愛知県一宮市は名古屋市のベッドタウンとして県内3位の人口を誇る街です。
かつては紡績・繊維産業の一大中心地として「女工の街」と呼ばれたこともあります。
道路・鉄道の利便性が良いことから、工場跡は住宅地や商業施設となっています。
「一宮」という名前は他の地域にも多くあるため、区別するために「尾張一宮」とも呼ばれています。
名前の由来は、尾張国の一宮「真清田神社」です。古くから真清田神社の門前町として栄えてきた歴史があります。
そんな愛知県一宮市には、歴史ある建造物や木曽川の清流、シンボル的なタワーなど様々な撮影スポットがいっぱいです。
動画・映像制作に活用したい、おすすめの撮影地を紹介します。
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目次
国営木曽三川公園と138タワーパーク
国営木曽三川公園は、季節の花々が咲く大きな花壇などがある、広い敷地を誇る国営公園です。木曽川、長良川、揖斐川の木曽三川下流域一帯の愛知県・岐阜県・三重県にわたる公園となっています。
公園は上流・中流・下流の3つの地区に分けられ、その中でも上流である三派川地区138タワーパークが愛知県一宮市となります。
138タワーパークの名前は、一宮(いち→1、み→3、や→8)の語呂合わせ、あるいは「一宮の三八市」にちなんでいるなどといわれています。
公園内の主な施設としては、高さ138mの展望タワーのツインアーチ138、自然体験施設のもくもくパラダイス、トランポリン遊具のふわふわドームなども人気があります。
特にメイン施設であるツインアーチ138は、アメリカ・ミズーリ州にあるゲートウェイ・アーチに次ぐ高さを誇るアーチ式タワーです。
建設には、地上で作った頭部をジャッキアップして下の部分を積み上げるリフトアップ工法が使用されました。地上100mの展望台からは、木曽川の流れはもちろん、天気によっては鈴鹿山脈から伊吹山、御嶽山、中央アルプス等の山並みを望むこともできます。
タワーは夜間のライトアップにより美しい姿で人々を魅了しています。
ライトアップの色は翌日の天気予報によって変化し、オレンジ・ピンクなら晴れ、グリーン・レモンイエローなら曇り、パープル・ブルーなら雨の予報です。
動画・映像撮影に際しての参考にして下さい。
真清田神社
真清田神社は、平安時代に国幣の名神大社と認められた由緒ある神社です。
一宮市の名前の由来ともなっており、現在の社殿は戦後に再建されたものとなります。
御祭神として太陽を神格化した天火明命(アメノホアカリノミコト)が祀られています。
壮大な外観が特徴的で、長い歴史を感じる本殿・祭文殿は国の登録有形文化財となっています。
また、国の重要文化財に指定されている木造舞楽面が12面あります。
鎌倉時代から南北朝時代にかけての貴重な彫刻は、熱田神宮の舞楽面とともにこの時代の優品とされます。
最近ではパワースポットとして訪れる観光客が増えている真清田神社は、金華山のパワーが流れ込んでくると言われています。
「服織神社」は縁結びの御利益があることで有名で、「神水舎」では井戸の水面を鏡として顔を映すことで家内安全・健康祈願が可能といわれています。
年間を通して様々な祭事が行われており、1月の歳旦祭・神楽始祭から7月の一宮七夕まつり、10月の太々神楽、駒牽神事などの祭事の際には多くの人々がここを訪れます。
動画・映像制作に活用する場合は、年間行事をぜひチェックしましょう。
三八稲荷神社
三八稲荷神社は真清田神社の境内末社で、正面楼門を入って左奥にあります。
衣食住の神である倉稲魂命(ウカノミタマノミコト)を祀る稲荷神社で、数多く奉納された朱塗りの鳥居が見事です。
