世界中に多くのユーザーがいるTikTokは、トレンドの発信や話題のツールとして注目されています。これまで不動の地位にいたYouTubeと並び、現在は10億人以上のユーザーがいるとされています。
そんなTikTokでは、新たな仕組みとして動画視聴数に応じた報酬制度を加えました。これにより、今まで参入していなかったTikTokに注目した企業も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事ではTikTokで収益化するプログラムの詳細や条件、相場や成功のコツについて解説します。TikTokで収益化する仕組みを知りたい方は参考にしてください。
TikTokの収益化プログラム「Creator Rewards Program」とは
TikTokに新たな機能として加わったのが収益化する仕組みです。これは、動画の視聴数に応じて報酬を受け取れるものとなります。2023年の8月から始まった「Creativity Program Beta」に最新の機能をプラスしたものです。
このプログラムを「Creator Rewards Program」と呼びます。
このプログラムがスタートしたことで、今までTikTokでは収益が得られなかったのかと考える方もいるでしょう。TikTokでは、これまで投げ銭、PR案件、自社製品の宣伝、アフィリエイトなどで収益化が可能でした。
しかし、投げ銭の場合は20歳以上のユーザーが対象であったり、PR案件では条件があったりなど、誰もが気軽に収益化できる仕組みではありませんでした。
今回、「Creator Rewards Program」が加わったことで動画のオリジナリティ、再生時間、視聴者エンゲージメント、検索を中心として、新しい報酬の計算式へと変更しています。新しい条件ができたことをきっかけに、収益化しやすくなった方もいるでしょう。
「Pulse」との違い
新たな収益化プログラムである「Creator Rewards Program」ができましたが、これまでの収益化プログラム「Pulse(パルス)」とはどのような部分が異なるのでしょうか?
「Pulse(パルス)」の特徴は、クリエイターに対して50%の収益が支払われること、フォロワーの目安は10万人以上、対象は全動画の上位4%、ゲーム、料理、美容などの12のカテゴリーが対象です。ブランドミッションとして、企業が商品やサービスのPR目的で実施したものもあり、テーマに合った投稿で報酬が得られるものでした。
しかし、ブランドミッションに関しては企業が開催しなければ収益にならず、新規広告機能であったため、明確なクリック数の増加になったとは言い難い面もあります。一方の「Creator Rewards Program」なら、オリジナル動画配信で報酬が得られるため、決められたカテゴリーがなく、自分らしさの表現できる動画であれば報酬の対象になるのがメリットです。
収益化の条件
続いて、「Creator Rewards Program」の収益化の条件を見てみましょう。報酬の条件は以下の通りです。
【報酬の条件】
・オリジナリティのある動画
・再生時間と視聴時間
・エンゲージメント
・検索について
「Creator Rewards Program」では、報酬の条件として上記の内容を定めています。しかし、基本的な部分となる18歳以上であること、フォロワー数1万人以上いること、直近30日間の再生回数が10万再生以上、コミュニティガイドラインに忠実であること、動画が1分以上でオリジナルコンテンツであることも必要です。
これをクリアしているユーザーに対して、さらに最適化された条件が加わるイメージとなります。オリジナリティのある動画では、クリエイターが独自に作成したコンテンツが対象です。
再生時間と視聴時間では、総再生時間と終了率が考慮され、明確で魅力的なコンテンツであるアカウントに報酬が入ります。エンゲージメントでは、コメント、いいね、シェアなどが含まれ、これらがコンテンツの価値を高めていると判断されるのです。
人気の検索ワードに基づいたコンテンツの指標である検索では、人気の検索ジャンルと一致するコンテンツで収益化が期待できます。
収益化の仕組み
続いて、収益化の仕組みについて解説していきましょう。
そもそも、「Creator Rewards Program」は、品質の高いオリジナルコンテンツを投稿することで多くの収益を獲得できる報酬プログラムとなっています。
参加するには、「Creator Rewards Program」の対象国に居住している必要があり、基本的なTikTokの報酬条件を満たしている必要があります。プログラムの要件を満たしているだけでなく、動画のパフォーマンスに応じて有効視聴数と有効視聴数1000回あたりの収益額を基準に計算します。
