Instagramでは通常投稿が表示されるフィードに広告が表示されますが、それとは別にストーリー広告というものがあります。
この広告は配置される場所に違いがありますが、それ以外にもフィードとは異なる特徴があり、その特徴を活用して効果的な広告を掲載することが可能です。
Instagramのストーリー広告とはどんな広告なのでしょうか?ストーリー広告の特徴や出稿方法、広告の活用事例についてご紹介しましょう。
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ストーリー広告とは?
ストーリー広告はInstagramストーリーズという、フィードとは異なる投稿機能に表示される広告です。
フィード以上に広告と認識されにくく、ユーザーに不快感を与えることなく自然にリーチすることができます。
アイコンのタップで縦に画像や動画がフルスクリーンで表示されるため、フィードよりもインパクトを与えられるでしょう。
フィードの自動再生と異なり、音もつけられるのでより迫力のある動画広告の出稿も可能です。
そもそもストーリー機能とは?
そもそもストーリー機能が何かを知らない方もいらっしゃるでしょう。
ストーリーズはフィードの上部にある枠で、通常投稿にように画像や動画を投稿ができます。
フィードとの違いはアイコンを押すだけで投稿がフルスクリーン表示されることと、「いいね」がないこと、24時間で投稿が消えることです。
通常の投稿は意図的に削除しない限り消えることはありません。
しかし、フィードは投稿から24時間経過すると自動的に消えるシステムとなっており、気軽に投稿や閲覧できることが魅力でしょう。
また、ストーリー機能では1つの投稿に複数枚の画像や動画を掲載できるので、ストーリー性のある投稿も可能です。
ストーリーズが人気の理由
ストーリー機能は1日に1億人以上のユーザーが活用しているほど人気を博していますが、なぜ人気なのでしょうか?24時間だけの投稿には意味がないと思われますが、その特徴が人気に影響しているようです。
Instagramではフォトジェニックな写真や動画が常にたくさんアップされており、流行の発信元として活用されることが多いです。
見た目が良く写真映りが良いものが投稿されていることから、「いいね」を通じて見ているユーザーの反応を気にする人が多いのです。
また、見ている人も「いいね」を付けて反応しないといけないと思っている人も多く、このような状況に疲れた状態のことを「SNS疲れ」と呼びます。
このSNS疲れを起こしているユーザーにとって24時間で消える、「いいね」の反応がいらない、タップで簡単に次に移動できるといった手軽さが人気につながっているようです。
現在は「ストーリージェニック」という言葉も登場しており、インスタ映えを重視するのではなく、発信したくなるストーリー性のある情報に対して使われています。
このように、Instagramのユーザーの動向も変化していることから、その動向に合わせてストーリー広告を活用する企業が増えています。
24時間の期限付きは広告も対象となっています。
今だけ表示したい広告を配置できるので、使い方次第では良い結果を出してくれるでしょう。
広告目的やフォーマットはどうなる?