遠い昔、京都の伏見稲荷神社の御分霊を奉斎したと伝えられ、御遷座の日を記念して、毎月18日には月次祭が開催されます。
真清田神社の境内末社とはいえ規模も大きく、背後のうっそうとした森も雰囲気が良いので撮影の際には活用すると良いでしょう。
大江川河畔の桜
大江川は尾張一宮駅から徒歩15分の場所にあります。
河畔の両側は、大乗公園から須ケ崎橋のまでの約1kmにわたり桜並木となっています。
約360本のソメイヨシノが植えられ、春の季節には満開の桜が大江川を覆うように咲き誇る姿が圧巻です。
川面に映る桜の雰囲気も素晴らしく、毎年多くの花見客で賑わいます。
見頃は3月下旬から4月上旬で、桜まつりの期間中には多くの屋台も出店します。愛知県一宮市で桜を撮影するなら、ぜひおすすめです。
鞆江(ともえ)神社の参道
鞆江神社は一宮市明地鞆にある黒松並木で有名な神社です。
一宮市指定文化財の黒松の並木道には、第2鳥居から第3鳥居に至る参道の両側に約70本の黒松が並んでいます。
『尾張名所図会』にも描かれた黒松の見事な枝ぶりは必見です。
また、拝殿の前にはイチョウの巨木があり、「鞆江のいちょう」として市の天然記念物に指定されています。
高さ15m、幹回り4mという大きなイチョウの木は見ごたえ十分です。
木曽川堤の桜
木曽川堤の桜は、国の名勝天然記念物に指定されている桜並木です。
木曽川堤防上の一宮市北方町から江南市草井、約9㎞に桜が植樹されています。
堤防の桜は、明治17年に洪水によって崩れた堤防を再建する際、当時の愛知県知事の呼びかけにより植樹されました。
樹齢100年を超える桜が見事なことで有名です。
当時の地元有志によって持ち寄られた桜は、ヒガンザクラとシダレザクラ、ヤマザクラが混在していました。
一般的な桜の名所ではソメイヨシノを中心としている場合が多いため、木曽川堤の桜は全国的にも珍しい桜並木といえるでしょう。
石刀神社
石刀神社は崇神天皇が創建したと伝えられる歴史ある神社です。
江戸時代には伊勢神宮の分社を合祀したことから三明神社に改称しています。
この地は、古より伊勢神宮の神戸であったためとされています。
関ヶ原の戦いで徳川家康が境内に陣を敷いたため、社殿が破壊され、建造物の一部も壊されてしまいました。
その後家康の命で再建され、これを祝い始まったのが石刀祭りです。
石刀祭は毎年4月19日直後の日曜日に開催され、3台の山車が曳かれます。
戦前までは5台あった山車は、太平洋戦争の空襲で2台が消失しました。
見ごたえたっぷりの山車は市の有形民俗文化財に指定されています。
妙興寺
妙興寺は尾張地方で最大級の規模を誇る寺として有名です。
延慶元年開山と伝えられる臨済宗妙心寺派の大寺院で、山号は長嶋山(ちょうとうさん)となります。
本尊は釈迦三尊で、古くから「尾張に杉田(過ぎた)の妙興寺」と言われています。
国の重要文化財、県の指定有形文化財、市の指定有形文化財など、数多くの文化財がある貴重な場所です。
境内全体も県の史跡に登録されています。
重要文化財としては勅使門、紙本著色足利義教像が、指定有形文化財としては梵鐘が有名です。
重要文化財の妙興寺勅使門は室町時代から残る建造物で、四脚門、切妻造、桟瓦葺で構成された大型の門です。
桁行は4.8m、梁間は3.8m、柱は総丸柱で、礎石、礎盤上に立っています。
木柄が太く、大寺院の風格を感じさせる本格的な禅宗様式の門となります。
賀茂神社
賀茂神社は6世紀の欽明天皇の代に創建されたとされる歴史ある神社です。
縁結び、子宝、家内安全に御利益があることで有名です。
境内に湧き出している清水「玉ノ井霊泉」には、光明皇后の目の病気を治したという伝説があり、現在も眼病平癒の信仰を集めています。