動画制作のニーズの増加とともに、競合も増え、競争は激化しています。そこで今回は、映像制作会社の成功する営業方法をご紹介します。中小企業がしっておきたい営業のポイントや整えるべき営業体制もお伝えしているので、効果的な営業活動を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
動画制作に営業活動が重要な理由
会社の紹介動画をはじめ、商品やサービスの紹介・デモンストレーション動画など、営業活動に動画を活用している企業が増えています。なぜなら、会社の紹介動画は、パンフレットや資料に比べ、伝えたい内容をユーザーにもわかりやすくまとめることが可能です。アニメーションやCGを用いれば、より効率良く理解してもらうこともできるでしょう。
一方、商品やサービスの紹介動画やデモンストレーション動画は、特徴はもちろん、使い方や実際に使用している様子を見てもらうことができます。商品やサービスを理解してから購入してもらえるため、顧客からの問い合わせが減り、業務効率を上げる効果も期待できます。
このように、動画制作のニーズは格段に増えています。しかし、ニーズが増えるということは、競合が増えるということでもあるのです。最近は、フリーランスで活動するクリエイターや簡単な映像制作を手掛けるWEB制作会社も多く、価格で勝負することになった場合、勝つのは難しいのが現状です。仮に勝てたとしても、本来よりも安い価格で受けざるを得ない可能性があります。
以前のように、品質が良ければ選ばれるという時代は終わったのです。品質が良いのは大前提として、さらに自分達をいかによく魅せるか、営業する能力が必要になってきています。
成功する動画制作会社の営業活動
成功する動画制作会社の営業には、特徴があります。
・自社の強みが明確であり、その強みを活かせる企業にアプローチしている
・自社の強みや個性を気に入ってもらうことで受注につなげる
・自社を評価してくれた既存顧客から紹介してもらう
これらは上からアウトバウンド営業、インバウンド営業、そして紹介営業という方法であり、バランスよく行うことで、見込み顧客を安定して増やすことが可能です。
動画制作会社の紹介営業のメリット・デメリット
紹介営業とは、見込み顧客を紹介してもらい、案件を獲得する営業方法です。ここでは、紹介営業のメリットとデメリットを解説します。
メリット
紹介営業の最大のメリットは、受注率の高さです。営業で案件を獲得するには、顧客との信頼関係を築くことが重要であり、そのためにはたくさんの時間や手間、コストがかかります。しかし、紹介営業なら「○○さんの紹介なら心配ないだろう」という前提があるため、最初からある程度の信頼を手にすることができます。
一から営業活動する場合に比べ、短時間で信頼関係を構築することができるため、他の営業方法よりも受注につながりやすいです。なお、紹介営業を成功させるには、単に知り合いを紹介してもらうのではなく、自社の成果を評価してくれた既存顧客から新たな見込み顧客を紹介してもらうことが重要です。
デメリット
紹介営業のデメリットとして、案件数や売上げが安定しないこと、顧客を選べない(仕事を選べない)ことが挙げられます。まず、案件数や売上げについてですが、紹介営業は既存顧客の身近に「動画制作をしたい」と考えている人がいるからこそ成り立つ営業方法です。
どうしても待つ側になり、自分達で案件数をコントロールできないため、時には仕事がないという事態も起こり得ます。反対に、案件が重なってしまい、社内のリソースがパンパンになってしまうこともあるでしょう。
また、紹介営業では顧客や案件を選ぶことができません。紹介者が見込み客を紹介してくれるため、自社の強みを活かせる案件が舞い込むとは限らないのです。ミスマッチから見込み客はもちろん、紹介者との関係に亀裂が入る恐れがあるため、関係性が悪化しないよう配慮が必要です。
紹介営業でありがちな失敗
紹介営業では、「せっかく紹介してもらったのに」という思いから、例え案件が詰まっていてこれ以上は無理という場合でも、「断ったら次の仕事を紹介してもらえないかもしれない」「次の仕事がいつ決まるかわからない」と、ついつい仕事を請けてしまうことがあります。
そして、無理に仕事を請け負ってしまった結果、スケジュールはぎちぎちになり、社長を含む社員は疲弊し、本来のクオリティを維持した制作は難しくなることがあります。そうなれば、クオリティは下がるため、顧客からの評価も悪くなり、次の仕事がないといった悪循環に陥る可能性があります。
紹介してもらえるというのは、信頼があるからこそであり非常に有難いことです。しかし、ちょっとした失敗から取り返しの付かない事態に陥る可能性もあるため、紹介営業だけに依存するのは危険です。今後も会社を成長させたい、強みを活かした仕事をしたいと考えるなら、自分たちでコントロールできる営業体制を整えることが重要です。
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動画制作会社が整えるべき営業体制
