動画広告も市場として盛り上がりを見せていますが、そんな中でまだまだテレビCMの存在価値も高いところを位置しています。
今回はインターネットの動画広告とテレビCMの相乗効果はあるのか、ご紹介していきましょう。
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テレビCMと動画広告・映像広告、2つの環境は変化しつつある
元々企業が広告費として打ち出す内訳には、テレビCMという項目が入っていました。もちろん、現在でも大手企業や地元の企業を中心にテレビCMを制作し、広告費として捻出されています。
しかし、テレビCMには莫大な費用を必要とするため、大手企業でないとテレビCMの制作は難しいとされてきました。
その分広告としての効果は十分に高いことは認められています。
ただし、現在若者を中心としたテレビ離れの現状が叫ばれています。
テレビ離れによって若年層向けの商品やサービスのテレビCMを制作してもアプローチが難しく、商品・サービスの購入につながらなくなってしまっているのです。
若者はテレビを見ない分、インターネットで動画を閲覧する時間が増えています。
そこで、動画広告を打ち出すと若者を中心にSNSで話題となり、商品・サービスの普及につながっていくようになったのです。
このことから、テレビCMと動画広告は徐々に2つの環境として存在するようになりました。
ただ、この2つの環境は現在変化しつつあるのです。
ますます盛り上がりを見せる動画広告・映像広告市場
今や動画広告はインターネットを使う人にとっては、当たり前の存在となっています。
それに応じて動画広告市場もさらなる盛り上がりを見せているようです。
例えば、動画コンテストをネットで開催したり、業界誌でも動画の特集が組まれたりすることは増えました。
さらに動画視聴で収入を得るyoutuberの登場やネット限定長編ドラマの制作、ライブ映像により企業と視聴者のコミュニケーションが身近になるという活用方法が注目されています。
一方、企業では従来のテレビCMと合わせて動画広告を流すことで、インターネットからのアプローチにも成功しているケースも多いです。
どちらか片方だけでも効果はありますが、両方活用することでターゲットリーチ効率が高まったという結果もあります。
特に若年層はネットからのアプローチの方が有効とされています。広告動画はテレビCMよりも手軽にどこでも視聴でき、活用やターゲットリーチのしやすさから今後も動画広告市場は拡大し、ますます盛り上がりを見せていくでしょう。
動画広告・映像広告は印象に残りやすい
動画広告がターゲットリーチに効果的な理由は、印象に残りやすいからです。テレビCMのみのケースとテレビCMと広告動画を併用したケースを比較すると、広告認知率は後者が有利な結果もあります。
さらに、ただ広告認知を高める効果だけではなく、それ以外の印象効果もあるようです。
広告自体を知らない人の商品やサービスの興味や関心、購入・利用意欲は26%に対して、動画広告のみでは30%と4%も違いがあります。
一方、テレビCMのみの場合は36%となっており、動画広告よりも高いです。
しかし、テレビCMと動画広告を併用することで40%とテレビCMのみを上回る結果となっています。
普段テレビから流れるCMだけではなく、見る機会が多い動画広告を合わせることで様々なターゲットにアプローチがされやすくなり、自然と商品やサービスへの関心を集めやすくなるのです。
CM制作でも動画広告・映像広告が活かされる
テレビCMと動画広告ではテレビCMの方が先に作られる印象があるでしょう。
しかし、中にはテレビCMの前に動画広告でクリエイティブテストをするアイデアもあります。
どんな表現がターゲットの興味や関心につながるのか広告動画を通じて調査し、その調査の結果からテレビCMを打つことでコストパフォーマンスを向上する狙いがあるのです。
テレビCMだと視聴者の反応を見ることが難しく、視聴者を惹きつける対策を行ってもどんな反応があったのか把握することが困難と言えます。
しかし、すでにターゲットの反応がどうなのか分かれば改善点と評価ポイントを分析でき、テレビCMでも効果的にアプローチできるようになるでしょう。
このように、広告動画はただ見せるだけではなくテレビCMの魅力を最大限に引き出すためにも使えます。
しかし、ウケが良かったからとテレビCMと広告動画を同じにしてしまえば、視聴者も「くどい」と感じてしまうので、同じ商品やサービスのアピールでもそれぞれに変化を付ける工夫も必要です。
テレビとインターネットでは広告効果にどんな違いがある?
