ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を組み合わせた造語の「ウェビナー(Webinar)」という言葉、耳にしたことがあるという人も多いのではないでしょうか?
日本では新しいマーケティング手法として注目を集めているウェビナーですが、海外では比較的確立された手法として浸透しています。
今回はそんなウェビナーの特徴や種類、おすすめのツールやウェビナーを成功させるためのポイントなどをご紹介します。
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目次
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ウェビナーとは
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ウェビナーの特徴
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ウェビナーを活用できるシーン
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シーン別の運用ポイントをご紹介
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ウェビナーの種類は?
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ウェビナーのおすすめツールは?
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ウェビナーで考えられる失敗例
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ウェビナーを成功させるためのポイント
ウェビナーとは
ウェビナー(Webinar)とはウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を組み合わせた造語で、WEB上でセミナーを配信することを意味します。
オンラインセミナー・インターネットセミナー・WEBセミナーなどと呼ばれることもあり、マーケティングでは人気の高い手法です。
WEB上で完結するウェビナーは幅広い分野で取り入れやすく、今後ますます活用が進むと予測されます。
ウェビナーの特徴
高速大容量で高信頼・低遅延通信、多数同時接続が実現する第5世代移動通信システム(5G)のサービスがスタートするなど、整った環境によってインターネットの活用が多方面へ広がりを見せています。
ウェビナーもそのひとつといえますが、運営側、受講者側ともにメリットとデメリットが存在します。
メリット
運営側のメリットとしては、コストを抑えてセミナーを開催できることが挙げられます。
通常、セミナーといえば会場を用意し、受講者に足を運んでもらわなくてはなりません。
アクセスの良さと会場費用は比例するため、集客率を上げるにはどうしてもコストがかかってしまいます。
ウェビナーであれば会場を用意する必要がなく、コストを度外視した少人数でのセミナーの開催も可能です。
また、ウェビナーであれば地域を問わずセミナーを開催できるので、これまではターゲットにしていなかったエリアでも活動が可能になり、新たな販路の拡大にもつながります。
受講者側のメリットとしては、どこにいても参加が可能な点が大きいでしょう。
興味のあるセミナーでも会場が遠方だと交通費や宿泊費用がかかり、受講を諦めなくてはならない場合もあります。
アクセスの良い会場であっても移動時間を考慮しなければならず、スケジュール調整が難しいこともあるでしょう。
その点、ウェビナーであればインターネット環境さえ整えば距離を問いませんし、開催時間のみの拘束なので時間を有効活用できます。
また、通常のWebマーケティングでは耳よりと思われる情報も鵜呑みにできず、警戒してしまいがちですが、ウェビナーであれば講師が情報を発信するため、信頼性が高く、スピード感のある情報の収集が可能になります。
デメリット
運営側のデメリットはやはりセミナーの空気感が掴めないところでしょう。
通常のセミナーであれば、受講者のうなずく仕草や表情などを見ながら進行できます。
同じ内容であっても反応の良くない部分は補足するなど、受講者に応じて臨機応変に対応できますが、ウェビナーでは受講者の反応を確かめることができません。
そのため、慣れないうちはやりづらいと感じる講師も少なくないでしょう。
また、ウェビナーは動画配信されるので、声のトーンや使用する画像など、画面を通した受講者が聞き取りやすく見やすい工夫が求められます。
画面が薄暗い、声が小さい・大きすぎる、画像が不鮮明で分かりにくいといった動画は視聴者にストレスを与えてしまいます。
講師は滑舌や話すスピードはもちろんのこと、髪型や服装といった身だしなみも見苦しくないように整える気遣いが必要です。