Instagramに広告を出稿する時、広告の目的を選択があり、さらにフォーマットにも指定があります。
ストーリー広告の場合、特定の目的に活用する場合のみ出稿が可能となっているので、注意が必要です。
ストーリー機能が搭載された当時は目的がリーチのみに限定されていました。
しかし、現在はリーチ以外にも、ブランドの認知度アップ、コンバージョン、WEBサイトへのクリック(トラフィック)、動画再生、アプリインストールといった目的の広告表示が認められています。
エンゲージメントやメッセージ、カタログ販売、来店数の増加といった目的には現在適用されていません。
リードの獲得に関しては、広告配置がストーリーとその他の配置を併用する場合、ストーリー専用の素材で、購入タイプがオークションという条件だと出稿できないので注意しましょう。
注目されているストーリー広告なので、今後他のビジネス目的にも対応してくる可能性があります。
そうなればさらに利用しやすくなり、また参入する企業も増えていくことでしょう。
ストーリー広告のフォーマットについて
ストーリー機能の場合、各プラットフォームに対して自動的に最適化してくれる「プレイスメントオプティマイゼーション」が適用されないため、専用のフォーマットを用意してください。
それでは、ストーリー広告のフォーマットの詳細をご紹介しましょう。
フォーマット
縦型フルスクリーン広告(9:16)
推奨サイズが1080×1920pxで、最小サイズが600×1067pxです。
2018年3月のアップロードによりフィード広告と同じアスペクト比でもフルスクリーンの素材で生成されるようになっています。
最大ファイルサイズ
動画の場合は4GB、画像の場合は30MB
なお、動画は2GB以上で解像度720p以上が推奨されています。
ファイル形式
動画の場合はmp4もしくはmov、画像の場合はjpgもしくはpng
動画の再生時間、画像の表示時間
動画の場合は最大15秒、写真の場合は5秒間
動画の場合、複数のストーリーをつなげることはできません。
テキスト
タイトルやメッセージ、説明等の文章は表示できません。
画像に組み込むか、動画で文字や音声を表示する必要があります。
フォーマットはこのようになっています。
これらの条件に合っていないと作成できないので出稿の際は注意してください。
ストーリー広告にはターゲットが設定できる
Instagramのストーリー広告は細かくターゲットを設定することが可能です。
年齢や性別、住まい地域などに絞って設定することが可能です。
また、フィード広告やFacebookと同じターゲット設定が可能なので、今までフィードやFacebookではリーチできなかったユーザーに対しても、ストーリー広告を通じてリーチしやすくなるでしょう。
さらに、ストーリー広告では測定ツールを利用することも可能です。
効果測定はInstagramの公式分析ツールの「Instagramインサイト」もしくはFacebook同様の「広告マネージャ」で見ることが可能です。
Instagramで広告を発信していくためには、効果測定によってターゲット層にリーチできているのか確認することも大切です。
効果がどれほどあったか分かれば広告の改善や次の戦略に活かすことができるでしょう。
ストーリー広告の出稿方法
Instagramのストーリー広告の特徴についてご紹介してきましたが、実際にストーリー広告を出稿する場合、どのような方法で行えば良いのでしょうか?
これからストーリー広告を出稿したいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
アカウント連携
ストーリー広告を出稿する場合、まずはInstagramではなくFacebookのページを開きます。
すでにログインしている状態なら画面丈夫にある「設定」を、まだログインされていないという場合はログインしてから設定ボタンを押しましょう。
設定の画面に移ると左側にメニューが表示されています。
いくつもの項目がありますが、その中で「Instagram広告」という項目をクリックしましょう。
この時点ですでにFacebookとInstagramのアカウントを紐付けされている状態であれば次のステップに移ることができるのですが、そうでない場合はここでアカウントの紐付けを行う必要があります。
「アカウントを追加」というボタンを押し、Instagram広告の投稿に使用するためのアカウントを追加しましょう。
この時、既存のアカウントを追加するか、それとも新規アカウントを作成し追加するか選択できます。
既存のアカウントがある場合は「既存のアカウントを追加」の項目にチェックを入れ、ユーザーネームとパスワードを入れて確認を押しましょう。
新規アカウントを作成する場合は、その場でInstagramのアカウントを作成することになります。
確認ボタンを押せばFacebookとInstagramのアカウント連携は完了です。
広告設定
アカウント連携が完了すると、続いてFacebookの広告マネージャのページを開きます。
