マーケティングとして動画広告を制作することになった場合、どこで動画を配信・出稿するのか決めなければなりません。
動画配信メディアは数多くあり、ユーザー層や出稿の種類にも違いがあるので、自社の戦略にあった配信先・出稿先を選ぶことが大切です。
具体的にどんな配信先があるのでしょうか?動画広告の配信先選びに悩んでいる方に向けて、主要媒体や出稿の種類、配信先の選び方、配信に活用できるサービスについてご紹介しましょう。
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主な動画広告の配信先
動画広告を配信できるメディアは様々あり、特徴や料金形態がそれぞれ異なります。
動画広告で主に使われている主要の配信先を4つご紹介しましょう。
Youtube
Youtubeには「TrueView」という動画広告があります。
動画が始まる前や再生途中に動画広告を表示させたり、動画ページに動画広告をサムネイル表示させたりすることが可能です。
スマホ・パソコンの両方から再生されており、スマホの場合は全世代、パソコンからは35歳以上の利用が多い傾向にあります。
Youtubeは性別や年齢、興味・関心、どんな動画の前に広告を入れるかと、細かくターゲティング設定が可能です。
料金形態は30秒視聴以上のCPV課金となっています。
世界最大級を誇るSNSではニュースフィードの動画ページに挿入することが可能です。
タイムラインで自動再生されるように設定できるので、動画を見ようと思っていなかった人にも動画広告を見せられるので、高い視聴率に期待できます。
自動再生といってもタイムラインに溶け込んでいるので嫌悪感もなく、魅力的な動画であればつい見入ってしまうでしょう。
ただ、自動再生となると音に配慮が必要なので、音がなくても人を惹きつける動画広告制作が求められます。
サイトへの誘導や「いいね」の獲得を目的に活用できるなど、使い方の幅が広い点も魅力で、実名メディアなのでFacebookも細かいセグメントを切って配信することが可能です。
料金形態はCPV課金とCPM課金の両方があります。
X
タイムライン内に動画広告を掲載することができます。
他の配信元と比べると精度は落ちますが、ツイート履歴やフォローアカウントなどから配信対象となるユーザーをターゲティングすることができるため、他の配信元ではセグメントが困難な層にリーチできる点が強みです。
Xはリアルタイムで更新されるものなので、日本の場合はテレビとの親和性が高く、テレビと連動させた広告やスマホユーザーをターゲットにした広告が有効でしょう。
また、Xは「Periscope」と連動させることで、生中継の動画広告を配信することができます。
料金形態はCPV課金となっており、3秒再生された時点で課金される仕組みです。
写真に特化したSNSとしては世界最大級のInstagramは若年層のユーザーに集中したメディアです。
アクティブユーザーや利用率は日本と海外どちらもXを超えており、活発なメディアなので、動画広告を目にしてもらえる機会は多いと言えます。
中でも20代から30代の女性にユーザーが集中しているので、その世代の女性をターゲットにしている場合に効果的でしょう。
Facebookのプラットフォームから配信することができ、動画広告はフィード内もしくはストーリーズに表示することが可能です。
動画広告の長さは15秒となっているので、動画をしっかり見せたい場合には不向きでしょう。
配信先はどう選ぶべき?