テレビ広告とインターネット広告は購買意欲にどのような影響力があるのでしょうか?
どちらも好意的なイメージをもとに最終的に買いたいと思わせることに変わりはありませんが、それぞれ広告の役割が違ってきます。
視聴者が受け取る広告効果の違いとは一体何なのでしょうか?
テレビCMが放つ印象とは?
以前とある商品を対象にテレビCMがどのような影響を与えたかという分析を行いました。
結果として出た答えは「有名」「オシャレ」などといった有名性評価や外見評価が高くみられる印象が強かったようです。
テレビCMは一般的に15~30秒の時間制限が設けられています。
この尺でお客様から商品内容を十分理解してもらうことは難しいかもしれません。
生命保険や通信事業など専門知識が必要な場合は、長い尺で商品の特徴を伝える必要があります。
ですから、テレビCMはあくまでも認知や関心を引き寄せるための手段になることが多く、センスが良くて広告をよくみるなどの評価を上げる傾向があります。
インターネット広告の醸成は?
一方、インターネット広告は時間の制限もなく自由に尺を決めることができるのでじっくりと商品を説明することができます。
有名性評価以外に機能性評価や信頼性評価、ニーズの充足感まで補うことができるので生活スタイルに適したイメージを作りあげることができるでしょう。また、テレビCMの忘却防止のために5秒広告でインターネットを活用することも可能です。
今後はさらに動画広告を表示させる場面が増えてくるため、インターネット広告においては過剰に露出しすぎないようコントロールすることも必要になってきます。
目的と不一致なサイトに自社の広告が流れるブランド毀損を防ぐことも考えなくてはなりません。
このように動画広告を表示する場面が多様化することで、最適なコミュニケーションが求められることになります。
インターネットを利用する人口が増えればその分広告やその商品への信頼性が高くなければなりません。
今後の課題は、それがきちんと担保されつつ柔軟性を損なわないようなインターネット広告運用を広めることではないでしょうか。
新しい広告プランニング
マーケティング戦略において、テレビCMとインターネット広告を併用していくにはどのような相乗効果を狙っていくのかが重要なポイントになってきます。
テレビや雑誌、新聞などでどのように広告配分していけば一番効果があるのかという問題視していましたが、一方ではインターネットを取り巻くメディア環境が迅速に変化しつつあります。
WEBサービスを主流に数年後には大きく様変わりする可能性も大いに考えられるでしょう。
そのスピード対応のために開発されたのが「Yahoo!メディアオーディエンスパネル」「HandyMediaPlannner」です。特にYahoo!JAPANにはデータが豊富に蓄積されており、デジタルデータの活用や分析も得意分野となっています。
長年の広告実績を持つ博報堂DYグループとノウハウを持ち寄って今後も断続的にサービスを展開していくことが大きな課題と言えます。
すでにテレビCMやインターネット提供している企業もまだ手を出していない企業も新しい広告提供を提案できればさらに最適な解を見つけることができるでしょう。
動画広告・映像広告とテレビCMがあることで認知率が上昇する
続いてテレビCMと動画広告を併用することで、どういった相乗効果が生まれるのか見ていきましょう。
テレビCMと動画広告と併用することで相乗効果が期待できるということがアメリカの調査結果によって報告されています。テレビCMと動画広告の相乗効果で認知率も上昇するのです。
また、耐久消費財のキャンペーンでの調査の結果、テレビCMのみを観た人・動画広告を観た人・両方観た人と分けると、両方の広告を観た人の方は認知度が高いだけではなく、態度変容のスコアも高くなったのです。
その理由としては、説得力の違いでしょう。
1人に勧められたことを良いと感じるよりも、複数の人物に良いと言われた方が、誰でも魅力を感じることができるほか、頭にも残りやすいからです。