部屋の照明や、画面に映り込む備品なども気を配ると視聴しやすい動画になります。
受講者側のデメリットは、ある程度インターネットに詳しくないと視聴そのものが難しい点が挙げられます。
ウェビナーはそのほとんどがウェビナーツールを用いて配信されており、なかには複雑な手続きが必要なものもあります。
視聴できる環境を整えるまでにトラブルが生じる可能性もあるので、インターネットがあまり得意でないという人には敷居が高く感じるかもしれません。
また、ウェビナーはインターネット環境に完全に依存した存在です。
そのため、接続障害やシステム障害といったインターネット上のトラブルが起きると配信が止まってしまう他、遅延が生じてしまい正常に運用できません。
これは通常のセミナーでは起こり得ないことなので、ウェビナーならではのデメリットといえるでしょう。
ウェビナーを活用できるシーン
インターネット環境さえ整っていれば誰でも活用できるウェビナーは、その手軽さからさまざまな用途に使われています。
活用できるシーンをいくつかご紹介していきます。
自社セミナー
自社を知ってもらうため、自社製品を知ってもらうために行う自社セミナーですが、準備にかかる時間や人員の確保、日程による参加人数の偏りや参加者の移動時間など、開催側・参加者側ともに負担がかかる場合があります。
ウェビナーを導入することでセミナーの準備は格段に楽になりますし、大幅な人員の確保も必要なくなるので、コスト面でセミナー開催を控えている企業でも気軽に開催可能です。
また、参加者も移動手段の確保や移動時間を気にせず参加を決めることができるので、集客率のアップにもつながります。
社員研修
社員の育成は企業が成長するためには欠かせません。
しかし、通常業務と並行して行われる研修は一度に全員は参加できません。
業務に支障が出ないようスケジュールを組みながら、少人数ごとに何度も行わなければならず、その度に外部から講師を呼ぶとなるとコストがかかります。
そこで、最初の研修の様子を録画し、ウェビナー動画として社員が視聴できるようにすれば、コストをかけずに社員研修が実施可能です。
動画であれば何度も繰り返し視聴できるので社員は理解が深まりますし、企業側が視聴の有無をチェックできるので研修の進捗具合も把握できます。
ヘルプデスク
1日に何件もの電話やメール対応をするヘルプデスクは、同じ質問を繰り返し受けることも少なくありません。
毎回同じ回答を繰り返すのは能率的とは言いづらく、担当者のストレスにもつながります。
問い合わせの多い内容や、言葉では表現しにくい説明などをあらかじめ動画で配信できるようにしておくことで担当者の負担軽減が可能です。
ウェビナーを活用することで質問者もわかりやすい丁寧な回答がもらえ、お互いに気持ち良くやり取りを終えることができます。
シーン別の運用ポイントをご紹介
ウェビナーの活用について、ただ動画配信に切り替えればいいというものではありません。
シーンごとに押さえておくべきポイントがあります。
ここを間違えると逆効果になる危険もあるので注意が必要です。
自社セミナー
いきなりすべてのセミナーをウェビナーへ切り替えてしまうと参加者が混乱してしまうので、移行期間を設け、通常のセミナーとウェビナーを並行開催して徐々に切り替えをするとスムーズです。
通常のセミナー開催の際にウェビナーの案内と説明をし、ウェビナーへの応募方法もなるべく簡単にすることで参加者に苦手意識を持たせないようにすると切り替え後も参加人数を安定させられます。
また、移動時間が必要ないなど、ウェビナーならではのメリットを前面に出し、セミナーの資料を事前に一部公開するなどして参加意欲を刺激すると集客率のアップが可能です。
ウェビナー開催後はアンケートを実施して、満足度の確認や意見の吸い上げを積極的に行い、次回以降に役立てればより精度の高いウェビナーが実現できます。
社員研修
社員研修を実施するうえでネックになるのが、社員の参加実態の把握です。
業務の兼ね合いやタイミングなどもあり、なかなか社員全員が横並びで研修を進めることはできません。
しかし、社員それぞれの進捗状況をリスト化し、常にチェックするというのは現実的ではなく、企業の規模によっては不可能です。
ウェビナーを社員研修に活用すれば社員の参加状況や視聴進度がわかるため、実態が把握しやすく、スケジュール調整もスムーズに進められます。
ヘルプデスク
1日に何件もの電話やメール対応をするヘルプデスクは、ただ件数をこなせば良いというわけではありません。
問い合わせのなかには当然クレームなどもあるので、状況を踏まえながらも丁寧で正確な対応が求められます。
また、ちょっとした質問や確認といった内容であったとしても、質問者は単純なYES・NOといった回答では不満が残るのが常で、回答にプラスαの要素が含まれないと満足しないといわれています。
過去の実績やデータを精査し、ニーズを把握した満足してもらえるような内容を準備しておきましょう。
ウェビナーの種類は?