上記では主要の配信先をご紹介しましたが、他にも様々な配信先があります。
では、数多くある配信先から選ぶにあたり、どんなポイントを意識すれば良いのでしょうか?動画広告の配信先を選ぶポイントをご紹介しましょう。
ターゲットに見てもらいやすい配信先であるかどうか
動画広告を成功させるためには、ターゲットにしっかり動画を見てもらえているかが重要となります。
なので、配信先はターゲットに合わせて選ぶことが大切です。
例えば、Facebookは比較的年齢層が高いユーザーが多く、XやInstagramは若年層のユーザーが多い傾向にあります。
なので、中高年層をターゲットにしているのに、XやInstagramで動画広告を掲載しても狙いのターゲットに視聴してもらいにくいと言えます。
逆に若年層やスマホユーザーをターゲットにするのであれば、FacebookではなくXやInstagramが向いているというわけです。
配信元によってユーザー層が異なり、さらに興味や関心の傾向にも違いがあるので、ターゲティングをしっかり行い、それにあった配信先を選びましょう。
テレビとオンライン動画・映像を組み合わせる
動画マーケティングと言えばテレビCMも一つの手段ですが、近年は若年層を中心にテレビの視聴時間が短い傾向にあります。
なので、テレビCM一本では認知されにくい時代となっているのです。
そんな時代だからこそ、テレビCMとオンラインでの動画広告を連動している配信元が最適と言えます。
テレビCM用の動画に加え、オンライン用の動画をつくりYoutubeなどにWEB限定として配信すれば、テレビをあまり見ない人にも見てもらえる機会が増えるでしょう。
最近のCMには「続きはWebで」というような終わりに告知するケースも増えており、テレビCMと連動すれば検索率を上げる効果も期待できます。
Xはテレビとの親和性が高いとされているので、今までテレビCMと連動させたい場合に最適でしょう。
動画広告の内容に合わせた配信元を選ぶ
動画広告はユーザーにとって興味や関心があるものであるかが視聴率や認知度に影響します。
年齢層や性別が合っていても、興味や関心がないものであればスルーされてしまいます。
なので、動画の内容に興味や関心を持ってくれるターゲットにアプローチする必要があります。
近年は一定のジャンルに特化した専門メディアが登場しています。
なので、動画広告の内容にあった専門メディアで配信することで、企業のブランティングや好感度のアップにつながるでしょう。
例えば、サッカー選手を起用した動画広告であれば、サッカーやスポーツを専門にしたメディアに配信した場合、サッカー好きな人や選手のファンを中心に動画を視聴してもらうことができます。
コスメの紹介なら美容関係や女性向けメディアが効果的で、企業やブランド用のSNSアカウントがあればフォロワー向けに動画広告を配信する方法も良いでしょう。
出稿の種類と特徴
注目を集めている動画広告ですが、動画に対応しているメディアが増えていることやモバイル端末が大きな普及を見せていることから、出稿の種類が年々増加しています。
大きく分けると「インターネット広告」「SP広告」「マス広告」の3つの種類に分けることができますが、その中でも細かく分けることができるので、それぞれの特徴について解説していきましょう。
インターネット広告
インターネットサイトやアプリ内で表示される広告のことを言います。
近年では最も主流とされる動画広告の出稿先とも言えるでしょう。
【インストリーム広告】
動画本篇の前や後、もしくは途中で流れる動画広告です。ストリームは流れという意味を持ちますが、動画本篇の途中に差し込まれるため「IN」を付けてインストリーム広告と呼ばれているのです。
YouTubeやニコニコ動画、GYAO!などが配信先となります。
インストリーム広告では、広告を飛ばして動画本篇を視聴できるスキップ機能のあるものもあります。
CVP課金においては、無駄な広告費用を防ぐことにも役立ちます。
【ソーシャルメディア広告】
FacebookやX、Instagramなど様々なSNSが普及しているため、利用している場合には目にしたことがある人も多いのではないでしょうか?ソーシャルメディアに動画広告を出稿するメリットとしては、綿密なターゲティングが行える点でしょう。
登録情報や行動などを元にしてターゲティングできるため、精度が高く興味を持つユーザーに向けて動画広告を配信することができるのです。
また、ソーシャルメディアではシェアによって幅広い人々に動画広告を広められる点も魅力となっているでしょう。