有効視聴数が1000回になると報酬が発生し、これが平均報酬額となります。さらに検索の価値や住んでいる地域と動画が視聴された地域、コンテンツのリアクション数、視聴者が広告を視聴した時間などが加算されて収益になる仕組みです。
ただし、「良くない」と判断された視聴、5秒未満の視聴、宣伝による視聴、人為的な視聴は収益加算の除外です。
その他のTikTokで収益化する方法
TikTokでは、「Creator Rewards Program」以外にも収益化する方法があるのでご紹介します。
①ライブ配信での投げ銭
TikTokでは、ライブ配信での投げ銭が収益になります。投げ銭の条件は、18歳以上でフォロワー数が1,000人以上、本人名義の銀行口座がある、PayPalアカウントを持っていることです。
ライブ配信では、視聴者が配信者にプレゼントとして投げ銭をした数が収益になるため、多くのプレゼントを受け取れれば収益も多くなります。ただし、フォロワー数に条件があり、これをクリアしなければ収益にはなりません。
さらに動画に対しての投げ銭を受け取るには、フォロワー数10,000人以上で動画を審査に通して許可を取らなければなりません。アカウント登録後30日以上経過などの条件も加わるので、ライブ配信以上のハードルとなるでしょう。
ライブ配信での投げ銭の収益平均値は、数千円~数十万円です。
②企業の案件
動画再生数が増えていくと、企業からの案件依頼が来て収益化も目指せます。企業がサービスの認知拡大、商品の購買促進などを目的として、インフルエンサーに依頼するケースが増えてきました。
フォロワー数が10,000人以上の場合、PR案件を依頼することが増えていき、10万を超えると一気にPR案件が増えて収益拡大が期待できます。特に独自のコンテンツがあり、大きな炎上がなくて平均再生回数が多いと案件が増える傾向です。
企業の案件による収益平均値は、1案件あたりフォロワー数×2円~6円です。
③サブスクリプション
TikTokでは、LIVEサブスクリプションというサービスを使って収益化が期待できます。LIVEサブスクリプションは、クリエイターが自由に特典を設定して視聴者に月額サービスを提供する仕組みです。
現状では、限定チャット、限定ギフト、限定動画、バッジなどです。ただし、サブスクリプションの利用には18歳以上、フォロワー数が1,000人以上、合計の配信時間が1時間以上、合計配信日数が2日以上です。
定期的にライブ配信をしている場合は収益化しやすいでしょう。収益平均値は、登録者数に応じていて全体の50%~70%が収益になります。
④外部サイトへの誘導
TikTokから外部のサイトへ誘導して、アフィリエイトで収益を得る方法もあります。この場合は、TikTokのプロフィール欄からURLを掲載して自身のブログやECサイトなどへ誘導できます。
インフルエンサーの場合、自社ブランドを立ち上げてTikTok経由で販売するケースも多く、固定ファンが増えていくと収益も安定してきます。拡散力が高くて認知度も広げられるため、外部サイトへの誘導も期待できる収益化の方法です。収益平均値は、数万円~数十万円になります。
企業のSNSマーケティングでTikTokがおすすめの理由
動画中心のTikTokは、ユーザー層が幅広く、多くの年代にアプローチできるSNSです。ここでは、企業のSNSマーケティングでTikTokがおすすめの理由をご紹介します。
認知向上
TikTokでは、中心的なユーザー層が10代~20代となっていて、ユーザーの約半分がこの年代に集中しています。また、動画を通して情報を発信できるプラットフォームなので、視覚的な訴求で認知向上が期待できるのです。
関心の高いジャンルなどの企業がTikTokを活用したコンテンツに積極的になれば、大幅な認知向上が期待でき、他の年代にも派生していく可能性も秘めています。
拡散力が高い
他のSNSと比較してTikTokはまだ日本での利用が浅いです。そのため、企業のマーケティングでは競合が少ないプラットフォームで高い拡散力が期待できるでしょう。
Instagramの場合、投稿そのものをシェアする機能がないので、特定のハッシュタグやタブなどが浸透しない限り、企業のフォロワーにしかアプローチできません。それに対して、TikTokはフォロワー以外にもリーチが期待でき、レコメンド機能によって興味や関心のあるユーザーに投稿が表示される可能性があります。
広告収益につながる
TikTokでは、広告収益にも期待できるのが特徴です。TikTokの広告掲載によって、爆発的な認知度向上が期待できるだけでなく、一気に特定の目標や行動までも起こす可能性があります。
自社サイトへの誘導がスムーズになれば、その分広告収益も大きなものとなるでしょう。投稿の間に表示される広告は、宣伝感が少なくて敬遠されにくいです。
