をポップに演出することで、見る人が直感的に「捨てられる油が飛行機の燃料になる」というコンセプトを理解できるよう仕上げています。
全体を通して、限られた15秒という短い尺の中でも、テンポ感とわかりやすさを両立させることを常に意識し、最後まで飽きずに見てもらえる映像になるよう工夫しました。