成功する動画制作会社の営業活動で紹介したように、大切なのは以下の営業体制を整えることです。
・自社の強みが明確であり、その強みを活かせる企業にアプローチしている
・自社の強みや個性を気に入ってもらうことで受注につなげる
・自社を評価してくれた既存顧客から紹介してもらう
とはいえ、通常業務も行いながら、上記をこなすのは難しい部分も多いです。初めから全てを完璧にこなす必要はないため、まずはできることから試していきましょう。何事も挑戦しなくては始まりません。
「今の方法で問題ない」「現状維持できれば良い」と考えている人もいるかもしれません。しかし、現状が続く保証などどこにもないのです。また、何かしなくてはいけないと思いつつ、「忙しいから」と後回しにする人も少なくありませんが、時には目の前にある「緊急度の高い仕事」だけではなく、「緊急度は低いけれども重要度が高い仕事」に投資することが大切です。
動画制作会社の営業活動のポイント
動画制作会社が営業活動を行う際のポイントをご紹介します。何から始めれば良いのか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
顧客獲得のためのアクションを起こす
新顧客の獲得は、事業継続に欠かせない重要なポイントです。既に多くの顧客がいるとしても、今後も継続して自社のサービスを利用してくれるとは限らないからです。競合企業も常に新規顧客に向けてアクションを起こしているため、自社の顧客が奪われるリスクがあることを覚悟しておく必要があります。
では何をすれば良いのか、それは自分たちから顧客獲得に向けてアクションを起こすことです。自社から企業へアクションを起こす営業をアウトバウンド営業といいます。具体的には飛び込み営業やテレアポなどが挙げられます。
アウトバウンド営業では、自社で営業する対象を選ぶことができるため、自社の強みやターゲット設定が明確であれば、受注につながる確立が高いです。人員などのコストはかかりますが、自分達のやりたい仕事を獲得するという視点から見ると、大切なポイントのひとつです。
重要度が高く緊急性の低い業務をこなす
「重要度が高く緊急性の低い業務
には営業や集客が該当します。納期の近い仕事やトラブル対応など、目の前の仕事で精一杯になり、なかなか営業や集客に手間やコストを掛けられないといった企業は少なくありません。
しかし、緊急度の高い仕事ばかりを重視していると、どうしてもその場しのぎの体制が続いてしまい、忙しいのになぜか売上げはあまり伸びないといった事態を招きやすいです。
利益を出している企業や成長している企業のほとんどは、「重要度が高く緊急性の低い業務」を大切しており、営業や集客にどれだけ人員やコストを投資できるかは、今後を左右する大きなポイントとなります。会社を成長させたいのであれば、営業活動もしっかりこなすようにしましょう。
自社の強みを知る
自社の強みを知ることは、効率良く営業活動を行う上で欠かせない重要事項です。動画制作会社の中には、通常業務が忙しく、なかなか自分達の強みやセールスポイントをしっかり把握していないというところも少なくありません。
また、紹介営業が中心の場合、あまり自社の強みや他社との違いを考えたことがないというところもあるかもしれません。しかし、自分達の強みもわからないままでは、考え無しに営業しているのと同じです。
そこで大切なのは、自分たちを客観的に見ることです。客観的に自分達を見ることで、世間のニーズはどうなのか、他社との違いはどこにあるのか、自社の強みは何なのかが見えてくるはずです。強みがわかれば、何をすれば良いのかも見えてくるでしょう。主観的になるとどうしても願望も交じり、世間のニーズとズレが生じるため注意してください。
分析と改善を繰り返す
何をすれば良いのかが見えてきたら、実行に移しましょう。最初から全てがうまくいくとは限りません。しかし、うまくいかなければ、何が悪かったのか問題点を分析し、改善をすれば良いだけです。分析と改善を繰り返し、改めて実行することが大切です。
とはいえ、経営にも関わる部分なので、いくらでも時間があるわけではないでしょう。自社の強みを明確にし、限られた時間でいかに効果を出すことができるのかを考えながら、自分達にあった方法を作り上げていくのです。
特に、少人数の動画制作会社の場合、大手企業と異なるアプローチをするためにも戦略が非常に重要になります。仕事があるうちに、理想の営業体制を整えることを目指しましょう。
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まとめ
今回は、動画制作に営業活動が重要な理由をはじめ、成功する動画制作会社の営業活動や整えるべき営業体制など、営業活動におけるポイントをご紹介しました。中小企業にとって、営業活動は今後の経営をも左右する重要な課題です。
紹介営業は受注率が高いといったメリットもある一方で、案件数や売上げが安定しないというデメリットも存在します。会社を今よりも成長させたい、自分達のやりたい仕事をしたいと考えているならば、ぜひ今回紹介した内容を参考に、営業体制を整えることを目指しましょう。