様々メリットを生み出しているウェビナーは、オンライン上でできるということもあってやり方はいくつか存在しています。
それぞれについて解説していきましょう。
リアルタイム配信と録画配信
まずはリアルタイム配信ついて説明していきましょう。
リアルタイム配信というのは別名生放送配信とも呼ばれており、事前に告知した時間にリアルタイムでセミナーを視聴者に届けるやり方になります。
これはYouTubeのライブ配信方式で同じで、視聴者がチャット覧コメント残すことが可能です。
そのため、セミナー講師は視聴者の反応や質問をコメントでチェックしながら進められるので、コンテンツの内容をより充実したものへと変えることができるのです。
一方録画配信というのは事前に録画しておいた動画を、告知の時間に配信するため、リアルタイム配信とは全く別のものになります。
こちらの動画のメリットとしては加工を施した上で配信ができるため、より視覚効果を高めて視聴者に訴えかけられる動画の作成が可能です。
例えていうのならば、プレゼンテーション用のパワーポイントや、既に収録が終わっている番組を見やすいように加工して、地上波や衛星で放送するようなものです。
配信者の施し様によっては、テンポよくする動画にもできるため見やすさを重視したコンテンツを作れるでしょう。
一方向配信と双方向配信
続いては一方向配信と双方向配信について触れていきましょう。
一方向配信というのは録画配信のように配信者が視聴者側に一方通行となるように話を進めていく流れになります。
双方のコミュニケーションを必要としないため、視聴者が内容に関して分からない部分を穴埋めすることはできないようになっています。
しかしながら、一方向配信というのは編集ができるため限られたセミナー時間の中で伝えたいことをしっかりと視聴者に伝えられるメリットがあります。
不必要な部分はカットして、動画内にテロップを交えることで、既に完成した内容として視聴者に届けられます。
また、一方向配信では参加者であれば基本的に24時間いつでも配信を見ることができるようになっています。
視聴者が参加する時間に囚われないことで、参加者を集いやすいというのも一つのメリットでしょう。
上記とはまた違った配信方式となるのが双方向配信です。
双方向配信は配信者と視聴者が同時刻に集って配信されていくため、まるで会場にてセミナーを受講している気分になれるのがポイントです。
双方向のコミュニケーションが可能となるため、参加者が分からない部分はフィードバックして話の内容を追加することもできます。
そして何よりも参加者の反応をストレートに見ることができる点が大きなメリットとなっています。
レクチャーの内容に耳を傾け質疑応答する一体感が、オンライン上でもできるのは素晴らしいことだと言えます。
ウェビナーのおすすめツールは?