TikTokの収益化における単価の相場
TikTokを収益化の手段に使った場合、相場はどれくらいになるでしょうか?TikTokLiveでは投げ銭が収益化できますが、1配信で0円~数百万円程度です。
配信時に誰が投げ銭してくれるかわからないため、配信すれば収益になるという考えは甘いでしょう。そのため、0円の時もあれば投げ銭の内容で大幅な収益になる可能性もあります。
他にも企業のPR案件では、1投稿について「フォロワー数×2〜6円」という計算式があり、1万人のフォロワーで1投稿2万円〜6万円程度でしょう。
また、アフィリエイトでは1成約で数百円~2万円程度の単価が平均となっています。これは案件によって相場や成約率に変動があり、適した商材でないと収益化しにくいです。
このように、TikTokの収益化における単価の相場は案件などによって変動があり、自身ではどうにもできないケースもあるでしょう。
TikTokの収益化で必要なフォロワー数
TikTokの収益化で必要なフォロワー数はどれくらいでしょうか?ここでは、TikTokの収益化で必要な条件も含めてご紹介します。
【再生回数】
・フォロワー数:10,000人以上
・年齢:18歳以上
・直近30日の総再生回数:10万再生
【投げ銭】
・フォロワー数:1,000人以上
・年齢:18歳以上
・直近30日の総再生回数:特になし
【サブスクリプション】
・フォロワー数:1,000人以上
・年齢:18歳以上
・直近30日の総再生回数:特になし
【企業案件】
・フォロワー数:特になし
・年齢:特になし
・直近30日の総再生回数:特になし
【外部サイトへの誘導】
・フォロワー数:1,000人以上
・年齢:特になし
・直近30日の総再生回数:特になし
TikTokの収益化では、一部で必要なフォロワー数が条件となっています。企業案件などは決まりがないものの、フォロワー数の多さで収益が増えることは間違いないでしょう。
TikTokの収益化を成功させるコツ
TikTokでは、どのようなポイントやコツで収益化が成功するのでしょうか?
中心テーマを決める
TikTokで収益化を目指すなら、中心テーマを決めて取り組みましょう。自身の得意な分野を中心とした動画なら、同じ目的やターゲット層を絞り込むことができ、チャンネルカラーによるインパクトも大きくなります。
美容ならメイクやスキンケア中心であったり、料理なら献立やレシピ、調理過程などを中心にしたりしましょう。これにより、商品やサービスからぶれにくいので収益化しやすいです。
適切なハッシュタグ
TikTok、Instagram、Xなどではハッシュタグによって検索する人が多くいます。正確に関連性の高いターゲット層を得るには、適切なハッシュタグをつける必要があるでしょう。
競合がどのようなハッシュタグを使っているのか、またどのようなジャンルでどんなハッシュタグが多いかなどをリサーチして選ぶのがおすすめです。トレンドのハッシュタグも集客に大きく期待できます。
編集も工夫する
TikTokなどの動画は、最初のインパクトが重要です。そこでインパクトを与えたり惹きつけたりできる動画は、そのまま視聴してもらえます。
そのためには編集においても工夫が必要です。最初に見せたい場面を持ってきたり、タイトルを工夫したりすることでユーザーから興味を持ってもらいやすいでしょう。
動画制作・映像制作ならGJCへお任せください
TikTokなどのSNSを活用した動画制作は増えていて、個人でも編集に優れた技術を持っている場合もあればそうでない場合もあるでしょう。最初のインパクトを重視したい場合は、人を惹きつけるものが何かを知らなければ、スワイプするユーザーの手を止めることはできません。
インパクトのある動画を制作したい、将来的にTikTokでの収益化を目指したいという場合は動画制作・映像制作を行うGJCにご相談ください。GJCでは、クオリティを求めた動画づくりをしているだけでなく、専門的な技術でも低価格で提供しています。
実績や成功事例も豊富なので、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
ここまでTikTokの収益化に関する内容をご紹介してきました。TikTokでは、オリジナルなコンテンツでエンゲージメントなどによって報酬が変わる仕組みです。
また、収益化する方法がいくつもあり、これらを狙っている方には使いやすいプラットフォームでしょう。しかし、動画をアップすれば視聴の機会があるということはなく、その質やインパクトが重要です。
TikTokで収益化を目指すなら、プロへの依頼やアドバイスによって効果的な動画が期待できます。この機会に最適なサービスも検討してみましょう。