広告認知の調査結果について
そこで、詳しい調査結果を見てみましょう。
【テレビCMのみ】
接触回数1回…38%
接触回数2回…40%
接触回数3回…36%
接触回数4回…41%
接触回数5回…52%
【動画広告のみ】
接触回数1回…30%
接触回数2回…24%
接触回数3回…30%
接触回数4回…41%
接触回数5回…38%
【テレビCM&動画広告】
接触回数2回…49%
接触回数3回…53%
接触回数4回…51%
接触回数5回…57%
このように、結果を確認してみると明らかな違いがあることがわかります。
両方の広告を観ることで認知率が高くなり、商品や企業についてより多くの人に知ってもらうことができるだけではなく、興味を持ってもらえることにもつながるのです。
重複している部分を動画広告・映像広告へ
若い世代の人たちはテレビではなくインターネットを利用して視聴をする人も増えてきた一方、60代など高齢者はまだまだテレビ視聴の方が多いです。
経済産業省の資料によっては、60代前半の人たちは平日にかなりの割合でテレビを観ていることがわかっています。なので、1日に多くのCMを観るのですが同じCMを観ることも多いのです。
そのため、重複している部分をインターネットの広告に回すことで、他の世代の人たちに広告を観てもらうことができるのです。
確かに1日に何度も同じCMを観ることで印象に残ることもありますが、人によっては「また同じCMだ」とチャンネルを変えたりして不満を抱く人もいるのです。
また、興味のないことであれば印象に残ることもないので、インターネット広告に移行することで、より興味のある人物へと商品を届けることが可能となるのです。
テレビCMと動画広告・映像広告、どちらかに絞ることはおすすめできない
いくら動画広告市場が盛り上がりを見せているからと言って、上記のようにテレビCMにも広告認知効果が期待できるため、動画広告だけに絞るのは得策とは言えません。
できれば、全体層へのアプローチしやすい内容の広告はテレビCMに、ターゲティングに特化した内容の広告は動画広告にすると、より住み分けもわかりやすくなります。
ただし、広告費の関係上テレビCMを利用することが難しいということであれば、動画広告のみでも十分にアプローチすることは可能です。
現在は多くの企業で動画広告のみを利用し、商品・サービスの購入につながったという事例はいくつもあります。
テレビCMを真っ先に切り離すのではなく、うまく取り入れてテレビを視聴する層へのアプローチもできないか検討してみると良いでしょう。
そうすることで、テレビとネット利用者全体へのアプローチも可能となります。
日本でも動画広告・映像広告が発展する可能性は高い
既にアメリカではテレビ広告からインターネットの動画広告へと移行が進んでいます。
市場規模もさらに多くなることが予想されているのです。
日本ではアメリカと比べると市場規模も大きくありません。
ですが、若い世代の多くがインターネットを利用することで普及されつつあります。
よって、日本でも今後は動画広告の普及がさらに進み、様々な企業で動画広告が発信されていくことが予想され、上手く組み合わせることで認知率も上昇し、効率的に商品を届けることができるようになります。
そのため、日本企業でも動画広告が不可欠な存在へと変わっていくことになるでしょう。
テレビCMと動画広告市場の環境は徐々に変わりつつありますが、どちらに関してもメリットやデメリット、視聴する層などが異なるためどちらかが良い・悪いということは判断できません。
なるべくどちらも取り入れる、もしくは動画広告のみを利用するのであれば、しっかりと商品・サービスを利用してもらえそうな層に対して効果的なアプローチにつながるようにしていく必要があります。
自社で制作した動画広告でももちろん可能ですが、やはり効果的なアプローチにつながる動画広告を制作するなら、プロの手で作られたものの方が良いでしょう。