ウェビナーを実際に行うためにはツールを使用する必要があります。
ウェビナーのツールには、
Zoom
Skype
LiveOn
V-CUBE
Google ハングアウト
などがあります。
これらはどれも参加者を募る方法が違えば、できる配信方法も違いますし、さらには一度に視聴できる人数や画質にも違いがあります。
また、使用するにあたって無料か有料かという点も異なっており、何を選ぶべきなのか迷ってしまうことでしょう。
最初であれば無料のものから使用していくことをおすすめします。
もちろん無料のものより有料版の方が機能は充実し使いやすさも抜群ですが、まずは無料のツールを何種類か使ってみて、自分のセミナーに必要な要素が分かるようになったら有料のツールを試してみましょう。
ウェビナーで考えられる失敗例
ウェビナーではオンラインであるが故に、通常のセミナーでは考えられない失敗も出てきてしまいます。
画面越しなので臨場感が薄れる
ウェビナーの特徴となる画面越しのセミナーは、自宅で受講できる点はありがたいですが、会場に行って話を聞くほどの臨場感がありません。
他の参加者がいないことにより集中できるという人は多くいますが、逆に参加者の姿が見えないことでやる気がでなかったという人もいるのです。
また、配信者のカメラや使用するツール、または視聴者側のモニターによっては画質が著しく低くなってしまうこともあります。
そうなると、話がすんなりと頭の中に入ってこないだけではなくやる気も阻害されてしまうでしょう。
注目を集めるウェビナーにするためには、画質の向上を心掛け、同時に音割れによる聞き取れないトラブルをなくすためにマイクも質の良いものを用意する必要があります。
ニーズに合った集客ができるわけではない
ウェビナーを視聴する人の中にはいつでも見返すことができる録画配信だと思い込んでいる視聴者も稀にいます。
もし配信者の質疑応答を大事にするため、リアルタイム配信を行っているのであれば、気を付けなければいけない問題でしょう。
視聴可能な時間に入室できないとなれば、配信者が参加費用を損してしまうだけではなく、配信内容によってはニーズに合った集客が不可能となる場合も考えられます。
ウェビナーは限られた画面サイズの中で行われるセミナーなため、通常のセミナー以上に内容を伝えることが難しいです。
特にリアルタイム配信は、視聴者が興味を持って参加してくれるような内容を作るセンスが問われています
撮影や編集によってはプロらしさがでない場合も
ウェビナーはインターネット環境に配信機材、ツールがあればどんな人でもできるものではあります。
気軽に利用できるためネット配信に関する知識がない人も多く使っています。
しかしながら、ウェビナーというのは参加者が様々なコンテンツと比較しながら見られるものとなっており、動画を見て最初の印象が悪ければ最後まで見てもらえない可能性もあるのです。
動画の最初の印象を左右するものは音です。
配信者が発せられる音声がクリアなものでないと、画質が良くても人は集まりません。
逆に画面は真っ暗でも、音声がしっかり聞き取れればウェビナーはできてしまいます。
ただ、動画をより質の高いものにするためには、視聴者が求めていることを動画内で触れていき、配信者の言葉遣いや立ち振る舞いに気を付け、録画配信の場合には編集で見やすく不快に感じないテンポであるかなどが重要視されます。
撮影や編集に関しては、テレビやYouTubeなどのエディターに敵わないのは当然だとは思わずに、きちんと注力してきましょう。
ウェビナーを成功させるためのポイント
最後はウェビナーを成功させるためのポイントをいくつかご紹介していきましょう。
インターネット回線が整っているかどうか?
ウェビナーはオンラインの環境がなくては成り立ちません。
インターネットが不安定なまま配信を行うと、途中で回線が切れてしまうので、視聴者は内容を事細かく理解できないようになってしまいます。
セミナーの内容が高評判でも配信面で評価を下げてしまってはもったいないです。
インターネット回線はできるだけ強固にしておいた方が、動画がとなって問い合わせを受けるという問題もなくなります。
背景はすっきりと照明は明るく
背景がゴチャゴチャしている動画というのは人の視線がそれ、それだけでも話の内容が理解しにくい動画になってしまうのです。
また照明はできるだけ明るい方が望ましいです。
暗い動画はどうしても素人が撮影した感じが出てしまいます。
テレビの収録では暑さを感じるほどの明るい照明によって美しく仕上げているので、ぜひ真似してみましょう。
会場で行うセミナーと一緒の心持ちで!
ウェビナーでは自宅で収録・配信することから色んな話題にそれてしまいがちです。
画面越しで会場のセミナーよりも伝える難しさがあるからこそ、話すべき内容はしっかりと頭に叩き込んでおくのがおすすめです。
また、自宅での配信であっても視聴者からはお金をいただいて行うセミナーです。
会場同様に真剣に行い、講師としてのきちんとした服装で臨んでいきましょう。
ウェビナーは新型コロナウイルスによって自粛生活が続く中の、希望の光となっています。
セミナーを開きたくても開催できない悔しさを払拭してくれるだけではなく、設備や環境さえ整えれば自宅でも講師としての務めができてしまう素晴らしさがあります。
メリットがたくさんあるウェビナーですが、他の動画と比べられてしまうという点から話の内容を充実させるだけではなく、動画コンテンツの一つとして見ごたえのある動画を制作しなくてはなりません。
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