【ディスプレイ広告】
ネットをしているのであれば誰もが視聴したことがあるでしょう。
テキストコンテンツの上部や下部、間などに差し込まれる動画広告で、インリード広告やインターステイシャル広告などとも呼ばれます。
動画広告と関連性の高いサイト上に広告を表示することができるほか、特定のWEBサイトを見たユーザーに対して動画広告を表示することも可能です。
【アプリ内広告】
モバイル端末が普及したためにアプリ内で表示される広告も増えてきました。
過去にゲームアプリをダウンロードしたユーザーに対して、アプリ内に興味を持ちそうな動画広告を表示することも可能で、ターゲットを絞った戦略ができることが考えられます。
そのほかにも、ゲームアプリにおいて動画広告を視聴することでアイテムをもらえるなどの特典を付けることで完全視聴率を高めるリワード広告も盛んに行われています。
SP広告
プロモーションメディア広告の略語であるSP広告は、インターネット広告やマス広告以外のメディアを使用して表示される動画広告のことを言います。
【屋外広告】
電子看板のことで、ショッピングモールなどの大型商業施設や駅の構内などに設置されていることが多いでしょう。
近年ではアドトラックと呼ばれるトラックの上に電子看板を乗せて動画広告を配信する企業も増えています。
【シネアド】
映画館で表示される動画広告のことです。
映画が上映される前や上映後にスクリーン上に表示されるので、テレビ広告と比べてもエンゲージメントが高いことが分かっています。映画作品の内容や表示するエリアを指定することで、ターゲットを絞りこむことも可能です。
【交通広告】
通勤や通学で利用することの多い電車やバスなどの公共交通機関で配信する動画広告です。
日本交通では、タクシーに乗車してモバイル端末を利用して動画広告を視聴することで割引を受けられるサービスを行っていました。
マス広告
テレビやラジオ、新聞や雑誌などに掲載される広告のことをマス広告と言いますが、動画広告に関しては主にテレビCMで表示することになります。
若者のテレビ離れが世間でも話題とはなっていますが、短期間で膨大なリーチ数を獲得ができるため、現在でも主流となっている出稿先でしょう。
出稿価格は数百万円から数億円と幅広いことが特徴で、資金が多くあるほど有益な動画広告の作成が可能となります。
また、雑誌や新聞において動画広告は関係ないと考える人も多いかと思いますが、モバイル端末の発展によって関連をつけて動画広告を配信することが可能となっています。
雑誌や新聞にQRコードを掲載し、モバイル端末で読み込むことで動画広告を配信することができます。
動画広告の配信に活用できるサービス
動画広告には様々な出稿先がありますが、配信に活用できるサービスも増えているのでご紹介していきましょう。
【NewsTV】
企業や商品、サービスに関するニュースについてターゲットを限定して無料でビデオリリース化するサービスを行っています。
動画広告に関しては、スマートフォンでの視聴を想定して約1分間のビデオリリースを制作してくれ、独自の動画配信プラットフォームを利用して求めているユーザーを自動でターゲティングしてくれます。
【株式会社春光社】
交通広告や屋外広告を得意とする株式会社春光社では、広告の目的やターゲット、出稿の時期、予算に合わせて最適な動画広告を制作してくれます。
実績も高くじきによってキャンペーンを行うなど、様々なサービスを行っている点も魅力です。
【株式会社Zucks】
スマートフォンを利用した広告の制作サービスを行う企業です。
視聴完了かきんやCPM課金が多くありますが、株式会社Zucksではクリック課金型の動画広告の配信が可能となっており、無料オプションも多数あるので希望に合った動画配信を行えることが考えられます。
【CutChaTV(カチャTV)】
WEBドラマやSNS拡散、口コミ分析などを組み合わせることで新しいスタイルの動画プロモーションを行っていることが特徴です。
単純な動画広告ではなく、タレントを起用してストーリー性のあるWEBドラマを作成することでユーザーに興味を持ってもらうだけではなく情報拡散を狙うのです。
一味違った動画広告を作成したい場合には有効でしょう。
動画広告では、配信先や出稿先が上記のように豊富にあります。自社に合った配信先、出稿先はどれなのか選ぶことは難しい場合もあるでしょうが、ターゲットに合わせた動画広告を配信するためにもよく考えることが大切です。
動画広告の配信に活用できるサービスなども活用しながら自社の希望に合う動画広告を制作しましょう。