広告マネージャのページを開くと「マーケティングの目的は?」という項目に、「認知」のカテゴリがあり、その中の「リーチ」を選択しましょう。
ちなみにInstagramのストーリー広告はリーチからでしか出稿することができないので注意が必要です。
リーチのページに移動すると、広告キャンペーン名を入力するフォームが表れるので、そこに入力し、「広告アカウントを作成」ボタンを推すとアカウント情報を入力するページに移動します。
「アカウントの国」「通貨」「時間帯」をそれぞれ選択し、「次へ」のボタンを押しましょう。
次のページでは広告を出稿したいFacebookページと、オーディエンスの設定を行います。
オーディエンスの設定では、広告を配信するターゲット設定ができるので、商品やサービスの対象となるターゲティングをあらかじめ決めて設定するようにしましょう。
オーディエンスの設定を終えたらそのままページ下に移動し、広告の配置を決めていきます。
この時、自動配置ではなく、「配置を編集」の項目にチェックし、プラットフォームをInstagramにセットしましょう。
Instagramを選択すると、プルダウンから「フィード」「Stories」の2つから選択することができるので、Storiesにチェックを入れましょう。
配置も決まったら、さらにそのページ下にある「予算と掲載期間」で広告に使用する予算と配置する期間を設定します。
ここではあらかじめ広告を出稿する際に会社側で決められた予算や掲載期間を入力しましょう。
最後に「形式」を選択します。形式は画像か動画から選択することができ、形式を選ぶとそこから画像・動画のいずれかをアップロードすることができます。
ページ下にある「注文を確定する」を押してInstagramのストーリー広告を出稿作業は完了となります。
パソコンからアップロードする場合、残念ながらプレビューで画像・動画を確認することはできません。
ただし、プレビューはスマホで同期させることもできるので、プレビューをチェックしたい時はスマホを利用しましょう。
ストーリー広告の活用事例
ストーリー広告の特徴や出稿する際の流れなどをご紹介してきましたが、実際にストーリー広告は効果があるのか不安に感じる方も多いかと思います。
そこで、様々な企業が行ったストーリー広告の活用事例をご紹介していきましょう。
メイベリンニューヨーク
メイベリンニューヨークでは、アンボックス形式のストーリー広告を投稿しました。
アンボックス形式とは、商品の箱を開き、初めてその商品を使っている人の様子を撮影するというもので、ストーリー広告以外の広告にも使われることの多い広告形式です。
メイベリンニューヨークのアンボックス形式となる動画は、すでにYoutubeにもアップされており、そちらの動画は320万回以上再生されていました。
Instagramのストーリー広告では同じアンボックス形式の動画広告が公開されましたが、2人のセレブを起用することにより、シェアの拡大を図ろうとしました。
芸能人ではなくSNS上で話題のメイクアップアーティストを起用したことによって、シェア拡大や商品認知度の向上につなげています。
Airbnb
Airbnbは元々Instagram広告を積極的に活用しており、カルーセル広告にも最初に参加した広告主の一つです。
そんなAirbnbも早い段階でストーリー広告を出稿していました。
中でも、地域情報をキュレーションする「ホリデーメーカー」の広告は、およそ15秒のスポットなのですが、その中でサンフランシスコの自然を堪能する旅行者と日本での料理教室に参加する旅行者の様子が撮影されています。
15秒とかなり短いですが、その中で楽しんでいる様子が動画で流れつつ、音楽も流れているので動画広告の短縮版と言えるでしょう。
動画内容はAirbnbが狙う、旅行者増加に伴うAirbnbの利用者増が明確にターゲティングできた内容となっており、効果の高いストーリー広告になっていると考えられます。
スターバックスコーヒー
Instagramはもちろん、様々なSNSを活用してプロモーションを行うスターバックスでは、新鮮で瑞々しさがある、いわゆるシズル感を狙ったストーリー広告を多く出稿しています。
通常のInstagram投稿とは異なり、ストーリー広告は24時間だけの投稿になるので、通常の投稿と違うイメージの広告にしていかないとあまり意味がなくなってしまいます。
シズル感を出すにはその商品やサービスを消費者の立場に立ってどの部分にベネフィットが感じられるかを考える必要があります。
そのベネフィットを主軸にストーリー広告を作れば、自然とシズル感のあるストーリー広告にすることができるのです。
スターバックスコーヒーのストーリー広告はそういったシズル感を上手く活用した広告が多いです。ぜひ参考にしてみましょう。
Instagramのストーリー広告についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
今後ストーリー広告の出稿を検討されているという方は、ぜひ上記を参考にストーリー広告を作成してみてはいかがでしょうか。